第四十八話【新たな情報と、不思議な…マニア?】
まずは閲覧ありがとうございます!
このお話は初心者による物語です、プロフィールに書いた通りのまるで台本の様な小説とは程遠い拙い文章、少ない表現力、明らかな描写不足、当然の様な誤字脱字など正直問題だらけです、それでも読んで頂けるのならば幸いです。
一部の「」『』の説明
「」は主に人間のセリフ
『』は人間以外や大体の主観の人以外の電話や通信越しなどによる人間の音声のセリフのイメージとなっております。
【この話での未知の生命体ドラーベ内の用語集】
【アハッド】
異星の者達から伝えられた技術によって、対ドラーベを想定して造られた人型兵器、大きさはおよそ8m程
【アフィア】
地球に存在する反異種族連合軍の通称
主に多くの地球人が集まった者達で結成されたそれは、ここ数十年で規模を広げ今ではフォースデルタに次いで地球を二分に分ける程力を持った組織、度々フォースデルタと衝突を起こすも、あくまで自分達は地球の為に行っていると正当化している、異星から来た彼らの技術を盗み、アハッドまで造り出していた(但し、違いは殆ど無い)
【カッド】
アハッドと同様に異星から伝えられた技術によって造られた戦艦、アハッドを格納な上にある程度の戦闘も可能、海上、空中、宇宙への航行も可能としている
【サフィア】
反異種族連合軍…アフィアの中の特殊部隊の通称
アフィアのロヴェルが統率している組織
【フォースデルタ】
地球連合軍の通称
異星との交流によりアハッドなどを得た地球で、対ドラーベを想定され発足された国を越えた人々が集う軍
【プレデシャン】
ミレイ達の乗るカッド…戦艦の名前
【ドラーベ】
地球や異星などに突然現れた未知の生命体、意思疎通が出来ず、人間を襲うものの明確な目的などが分かっていない為、侵略者として扱われる事が多い
現在軍に三種類確認されているドラーベだが、共通しているのは頭部が伝説上のドラゴンの様な形をしている事のみで、身体はそれぞれ違いがある
【オールドドラーベ】
ドラゴンの様な頭部を起点に、上半身は竜人を思わせる身体、下半身は蛇の様にやや長い身体、全体的に靭やかで身体の灰色部分は硬い、赤黒い部分は比較的硬くないが、それでも銃弾や刃物を通さないほどの硬さはある、人で言う肩の辺りからは、形状を鎌や触手の様に変化させる特殊な腕の様な物がある、大きさはおよそ1m超え
上記の通り足は無く、浮いてはいるがスピードは余り速くない(小学高学年位なら逃げ切れる)
サフィアのトップ、ロヴェル達に案内されて基地へとやって来たヒュウ達、想像よりも本格的な基地に驚いた後、互いに自己紹介や挨拶を交わし…しばらくは基地内部を見て回る事になった
一度彼らと別れた後、プレデシャンのクルーはそれぞれ目的毎に別れて行動する事になった
中々どうするかを決められずに出遅れたヒュウが向かったのは、背負ったリュックに入ったアライブに、力を貸してくれる事へのお礼の食べ物探しの為のお店巡りだ
しかし、当の本人が食べたがる物が無く、難航する中、同じく商業スペースを見て回っていたレミとメックと遭遇する
そこでレミから、お礼は食べ物に限定しなくても、という意見を貰った事で雑貨店へと向かっていく事に
店内でも悩みを重ねた結果、ヒュウはアライブに赤いスカーフを買って付けてあげた、自身に再びあまり感じた事の無い感情が湧いてきたアライブは戸惑うものの、ヒュウに感謝の意を伝えた
そして、アライブに再びリュックで大人しくしてもらいつつ、ヒュウは今一度町を見ていく事にしたのだった…
一方その頃…サフィア基地本部、メインルームのとあるカフェで、複数の者達が何やら話をしている様子…
ロヴェル
