エピローグ【エヴァルドラーベのその後】前編
まずは閲覧ありがとうございます!
このお話は初心者による物語です、プロフィールに書いた通りのまるで台本の様な小説とは程遠い拙い文章、少ない表現力、明らかな描写不足、当然の様な誤字脱字など正直問題だらけです、それでも読んで頂けるのならば幸いです。
一部の「」『』の説明
「」は主に人間のセリフ
『』は人間以外や大体の主観の人以外の電話や通信越しなどによる人間の音声のセリフのイメージとなっております。
【この話での未知の生命体ドラーベ内の用語集】
【アハッド】
異星の者達から伝えられた技術によって、対ドラーベを想定して造られた人型兵器、大きさはおよそ8m程
【アフィア】
地球に存在する反異種族連合軍の通称
主に多くの地球人が集まった者達で結成されたそれは、ここ数十年で規模を広げ今ではフォースデルタに次いで地球を二分に分ける程力を持った組織、度々フォースデルタと衝突を起こすも、あくまで自分達は地球の為に行っていると正当化している、異星から来た彼らの技術を盗み、アハッドまで造り出していた(但し、違いは殆ど無い)
【カッド】
アハッドと同様に異星から伝えられた技術によって造られた戦艦、アハッドを格納な上にある程度の戦闘も可能、海上、空中、宇宙への航行も可能としている
【サフィア】
反異種族連合軍…アフィアの中の特殊部隊の通称
アフィアのロヴェルが統率している組織
【サンダーボルト】
万が一アハッドが特殊な状況でエネルギー切れを起こした時に使う、フォースデルタのカッドに最近搭載された人工雷発生装置の名前
アハッドに向けて発射させる事で急速にエネルギーをチャージする事ができる
特別国家イールフ
世界に広まっているアハッド、開発当時の研究者の一人が地球に作ったと言われている小さな国
他の国が最先端を目指して高層ビルや交通などを発展させていく中、この国は地球由来の豊かな自然が多い、そして中央には大きな噴水があるのが特徴的
【フォースデルタ】
地球連合軍の通称
異星との交流によりアハッドなどを得た地球で、対ドラーベを想定され発足された国を越えた人々が集う軍
【プレデシャン】
ミレイ達の乗るカッド…戦艦の名前
【緊急襲来警報】
ドラーベが襲来するようになってから作られた警報で、国によって決められた独自のシェルターに避難するように求められる世界共通の警報
【ドラーベ】
地球や異星などに突然現れた未知の生命体、意思疎通が出来ず、人間を襲うものの明確な目的などが分かっていない為、侵略者として扱われる事が多い
現在軍に三種類確認されているドラーベだが、共通しているのは頭部が伝説上のドラゴンの様な形をしている事のみで、身体はそれぞれ違いがある
【オールドドラーベ】
ドラゴンの様な頭部を起点に、上半身は竜人を思わせる身体、下半身は蛇の様にやや長い身体、全体的に靭やかで身体の灰色部分は硬い、赤黒い部分は比較的硬くないが、それでも銃弾や刃物を通さないほどの硬さはある、人で言う肩の辺りからは、形状を鎌や触手の様に変化させる特殊な腕の様な物がある、大きさはおよそ1m超え
上記の通り足は無く、浮いてはいるがスピードは余り速くない(小学高学年位なら逃げ切れる)
【パワードラーベ】
同じくドラゴンの様な頭部を起点に怪獣の様な大きな身体、かなり筋肉質でやや猫背、手足がありしっかり二足で立っている
大きさは高さおよそ8〜12m程
手先はさながら大きな鉤爪になっていて、こちらは腕を変化させない
こちらは巨体ではあるが上記のオールドタイプとスピードは余り変わらない(歩幅でカバー)
しかしその分腕を活かした強烈な叩きつけや切り裂きは恐ろしい威力を誇り、戦車なども簡単に破壊するパワーの持ち主
溜めるのに時間はかかるが熱線を吐く事が出来る
【飛行ドラーベ】
