図鑑No.002『レッドスライム』
赤色の体はスライムの中では戦士の証。体を構成する粘液は強力な溶解性を誇り、外敵に対する武器となる。移動速度も速い。
《勇者様コメント》
『人類』が新大陸を発見した当初はかなりの個体数が確認されていたらしい。
たが今はほとんど見かけずレア魔物化している。たまに森の奥などで見かけるとその日は気分が良い。
『ブルースライム』と比較すれば強く、体を構成する粘液もより強い溶解性を持っている。
ただ強いと言っても所詮は『スライム』。触った程度では『ブルースライム』との違いはわからない。
『ブルースライム』との生存競争に負けている主な原因はエネルギー効率の差ではないかと俺は考えている。
『ブルースライム』は冷蔵庫代わりにされるくらい消化速度が遅いので、わずかな食料だけでも長期間にわたって生存可能だ。
一方『レッドスライム』は溶解性が高く、それだけ早く食料を吸収する。よって『ブルースライム』より多くの食料が生存に必要と思われる。
個人的に疑問なのだが、なんで赤色なんだろう?
どう考えても目立つ色だろう。保護色として考えるなら青か緑が妥当だ。
だから青がいる以上緑の『スライム』もどこかに居て、おかしくないと常々思っている。
いつか『グリーンスライム』を発見するのが俺の密かな夢だったりする。