「…まさか、貴方の方からお誘いをして頂けるとは思いませんでした、僕がお誘いした時は一度お断りされましたが…」
ミレイ
「…それはあくまで食事の話、私達は今後どう動けばいいか…それを判断する為の情報が欲しいの、情報を知るならここのトップに話を聞くのは間違いではないと思いますが」
ロヴェル
「ごもっともな意見だ、…出来れば二人きりがよかったが…」
ポート&シャイラ
「………」
ミレイはロヴェルから話を聞くため、シャイラを通して連絡をして話の場を設けてもらった、この場所は今は貸し切っている為、この四人以外に人はいない、本来ここで仕事をする立場の者すら今は居ない為、ロヴェルの願いでカウンターにはポートが立ち、店の豆を使い珈琲を出して貰っていた、その出されたカップに手を伸ばし…ロヴェルがそっと口にした
ロヴェル
「…うん、いい出来だ、珈琲が嫌いじゃないと言ったのも咄嗟に出た嘘じゃないらしい」
ポート
「…俺は特別な事はしていない、この店の仕入れる豆が上質なだけだろう」
ロヴェル
「フフ…その豆を活かすも殺すも最終的には作り手が物を言う、その点で言えば…この豆のようにあなたは上質な腕を持ってる、という事になるな」
ポート
「…話半分に受け取っておこう」
ロヴェルはそっとカップを置き
ロヴェル
「…それで、何の情報が欲しいのかな?依頼かな?それとも捜し人?」
ミレイ
「現在のフォースデルタの動向を知りたいの」
ロヴェル
「それは…今君達を探しているかって事かな?」
ミレイ
「それも気にはなるけど、私達より先にイールフにいたのならイフカから聞いているわよね、フォースデルタの不穏な動きについて」
ロヴェル
「…あぁ勿論だ、イールフ近くの基地だけでなく、あちこちでフォースデルタが何かを企んでいるのではと、言われているね」
ミレイ
「サフィアはその不穏な動きをどこまで掴んでいるのかしら?」
シャイラ
「申し訳ありませんが、私達も調査中で何も言える事はありません」
ロヴェル
「逆に尋ねたいが、イフカの言葉が根拠だとしても今の君達がそれを調べてどうするつもりかな?」
ミレイ
「…先も言った通り、私達は誰かの力になりたいだけ…今手近に力になれるかもしれない、私の大事な友人の為に調べる事はいけない事かしら?」
ロヴェル
「それは勿論いい事だよ、ただ僕が言いたいのはそうじゃない、イフカの件とは別に…君達自身がフォースデルタとの何らかの事象に巻き込まれたのでは?と言う事さ」
ミレイ
「………」
ポート
「(一見飄々としてはいるが…これだけの規模の組織のトップを務めているだけの事はある…か)」
ミレイ
「…以前、ウチのクルーとフォースデルタのアハッドが戦闘になった…その際にアハッドが不可解な動きをしていたと報告があったの、私達なりに考察した結果…おそらくパイロットを介した上でのフルオートAIを搭載したアハッドだと、私達は思っているの」
ロヴェル
「…ほう?」
興味深そうにするロヴェル、それとは対照的にシャイラは首を横に振って否定した
シャイラ
「あり得ませんね、貴方も軍に所属していたなら理解しているはずです、その技術は確かに一時は検討されましたが…最終的に存在してはならぬ物だと判断されたと」
ミレイは一瞬ポカンとした後、つい軽く…フフッと笑ってしまう
シャイラ
「…何がおかしいのですか、まさか知らなかったと?」
ミレイの反応にやや呆れたシャイラ、その言葉を否定するようにミレイは首を横に振り
ミレイ
「違うの…ごめんなさいね「あなた達が知らなかった」という事を私達が知れた…それだけなの」
シャイラ
「…?貴方は何を言ってるんですか?」
ロヴェルは少し考え
ロヴェル
「…なるほど、シャイラ…彼女にやられたね」