形状は他に比べてドラゴンっぽさが強い、というのもその姿は伝説などに出てくるワイバーンに近いものとなっている
まずドラゴンの様な頭部を起点にやや細身の引き締まった身体、そこに人で言う本来腕が生えてる位置から長く発達した腕の様な翼が生えているのが特徴
翼の爪で切り裂いたり、特殊な雄叫びによる音波の攻撃をしてくる
大きさは翼を広げると全長およそ8〜10mほど高さはおよそ3〜5m
飛行する為上記二種よりスピードは速く通常は速めの自動車を追い越す程、速い時は新幹線を超える速度を出せるらしいが、制御出来ないのかぶつかる光景も目にされた事も
このエピローグは、本編の主人公であるヒュウと相棒達がメインの物語です、説明無くいきなり始まるのでご注意ください、このエピローグでは彼らが本編後にどうしているのかの一端を垣間見る事が出来ます
しかしこれはあくまで一つの可能性の物語…あらゆる事象と同じ様にあらゆる可能性がある事を忘れずに、こんな物語がある…という目安としてください
…それでは、エヴァルドラーベという生命体として一つになったヒュウ達のその後を見守ってください…
【メインキャラの簡易紹介】
【ヒュウ】
未知の生命体ドラーベ本編の主人公
元々地球に住む普通の少年だったが、ある出来事を経て人間ではなくなった
【アライブ】
ヒュウの相棒でドラーベの一種…オールドドラーベ
元々は殆ど自我が無く、他のドラーベ達と学校を襲撃した際の出来事によりヒュウを付け狙うようになり、ある出来事を経てオールドドラーベではなくなった
備考:セリフがカタコト
【エヴァルドラーベ】
偶然が重なり誕生した人型ドラーベ
アライブがヒュウを丸ごと呑み込み、変化した球体で二人が混ざり合って生まれた生物、しかし本編内で表立つ事は余り無く、内からヒュウとアライブを見守っていた
備考:セリフが漢字+カタコト
【注意】
少しややこしいですが、本編後の彼らは【ヒュウ・アライブ・エヴァルドラーベ】が一つになっている姿で、これもエヴァルドラーベと言う名前になっていますので、注意してご覧下さい
基本は主体がヒュウ、アライブ・エヴァルドラーベはスカーフ、またはスカーフの一部が変化した竜になっている。
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地球に住んでいた普通の少年ヒュウは、地球での出来事をきっかけに、自身を襲ってきたオールドドラーベのアライブ、そして二人がきっかけで誕生したエヴァルドラーベ、彼らと一つの存在になり、この世の全てのドラーベを救う為に地球のドラーベ達を引き連れて地球を飛び出して宇宙へと旅立った
あらゆる所に出現する可能性があるドラーベのいる各星を巡る関係上、いずれは地球の様にアハッドのような兵器を扱う人間と対峙する可能性がある
なのでまずは、連れたドラーベ達の拠点を探すか造る事を目的とする事に、探索の際にも遭遇の危険はあったが、幸い宇宙での人間の創造物、人工衛星やアハッドやカッドは分かりやすい為、避ける事が出来た
道中漂っているドラーベも説得して連れながら、木星と土星の間のとある未開発と思われる星に上陸したヒュウ達、地球に比べて大分小さな星だが、一時的…或いは新たな拠点としては十分だった
その星は自然も豊富で地球の生き物に似ているがどこか違うような生き物達もいた、ドラーベ達がその生き物を襲う心配をしたが、対象が人ではないお陰か、好奇心の方が勝ったようで、そーっと近付いては威嚇されて驚いたりなんて事も
ある程度安全を確認したヒュウは、他のドラーベ達を探すため、地球で変化させてしまった人型ドラーベ達に、その間のオールドドラーベ達の護衛と留守番をお願いする、仲間を探したり戦わせない為とは言え、守ると言った矢先のお願いに申し訳無さもあったが、人型ドラーベは頷き『マカセロ』と返事をした
