第二十四章
その後、五人は至る場所を探った。
だが縫いぐるみの姿はなく、そうしている内に時間は経過し、空が白み始めた。
「今何時ぐらいでしょうか?」
ルナが誰ともなしに聞くと、ブリスが拾い物なのだろう、古い懐中時計を取り出す。
「もう三時だな」
「…………」
ルナは暗澹たる思いになる。意外に難儀な案件だと分かったのだ。
だがあまりにもゴミの山は高く、集積所は広かった。
夜を徹しても見つからない。
「もうすぐ仕事の時間になる」
ため息と共に小さく言うと、聞きつけたダンが顔を上げた。
「そんなに大事なものなのかい? 縫いぐるみ」
「ええ、とても」
「わかった。ならルナがいない間おれたちが探しているよ」
ブリスやコームたちも無言で頷く。
「皆さん、ありがとうございます」
ルナは直裁に礼を述べた。
ブリスたちもそんなに悪い人間ではないのだろう。この場所に生まれたから必死に生きているだけだ。
「では対価をお支払いしておきます」
ルナは小袋を取り出し、硬貨をそれぞれの手に渡す。
「え! こんなに?」
少年たちは目を丸くした。
「ルナ、こんなには受け取れないよ!」
「良いんですダンさん。私の勝手で皆さんをこき使うんですから、受け取って下さい」
「よっしゃっ」
ブリスは分かりやすく元気になった。
「じゃあ昼の間、探して見るぜ。金の分は働く」
「お願いします」
ルナは真夜中にあった少年たちに、背を向けた。
ゴーチエに言われた場所に向かうのだ。