シャイラ
「ロヴェルまで何を…」
ポート
「…艦長の言った今の情報を知っていれば、調査中なりなんなりと、濁す事が出来るはずだ、それを貴方は即座に「あり得ない」と否定した、つまり…サフィアが今調査しているフォースデルタの情報は、今艦長が教えた情報とはまた別の事である、という事になるな 」
シャイラ
「……!私を謀ったのですか!?」
ロヴェル
「違うよ、君が勝手に無かったはずの穴にハマっただけさ」
シャイラ
「…っ!」
ミレイ
「ごめんなさいね、本当にそんなつもりはなくて、どうせ知られているだろうって思って言っただけなのよ」
シャイラ
「…!…大丈夫です、私が勝手に先走りしただけですから」
ロヴェル
「しかし僕達が知らなかったのは事実だ、有益な情報には有益…かは分からないが、調査中の情報でお返ししようかな」
ミレイ
「いえ、そんな無理矢理返そうとしなくても…」
シャイラ
「そうですよ!何でそんなこと!…!?」
ロヴェル
「………」
ロヴェルの突き刺すような冷ややかな視線に、シャイラはビクッと怯んでしまう
シャイラ
「…!…す、すみません!…私の責任…でした」
ロヴェル
「(二コッ)いや、いいんだ、話してあげてくれ」
シャイラは震えそうな気持ちを落ち着けながら情報端末を取り出し
シャイラ
「…これは先程も言った通り、調査中の情報で確証がある訳ではないのでそこは…ご容赦ください」
ミレイ
「…ありがとう、構わないわ」
シャイラ
「…サフィアにいる元フォースデルタの者から聞いた、一部のフォースデルタの間での噂話なんですが…、ドラーベを軍事転用する計画があると言われています」
ミレイとポート、そしてロヴェルが一斉にシャイラへと注目した
ミレイ
「ドラーベの軍事転用…?」
ロヴェル
「何!?それは本当か!?」
シャイラ
「何であなたが驚くんですか…これは以前にも話を…まさか!話を聞いてなかったんですか!?」
ロヴェル
「…話を続けてくれ」
シャイラ
「いつも真面目に聞いてくださいとお願いしていますよね…!?」
ポート
「(やっぱり…見た目通りかもしれん…)」
シャイラ
「話を戻しますよ…!それで不確定ながらいくつか出てる情報としては…ドラーベを捕獲し利用する、捕獲したドラーベのクローンを人工的に製造して運用する、どうにかしてクローンではない…ドラーベそのものを創り出すなど…です、しかしどれも証拠が無く…確実性に欠けるものです」
ミレイ
「例え噂だとしても、それがフォースデルタ内で広まっているとなると、所属してる人達も不安でしょうね…」
シャイラ
「…それととある海上基地にて、謎の襲撃があったという情報もありますね、こちらは被害の確認も取れていますが…そこで何が起きたかの情報はありません」
ポート
「(海上基地…おそらく俺達が居合わせた…あの現場か)」
シャイラ
「最後に…未確認の敵としての存在が一体、確認されています」
ミレイ
「未確認の…敵?」
シャイラ
「はい…サフィアの通信のみの情報であり、対峙した者達はやられ、アハッドや周囲のカメラなども完全に破壊されており、画像などの物的情報は一切ありません…現れる場所も各地に現れる為動向も掴めない…これを狙って起こしているならば…かなり頭の切れる存在ですね」
ポート
「(未確認とはエヴァルドラーベの事を言ってるのかと思ったが…別の敵か)」
ミレイ
「それでその通信ではなんと?」
シャイラ
「…それが、人が…男が突然襲ってきたと…通信記録にはあります」
ミレイ
「…人?」
シャイラ
「…そうです、それからこの敵は主にフォースデルタ、アフィア、そして私達サフィアの拠点を襲撃する傾向にあります、町などに現れて被害を起こした形跡はありませんね」