意味を理解されない可能性もあった為、引き受けてくれた事にヒュウは驚いたが、首に付いたスカーフからそれぞれ両肩に伸びた赤黒い竜と黒い竜…アライブとエヴァルドラーベはさほど驚いた様子が無かった、理由を尋ねると
『コトワルクライナラ、ハジメカラツイテキテナドイナイ』
「それは…確かに…?でも…あの地球での変化って無理やりだったから自我は無いんじゃ…」
エヴァルドラーベは首を少し傾げながら目を細め
『オソラク地球デ呼ビカケタ際、ヒュウノ感情ニ触レタ事デ、自我カ感情ガ芽生エ始メテイルノカモシレン、先程モ別ノ同胞ハ驚イタリシタダロウ?』
「言われてみれば…人の驚き方と似てたかも…、…そうだ、留守番をお願いしたけど、人型ドラーベとオールドドラーベで数の差が違うのは大丈夫かな…」
『ソノ点モ問題無イダロウ、同胞ハ仲間意識ガ強イ上ニ互イノ存在ガアル程度分カル、ソレハ今正ニ体験中ダロウ?』
ヒュウは辺りを見渡すと、確かに視界以外でも、拠点のドラーベ達の存在を認識出来る
「…そっか、この感知能力はエヴァルドラーベになったからじゃなくて、そもそもドラーベ達がある程度互いの位置が分かってたからなんだ、地球でもこの感知能力でアライブにお世話になったね」
『ソンナコトモアッタナ、タイカンデハ、ツイサイキンノキブンダ』
「俺も、少し前まで意識が朧気って言ってたんだけどね、…それじゃあ出発するとして、取り敢えず近場の仲間を探してみた方が良いかな…」
『…近クモ良イガ…細カニ虱潰シスルノハ時間ノ無駄遣イダ、気ハ進マナイカモシレナイガ、先ニ人間ノ住厶大キナ星ノ長ヲ潰シ、我等ノ目的ヲ述ベ、ソレカラ地球ノ時ノヨウニ仲間ヲ纏メテ集メタ方ガ効率ハイイダロウ』
エヴァルドラーベの発言に、アライブは少しウキウキしていた
『ム?ソレハナカナカタノシソウダナ』
「えっと…潰すとかそれが楽しそうとか、エラく物騒な…虱潰しが大変って言うのは分かる…けど、もうちょっと平和的に…」
『コノスガタデカ?』
ヒュウは自身の鋭い手を見つめ
「う…」
『…イズレ鉢合ウ可能性ヲ考エレバ、強イ奴ヲ潰ス事デ、恐怖シタ人間ガ我等ノ存在ヤ同胞ヲ集メル理由ヲ他ノ星ノ人間ニ広メテ貰エ、必要最低限デ効率モ良クナルダロウ、少ナクトモ…無策デ探スヨリハナ』
「う…う〜ん…あんまり気が進まないけど、ドラーベ達を助ける以上…人間に会わないようにする事自体困難なのか…、…で…でも他に何か方法が!」
『イッテミロ』
ヒュウは口元辺りに手を当てて考え…
「……そりゃあ…話し合い…とか?」
エヴァルドラーベは呆れる様に軽く溜息を吐き、目を細める
『…一応言ッテオクガ、姿ノ事ヲ除イタトシテモ、ソモソモ言葉ガ通ジナイ可能性ガ高イゾ?』
「えっ?何で?」
『同胞同士ハトモカク、オ前ハ地球人ダ、地球ノ言葉ガドコデモ通ジルト思ッテイルノカ?』
ヒュウはしばらく沈黙した後、目を丸くして驚く
「…!確かに…!…ってなんでエヴァルドラーベがそんな事に詳しいの!?」
『オ前ノ記憶ノ中、歴史ノ教科書トヤラニアッタゾ、地球ニ来タ奴ハトモカク、地球ニ来テイナイ人間ハ地球ノ言葉ハ分カルマイ』
「えっ!?き…記憶って…俺そんなに教科書の事覚えてないよ…?」
エヴァルドラーベは鼻先でヒュウの頭を小突き
『思イ出セナイダケデ、大概見タ事ハ記憶サレテイル、引キ出シ方ガ下手ナダケダ』
「…そんな事が出来るのなら、テストの時とかに居たらすごーく便利だったんだけど…」
『…モウソノ必要モアルマイ』
「…それも…そうだね」
少しだけしんみりするヒュウの視界に、グイッとアライブが割り込み
『ジャアサッサトツブシニイクカッ!』
「も…もう確定なの!?ってアライブ…ヤケに好戦的になってない?」
アライブは正面からズイッと顔を近付け、グイグイとヒュウに押し付ける
『…ドウホウヲクラエナクナッタウサバラシダ…』
「ちょ…アライブ!近いし怖い!…同胞を助けるって決めたでしょ?それにもう強くなるのもその為に喰らう必要もないって」
ヒュウの言葉に、アライブとエヴァルドラーベは言葉と共に順々に詰め寄っていく
『…過信ハ危険ダガ?』
『ツヨイニコシタコトモナイ…マモレナクナッテカラデハオソイゾ?』
『宇宙ハ広イガ?何ガ起キテモオカシクアルマイ?』
『サァヒュウ!ドウホウヲクラエッ!』
「二人とも落ち着いて!?何かおかしくなってるって!?」
スッとアライブは顔を離し
『ワレハオカシクナイ』
「…あっ…戻った?」
エヴァルドラーベも続いて顔を離し
『…別ニ言ッテル事モ間違ッテハイナイダロウ、我等ガ出会ウカモシレナイ相手ハ、地球ニエクレールノ様ナアハッドノ技術ヲ提供シタ奴等ダゾ?警戒スルニ越シタ事モ無イダロウ』
「…それはそうかもしれないけど…このエヴァルドラーベ以上の強さの兵器って想像し辛いし、仮にそこまで強いなら、技術を貰った地球ももっとドラーベの被害は少ないはずじゃ?」
『ワレラハソノヘイキニマケタガ?』
「うっ…」
『…不安定ダッタ我等ノ強サハトモカク、技術全テヲ教ワッテ完璧ニ使イコナセル訳デモナイダロウ、ソノ全テモ、元々伝エタ奴等ノ匙加減デイクラデモ調整出来ル、ツマリ技術ハ完全デハナク、極一部ノ可能性モアル』
「…そこまで言われると流石に怖くなってきたけど…でも同胞を喰らう訳にも…いかないよ」
『ツヨイヤツガキタラ、オトナシクマケルト?』
「それは!……勿論それも嫌だけど…だからといって…」
『……ワカッテイル、ヒュウハソウイウヤツダ、…ソウダナ…ツヨサハカワランガ、タメシタイコトガアル』
「試したい事?」
『イゼンオコナッタ、シュタイノイシキノコウタイダ、ヒトツニナッタイマ、ドウナルカタメシタイ』
「…確かに…出来るのかな?何か分かりやすい…姿が映る様な反射する物を探してみようか」
周囲をサッと探索してみると、奥が光って見える洞窟を見つけた、中に入ってみて確かめると、光の正体は暗い中でも蒼く発光する鉱石、その光が壁や天井に乱反射していた
「…洞窟の中なのに明るいし、凄い綺麗だ…こんなの初めて見たよ」
『ワレハトクニキョウミナイガ…マンゾクシタラサッサトサガセ』
「ご…ごめん!つい見入っちゃって、あっ!あれいいかも!」
ヒュウが近付いた壁はデコボコして分かりづらいが、確かに自分の姿が反射していた
『…ウム、ワルクナサソウダ、サッソクキッテミロ』
「えっ!?切るの!?」
『コンナデコボコデハワカリヅライ、イチブキリトッテダンメンニモンダイナケレバ、ヒツヨウナブンヲキリダセ』
「う…うん…分かった、えっと…失礼します」
『誰ニ言ッテル…』
「いや…一応ね?…えっと…」
ヒュウは腕を刃に変え、壁の一部をスパッと切り、断面を見てみる、綺麗な切り口の断面には、ヒュウの顔が写し出されていた、それを確認し、今度は自分達の全身が写るほどのサイズを切り出し、薄くスライスするように切った、さながら自然の物で出来た立ち鏡だ
出来た立ち鏡を壁に立て掛けて姿を確認し、目を閉じて集中してアライブとの意識の交代を試みる、するとヒュウの全身にあった感覚は首から下がズルリと無くなっていった、不意に頬を何かが触れる感覚が伝わる、その何かはヒュウの頬を優しく撫でるようにして触ってくる
「…?」
『…ウマクイッタナ』
その言葉にヒュウは目を開くと、ヒュウを見つめるエヴァルドラーベの姿があった、瞳の色が赤黒い為、主体はアライブだと認識出来た
『…カガミヲミテミロ』
「…え?あっうん」
立て掛けた鏡を見てみると、そこには初めて見た時とは違う、地球で最後の変化を遂げた新しいエヴァルドラーベの姿があった、確認していくと首元のスカーフが赤と黒から、灰色と黒になっていた、そして元々アライブが居た場所には、黄色い瞳の灰色の竜が居た、灰色の竜は鏡を見ながら顔を左右に動かして確認する