ロヴェルは口元に手を当て
ロヴェル
「…あくまで狙いは軍人、もしくはただ強者を求めているのかもしれないな…」
シャイラ
「…前にあなたに報告した時も同じ反応でしたね」
ロヴェル
「ん?そうだったかな?」
シャイラ
「ハァ…もういいです」
ポート
「この本部、若しくは周辺には来た事はあるのか?」
シャイラ
「ここが海中の地下であるからか…ないですね、もし訪れていたら私達が戦ってるはずです」
ポート
「…それもそうか」
シャイラ
「…調査中の情報としてはこんなところでしょうか」
ミレイ
「…色々と情報をありがとうございます、イフカの手助けに直接繋がる情報はあまりなかったけれど、それでもこれから何かの役には立つかもしれない」
シャイラ
「…元々は私の失態によるモノですのでお気になさらず、それとこちらもパイロットを介したフルオートAI…その調査を始めます…何か分かったら…お伝えします」
ミレイ
「…いいのかしら?そんな事を勝手に決めて」
シャイラ
「一応、あなたの娘さんに助けて貰ったお礼も込めて私が個人的にする事です、いいですよね?」
シャイラに尋ねられたロヴェルは軽く微笑み、頷く
ロヴェル
「主に助けられたのは僕なんだが…構わないよ」
ミレイ
「ありがとうございます、私達も何か掴んだら情報をお渡ししますね」
シャイラ
「…こちらこそありがとうございます」
ロヴェル
「今日はお誘い頂き感謝するよ、次は是非二人きりでお食事でも…」
ミレイ
「それは勿論、機会があれば是非…ねぇ?」
ポート
「あぁ、「俺は」構わない」
ロヴェルは肩を軽く竦め
ロヴェル
「…なるほど、やはり君は手強いな」
シャイラ
「流石に怒りますよ…?」
ロヴェル
「フフ…分かってるさ、それじゃあこれで失礼する、どうかゆっくりしていってくれ」
ロヴェルは一足先にカフェを出た
シャイラ
「今は貸切なので、まだ飲み物を作ってくつろいで頂いても構いません、ですがここを出る時はカウンターにある内線を使ってここのマスターに連絡して入れ替わる形でお願いします」
ミレイ
「分かったわ」
シャイラは一礼し、後を追うようにカフェを出た
ミレイ
「…それじゃあ私達も出ましょうか」
ポート
「いや、折角の機会だ、たまには二人でゆっくり飲まないか?」
ミレイ
「…急にどうしたの?まさかあなたまで触発された訳じゃないわよね?」
ポート
「…それを本気で言っているなら心外だな」
ミレイ
「…そうね、ごめんなさい、…それならどうしてかしら?」
ポート
「あなたは一人で思い詰める節がある…たまにはゆっくりする事も必要だ、…今の俺は…貸切のカフェのマスターだと思ってくれても構わん」
ミレイ
「……フッ、フフッ…!…そうね、じゃあマスターさん、美味しい珈琲でもお願い出来ますか?」
ポート
「ご注文、承りました」
二人は貸切のカフェでゆっくりと憩いのひと時を過ごした…
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一方…サフィア基地本部、商業スペースにて
アライブにスカーフを付けた後、再び町を見て回っていたヒュウ、少し休憩する為に上層にあるカフェに戻って飲み物を頼み、近くのベンチに座ってリュックを隣に置いてくつろいでいた、そこへ二人組の親子…女の子の方が何かを抱えて、ヒュウを目掛けて走ってくるなりリュックのアライブに指を向けた
女の子
「おにいちゃん!これ!いっしょ!」
「…えっ!?って…これ…?」
突然声をかけられた事に驚く最中、女の子がバッと掲げてきたのはヒュウ達には見覚えのある…オールドドラーベだった
「…ちょ…こ、これって!?」
『(!?)』
女の子