「…コレは…もしかして俺?」
『…ラシイナ』
アライブは灰色の竜の頬を撫でると、その撫でられた感触がヒュウに伝わる
「…っ…、ほ…本当だ、人間だった俺まで竜っぽくなるんだ?」
『ソレハヒュウヤアライブモ含メタ我等ガ、エヴァルドラーベダカラダロウ、姿ヲ再現出来ナクナッタ事モ関連ガアルカモシレンガ…』
「…もし再現出来てたら…スカーフから人間の俺が生える…?それは…ちょっと嫌かも…」
『…ソレコソバケモノダナ、ソンナコトニナッタラムリヤリニデモ、ワレラトオナジスガタニシテヤルトコロダッタカモナ』
アライブの言葉に、なんとなくその無理矢理の方法が浮かんだ(おそらく喰われて変化)ヒュウは安堵し
「…どっちにとってもそんな怖い事が起きなくてよかったよ…、…そういえば…」
ふと思い出してみると、ヒュウがエヴァルドラーベを見たのは、初めてエヴァルドラーベに戻った後、おそらく夢の中の無意識下と、いくつかの映像で見た時以来、こうして反射越しとはいえ、全身の姿を恐れずに直接見るのはなんだかんだいって初めての事、新鮮な気持ちと同時に、妙な安心感もあった
『…ドウシタ?』
「え…?あぁいや、こうしてちゃんとエヴァルドラーベの全身を見るのは初めてだから、地球での最後の変化も相まって新鮮だなって思って、最初に…コレガキサマダ、って見せられた時は凄く怖かったし、改めて変わった姿を見てもやっぱり厳ついけど…最初に思った時よりも怖さは無いし、意外に格好良いなって」
エヴァルドラーベが首を伸ばし、スッと近付いてくる
『自画自賛カ?』
「…そんなつもり無かったんだけど、今の存在的にはそういう捉え方になっちゃう…言わなきゃ良かった…」
発言に後悔しているヒュウの頬を、アライブはニヤつきながら撫で
『ククク…ソウスネルナ、コノスガタヲホメラレルノハワルイキブンデハナイシ、リュウノヒュウモカワイイゾ?』
「可愛いって言われても…」
『テレルナテレルナ、ダガ…フム…ソウダ、モウヒトツタメシタイコトガデキタ、イイカ?』
「…?いいけど、今度は何を試すの?あ、次はエヴァルドラーベと主体の交換?意識的に交換するのは今回が初めてだけど、どうなるんだろうね?」
アライブは左腕でヒュウを自身へと向けさせる
「…ん?」
グバァッ!
突然、アライブの頭部が大きく開き
「!?ちょ…ちょっと待っ」
バクゥッ!
意図に気付いたヒュウの静止を遮るようにアライブは喰らい付いた
「…うっく!…アライブッ…!やめっ…!」
何とかして止めたいが、今のヒュウはスカーフから伸びる手足の無い竜であり、主体をアライブに譲っているせいで手が使えない、アライブはングングと、優しく咀嚼しながらヒュウの首の中腹まで呑み込む、しかしそれ以上は喰らい進められず、暫く味を楽しむように咀嚼を続けた、そして数分後、唾液まみれのヒュウはようやくアライブの口内から解放された
「…あの…アライブ…」
『…ヤハリ…ウマイナ……チャントキョカハトッタダロ?』
「…いいとは言ったけど、この状態で喰らい付くのを試すとは夢にも思わなかったよ…」
『モトモトノエヴァルドラーベデモタメセナカッタガ…コノスガタデヒュウをクラッタコトガナカッタカラナ、ソウダ…アンシンシロ、タショウアジハカワッタガ、ヒュウノウマサハカワッテナイゾ』
「試せなかったって…あの時は二人でエヴァルドラーベになっているから当然でしょ…それに何をどうしたら自分の美味しさについて安心する必要があるんだ…」
その二人のやり取りをエヴァルドラーベはジッと見つめていた
「……エヴァルドラーベ?どうしたの?」
『…イヤ…我モ喰ラッテミタイ…ト思ッテナ』
そのエヴァルドラーベの言葉にヒュウは首を横にブンブン振り
「…!?駄目!絶対駄目だからね!?」
ガシッ!
「!?」
突然アライブがヒュウの首を掴む、抜け出そうにも力が強く振りほどけない
「ちょ…!アライブ…!?」
『オチツケ、エヴァルドラーベモソノスガタノヒュウヲクラウノハ、ハジメテダロウ?イガイニマズイトオモウカモシレンゾ?』
「いや地球で最後に変化した時に絶対喰らったよね!?それになんで味の良し悪しの話になって、前提が喰われる事になってるの!?」
『…エヴァルドラーベ、タメスナライマダゾ?』
エヴァルドラーベは少し悩んだ後、グイッと首を伸ばし、ヒュウの正面へ向き合い
「エヴァルドラーベ!ストップストップッ!!」
『少シ…試スダケダ』
エヴァルドラーベはグバァッ!と大口を開き、マズルからヒュウに喰らいついていく
「…☆◇△○◎□▽!!」
今の状態の大きさは変わらないはずのヒュウをゴキュゴキュと喉を鳴らしながら大きく膨らませ呑み込んでいく、中からはヒュウの悲鳴のような声がくぐもって聞こえてくる、アライブと同様、ヒュウの首の中腹で呑み込みが止まる
『フム?ヤハリソコデトマッテシマウカ』
アライブのその言葉を聞き、エヴァルドラーベはゆっくりと吐き出し始める、その途中、ヒュウの顔が口内まで戻った時、エヴァルドラーベはアグアグと優しく咀嚼し始めた、
「…エヴァル…ドラーベッ…!?…ちょ…っ…!?」
『ファヘフファヘファ(試スダケダ)』
その後数分、ヒュウはエヴァルドラーベにもしっかり味わわれてしまった、そしてようやく解放されたヒュウはグデーンと前に力なく項垂れた
「…やっと…終わった…」
『…アライブノ言ウ通リ…味ハ違ウガ、ヤハリ美味イノハ変ワラン』
『ダロウ!?エヴァルドラーベモミトメルウマサデヨカッタナ!ヒュウ!』
「…それは喜ぶべき事なの…?味も変わるならいっその事二度と喰えないくらい不味くなって欲しかった…」
ふとヒュウは一つの疑問が浮かんだので、ゆっくり顔を上げ聞いてみた
「…そうだ、アライブとエヴァルドラーベってどんな味なの?」
『ム、ヒュウモショクニメザメタカ?』
「違うよ!?絶対喰わないし単純な疑問なだけだよ!?」
アライブは両腕を組んで考え込む中、エヴァルドラーベは
『…考エタ事モ無カッタナ…ヤッテミルカ?』
『ソウダナ、モノハタメシダ』
「あっ…え?そんなあっさりやるんだ?」
そんな訳でアライブ達も互いの味を確認する事に、まずは主体のアライブが竜のエヴァルドラーベに勢い良く喰らい付いた、その様子にヒュウは顔を青ざめ
「…傍目から見てもやっぱり怖いよ」
アライブは二、三回アグアグと咀嚼すると、ヒュウの時とは違いあっさり吐き出した
「…俺の時より短くない?」
アライブは目を細め、腕を組みながら首を傾げる
『…ウム…ウマイニハウマイガ…ウーム…』
「…美味いならいいんじゃ?」
『…トリアエズ、エヴァルドラーベニモワレヲアジミ…ジャナイ、オタメシシテモラオウ』
「…味見って言ったよね…間違ってないと思うけど…」
今度はアライブとエヴァルドラーベが集中し、互いの意識の入れ替えを試みる、ヒュウはその様子を見守る中、竜のエヴァルドラーベが僅かに震えるとスカーフに戻り、首元から伸びるスカーフの色がスッと黒から赤く変わり、スカーフから赤黒い竜へと変化した、そして主体はエヴァルドラーベに変わると、その瞳は黒色に変わっていた
「…傍から見るとこんな感じなんだ」
『…我等モ入レ替エハ問題無イナ』
『デハエヴァルドラーベ、サッソクタメシテクレ』
『アァ、分カッタ』
「…よくそんな自然に了承出来るね…」
ヒュウがアライブ達のスムーズなやり取りにジト目で呟くと、二人はヒュウへ向き
『ヒュウハゴネスギナダケダ』
『ウム、安心出来ル味方、ソレモ自身ナノダカラ不安ガル方ガ変ダロウ』