「うん!おにんぎょうさん!いっしょだね!」
「…あ…お人形…さん?」
冷静によく見るとフワフワで丸っこく、サイズも小さくて約数十cm程、メックが言っていたぬいぐるみとはこの事だったのだろう
母親
「こらこら、お兄ちゃん困ってるでしょ?…すみません突然…」
「い、いえ!全然大丈夫です!」
女の子
「こまってないもん!いっしょだもん!ほらっ!」
母親
「そんなわけ…あら?本当、しかもこんな大きいのだなんて珍し…いえっ!本当!お揃いね!さぁっ、行きましょ!」
女の子
「えぇ〜っ!?…おにいちゃん、バイバーイ!」
「は…はは…、ば、ばいばーい…」
女の子は名残惜しそうに、母親はそそくさとその場を去っていった、それを見届けたヒュウは軽く項垂れながら…
「…メックさんの言う通り、…ぬいぐるみはあるにはあったけど…一部人気って小さい子向けって意味か…どうりで町を回っている時も変に視線を感じた訳だよ…」
『(…フユカイダ)』
「(…?何が?)」
『(ワレハアンナニ、ヤワクナイシ、チイサクモナイ!ワレトドウイツニミラレルナドフユカイデシカナイ!)』
人前に居る以上言いつけ通り動きはしないが、その分アライブはヒュウにダイレクトに怒りの感情をぶつけた
「(は…はは…、小さい子にはあの方が可愛げがあっていいって事で…)」
『(ヒュウ!マサカキサマモ、アノヤワイノガイイトイウノカ!?)』
「(ちょ…何か飛び火してない!?…俺と今居てくれてるのはぬいぐるみでもドラーベでもない、アライブでしょ?…それじゃダメかな?)」
『(…アノヌイグルミトヤラヲクラッテヤロウトオモッタガ、ヒュウ二メンジテミノガシテヤロウ)』
「(見逃してくれるのは有り難いけど、そんなことしたらバレるから駄目だし、そもそもぬいぐるみを喰うって…)」
『(クク…ヌイグルミトヤラ…イノチビロイシタナ)』
「(…だめだこりゃ)」
???
「すみません…」
「…?はい?」
アライブとの思考での会話に夢中で気付かなかったヒュウ、突然前から声を掛けられた事で顔を上げた、そこに立っていたのは黒いコートに身を包んだ驚くほどの長身の…恐らく声からして男性、上はハットにサングラス、そして下はブーツと…どれも全身黒で統一されていた
あまりの背の高さと、怪しさ満点の格好から漂う圧にヒュウは少し怯んでいると、男はサングラスをサッと取って淡い赤い目を見せた後、意外にも優しい笑みを浮かべてきた
「(目が赤い?って事は火星の方…?…でも…なんだろう…)」
黒コートの男
「突然すみません、驚かせてしまいましたか?」
「えっ?…あ、あぁ!いえっ全然…!大丈夫です!」
『(…デカッ)』
感じていた圧とは真逆な物腰が柔らかな態度、それはそれで別の驚きが出てくる
「えっと…俺に…話しかけたんですか?」
黒コートの男
「はい、間違いありません、実は…探し物をしていまして…」
「探し物ですか?」
黒コートの男
「…はい、ちょっと…言いづらいんですが…」
「?」
黒コートの男は、ゆっくりと指をアライブへと向け
黒コートの男
「そのドラーベ…」
「!?」『(!?)』
ヒュウとアライブが驚く最中、黒コートの男はヒュウへと向き直り
黒コートの男
「のぬいぐるみ!一体どこで手に入れたのですか!?」
「…え?あ、あぁ!コレですか!?」
『(ワレハヌイグルミデハナイ!ツイデニコレデモナイ!)』
黒コートの男
「はい!…実はドラーベのぬいぐるみをこの町で売っている所があったのですが、旅をしているような一見さんには売ってもらえず…困ってしまって…」
「そ、そうなんですか…(この町で売ってたんだ…ていうか只でさえ売れる層が狭そうなのに一見さんお断りって…)」
黒コートの男