「……あれ?こっちがおかしいみたいに言ってるけど、どう考えても二人がおかしいからね!?」
『ワレハオカシクナイ』
『我モオカシクナイ』
「それはいいから!」
『…サッサトタメソウ』
『了解ダ』
エヴァルドラーベはアライブに勢い良く喰らいつき、アライブ同様、二、三回アグアグと咀嚼し吐き出した
「…やっぱり短いような…それでどう?」
『…美味イハ美味イガ…ウム…』
「…さっきもそうだけど…美味いにしてはヤケにリアクションが薄いような…」
『ヒュウモワレラノアジミヲシテミルカ?』
アライブの提案に、ヒュウは大きく口を開き
「し・な・い!!…もう普通に味見って言ってるし…」
『トニカクケッカトシテ、イチバンウマイノハヒュウトイウコトガワカッタ』
『同感ダ』
「なんでより同じ存在になった筈なのに違いが出るんだ…」
『クク…ソレハソレデオモシロイカライイダロウ、ソウダ、トキドキコウシテアジミサセテモラウカラナ?』
「は!?なんで!?」
目を丸くして驚くヒュウに、アライブは近付き
『…ドウホウヲクラエナクナッタ、トイウコトハ、ワレガヒュウヲクラウタメノヤクソクヲハタセヌ、ダカラドウホウヲクラエヌカワリニヒュウヲクワセロ、デナケレバドウホウヲクラウ』
「ちょっと!?助ける筈の同胞を人質にしないで!?」
『無理矢理ハ感心シナイナ…』
「あぁ…エヴァルドラーベが優しい…!」
エヴァルドラーベの割り込みにヒュウが感激すると
『ムッ…エヴァルドラーベ!ヒュウヲクラウノハワレダケデハナイ、オマエモダ!』
『…!!…ヒュウ…選ベ、喰ワレルノハ自身カ、同胞カ…!』
アライブの一言で、ヒュウはエヴァルドラーベにも標的にされた
「エヴァルドラーベ!?簡単にアライブに懐柔されないで!?流石に冗談キツイよ!?」
『…ワレラハヒュウノネガイデドウホウヲスクウノダゾ?ソレナノニヒュウハワレラノノゾミヲキケナイト』
「うっ……エヴァルドラーベの望みも本当にそれなの?アライブに流されてない?」
『我ハ特別望ミハ無イガ…折角ノ機会ダ、ヒュウヲ喰ラエルノナラ喰ライタイ』
「……何か無理矢理感否めないけど、同胞をはい!…って差し出すなんて出来ないから…仕方ないけど…仕方ないけど…!…いいよ、…でもいつも喰らうのは勘弁してね?」
『イインダナ!?デハサッソク!!』
グバァッ!
「ちょ!?今じ」
バクゥッ!
「ーーーっーー!」
その数分後、アライブから解放された後、エヴァルドラーベにもしっかりと味わわれたヒュウだった…
計約十数分後、ヒュウの味をたっぷり堪能した二人、そしてその疲れから回復したヒュウを主体にして、改めて本題に入った
同胞を効率よく助ける為にエヴァルドラーベの提案で、どこかの星のトップを潰す事を提案される、これは地球が他の星から技術提供をして貰ったように、惑星間ではそれぞれの交流が少なからずあると仮定、それを利用してヒュウ達の存在と目的を広めて貰う為
もちろんリスクもある、それはヒュウ達が負ける可能性だ、地球ではおそらく屈指の実力を持ったヒュウ達でも、広い宇宙ではどうなるか分からない、負けた場合この計画は破綻する上に、場合によってはヒュウ達もこの星に待機させてるドラーベ達も全滅するという最悪の事態も
そして仮に勝った場合でも、別のリスクが生まれる、ヒュウ達に敗れた星から連絡を受けた別の星が、全力を持ってヒュウ達に迫る可能性、大きなリターンにはそれだけ大きなリスクも付く、という事なのだろう
エヴァルドラーベが伝えた、星のトップを潰す提案…悩んだヒュウの選択は…
作品に関しての感想、質問があれば可能な限りお返事します。
ここまでお読み頂きありがとうございました!