「諦めてここを出ようかと思っている矢先、あなたのぬいぐるみが目に入って話しかけたんです」
「そうだったんですね…、えっと…実は店売りのぬいぐるみじゃなくて…お手製なのでどこにも売ってないんですよ…ごめんなさい」
黒コートの男
「…そうでしたか、通りで精巧な造りだと思いました…あなたがこれを?」
「い、いえ!とおーい国の親戚の友達のいとこが試作したって言うのを貰っただけなんです…!」
『(ナニヲイッテイル…)』
「(ちょっと静かに…!)」
ふとヒュウは、先程ぬいぐるみを持っていた親子の事を思い出す
「あ、そうだ!さっきの親子が小さいぬいぐるみを持ってたから追いかけてみたら…!」
黒コートの男
「…それは、駄目なんです」
「えっ?」
黒コートの男
「実は…あなたに話しかける前に…先に町中で見かけて尋ねてみたんです、すると…、私…この声と…恐らくこの高さの容姿も相まって凄く怯えられてしまって…話をさせてもらえなくて…」
「…は…はは…(ちょ…ちょっと申し訳無いけど…ここまで大柄な人がいきなり来たら怖いよね…小さい子なら尚更…)」
黒コートの男
「藁をもすがる思いで声をお掛けしたのですが…手作りとのことでしたので…残念ですが諦めるしかなさそうですね…すみませんでした、失礼します…」
すっかり気落ちして去ろうとする黒コートの男、そんな姿にヒュウは流石にこのままと言うのも少し後味が悪くなる…何か手伝える事がないか考える
『(…オヒトヨシメ)』
「(…そうだ!無理かもしれないけど!)…あの!!」
自身に呼び掛けた声を聞き黒コートの男は振り返る、ヒュウは近くに寄り
「えっと…売ってるぬいぐるみには詳しくないから聞きたいんですが…今俺が持ってるのに似てるサイズのぬいぐるみってあるんですか?」
黒コートの男
「え…ええ、あります、…等身大は勿論、小さい物は10cm弱、大きい物ですと等身大よりもふたまわり程大きな物まであるはずですが…」
「(等身大超えるサイズって何!?)」
「そ…それじゃあ、上手くいくかは分かりませんけど、俺がその店に一緒に行く事であなたが買う事って出来ませんか…?」
黒コートの男は驚きながらヒュウの両肩を掴み揺らし
黒コートの男
「……!!そ、そんな!いいんですか!?」
「…うわあぁあぁ…!?い、一応…店で買った訳では無いから駄目な可能性もありますけど…それでも良ければ…」
ビタッと揺れを止め
黒コートの男
「是非っ!可能性が無い事に比べたら、僅かでも希望があるだけでも充分ですっ!」
「あ、あはは…そ…それじゃあ、お店まで案内お願い出来ますか?」
黒コートの男
「はい!…買う層の影響かは分かりませんが、中々辺鄙な場所にあるのですが…大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫ですよ」
黒コートの男
「では!よろしくお願いします…と、自己紹介がまだでしたね、私はレダルと言います」
「あ、俺はヒュウって言います」
レダル
「ヒュウさんですね」
「えっと、ヒュウでいいですよ」
レダル
「分かりました、では私もレダルとお呼びください」
「は、はい…レダル…さん…」
レダル
「…難しそうですね、無理なさらないでください」
「す、すみません…」
レダル
「いえ、ではヒュウ、早速行きましょうか」
「はい!お願いします!」
サフィア基地本部の商業スペースにて出会った、ドラーベのぬいぐるみを求める黒コートの男…レダルの為に、ヒュウはドラーベのぬいぐるみを扱うと言われる店に一緒に向かう事に…
作品に関しての感想、質問があれば可能な限りお返事します。
次回も楽しみにして頂けると幸いです
ここまでお読み頂きありがとうございました!




