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旅をする者達  作者: 穴にハマった猫
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北の大地にて・・・

僕は旅を再開した、北回りの音速列車に乗り行く、アルバトスの言葉は気になったが、それより気になったのが北のエルフ、北のエルフは移住した人達らしい。


「基本エルフて、美人だらけらしいな・・・変な人は居るけど」

「アイツらは、この私より胸が無いわよ・・・誰が胸がないだと! オラァ!」


肩で煩く一人ギレするマツリ・・・自分で言ったんだろ。

マツリは朝顔の花の小物付きゴム髪止めを、黒髪を片側ポニーテールに纏め、顔は超絶美少女・・・だが吐く言葉がね・・・・

服装は何故か今回は、ラベンダー色の着物風ワンピースは、スカートがスリット型で、膝丈よりやや短いし何故か、青と白の縞模様ニーソ。

着物風ワンピースのガラは風鈴と花火に朝顔と夏の風物詩の柄が・・・そう言えば、今夏だったかな?


「何か蒸し暑いし、近くが鬱陶しいな」

「冷房効いてるだろうがよぉー!」


まったく何故一緒に来てるんだ、どうせなら猫の妖精か他の小人か精霊か妖怪方がマシだな。


「鬱陶しいから、マツリチェンジで!」

「美少女マツリちゃんが気に入らないのか、ア゛ッ!!」


自分で美少女とかあり得ないわ・・・


「自分で美少女て・・・残念な子・・・」

「哀れな物を見る目で、私を見るな! 喜一」

「・・・」

「お願いします、止めて下さい」


暫く無言でマツリの存在を、自分から消した。


「無視も止めて、地味に精神ダメージが来るから・・・」


外を見るとモンスターガードで、外の景色は当分見れないので、読書を始める。


「ねぇ・・・ねぇてばぁ~」


広い宿泊施設魔法とか在ると助かるが、異界の神の魔法・・・白魔法は目次が無い為、どんな魔法のジャンルが在るか魔法を解析しないと分からない。

万能空間は何故か最初のページだった、どうせなら異空間家魔法とか、実家に毎日帰れて旅の途中地点から目印して、翌日ソコからスタート出来れば楽だな、料理しなくて良いし・・・


まあ解析に此方も時間が必要だ、何か肩辺りでペシペシ叩かれる気がするが無視し、空間移動魔法とか現状見付からない。


「大人しくしてるから、無視止めてぇ~!」


喜一の肩を必死で叩くマツリだが、普通に無視されつづけるのだった。


テントの中の空間を広くしても、結局テントだから外の音とか普通に聴こえるし、外で調理も良いが雨や雪や嵐や砂塵とか環境には左右さるしな・・・

エルフさん達に何か良いアイテム無いか、聞いて見るかな・・・お菓子で・・・


「お願いします、本当にお願いします・・・無視止めて・・・」


仕方なくマツリは他の手でアプローチするが、喜一は気にしない・・・


色々考えながら異界の神の力を借りた魔法を、解読に再び戻る・・・何かほっぺ辺りに、変な感触がしたがまあ気のせいだろう。


「色仕掛けも通じない、どうすれば無視止めてくれる?」


何かたまに通る通行人の視線が痛い、何故かは知らないが更に集中しょう・・・


「・・・・・・仕方ない、暫く本当に大人しくしてよ・・・」


マツリは諦めてごそごそと、何処か落ちずに寝れる場所を探すが、なかなか見付からない・・・仕方なく肩から本を覗くが、何が書いてあるか理解が出来ないマツリだった。


数ページ読んでみたが、便利な魔法は無かったが攻撃魔法らしきのは有った、どうやら悪魔に有効ダメージを与えられる、範囲魔法らしいが普通には使えない、問題点が多い魔法で基本使えない・・・


「異界の神の力を借りた魔法でも、使えなければゴミ魔法だな」

「変な魔法も有るんだね・・・」


そろそろ目的の北海の港町長久手に着く、本を仕舞い立ち上がって扉に向かい、駅に付き扉が開くのと同時に外に出るとヒンヤリする。


「ヒンヤリし過ぎだな・・・」

「寒いから服の中に入らせて・・・」


夏の筈だが北海付近はヒンヤリの度を過ぎてる、まあ・・・天気が悪いのだが・・・風もヒンヤリし過ぎだ・・・何か戦闘服がもぞもぞしてるが・・・


「冬装備で海越えだな、さてとマグロモンスターが多い海域だし、沢山狩るかな」

「・・・・・・ぷはぁー、マグロ祭りダゼェ!」

「人の服中で、色々押し付けるのヤメロ・・・マツリ」

「まったく無視するからよ」


戦闘服とアンダーシャツの間に居るマツリ、下手すると大変な場所に落ち最終的には・・・まあ、落ちて落下しても僕の責任では無いから良いよね。

万能空間から薄いブルーの上着を出し羽織る、マツリは上着の胸ポケットに入る・・・



先に長久手の港町を見て回る、木造の伝統工芸らしき造りの駅を出ると、割烹着かっぽうぎ姿で慌ただしく走る女性や、長袖を着て春か秋の様な服装の人が多い。

浮いた様に白いマフラーをし外カフェで、お茶をしてるひとや筋肉ムキムキのタンクトップの兄ちゃんが、近くの建築現場働いて居た。


「何かカオスな風景だな・・・」

「そうね・・・」


街の中を散策を開始し、昼近かったのでラーメン屋に入ったが、それ程美味い味では無かった。


「まりもラーメンの、野菜たっぷり味噌ラーメンが食いたいな・・・」

「料理長が癌で店じまいして、もう何年昔の話よ!」


美味い味噌ラーメンだったから、仕方ないのだ・・・美味い味噌ラーメン難民だな・・・


「次は武器屋でも見るか」

「私眠いから寝るわ・・・お休み・・・グガァ~!!」


何かオヤジ臭いイビキだな、自称美少女・・・

ぶらぶらしながら武器屋に入ったが、普通の刀か鋼鉄剣位しか無いからさっさと出た。

マツリをポケット広げて見たら、がに股で腹をいて爆睡してる・・・


「前世しがないオッサンだっただろ・・・」


そう言いたくなる光景だった。

人目がない場所から、フライ・ドライブを使い北海を横断し、モンスター一角マグロ狩りをしたりし、たぶん三時間位で北の地にに到着した、一部投擲武器が無くなったが。

麦はコンバインで収穫されたらしく、一面同じ様な風景が広がる。


暫く先を飛ぶと小豆畑らしき畑が在り、額の汗を拭う金髪エルフさんが居た。


「ふうっ・・・良い汗流してるから、今日の羊羹はきっと何時もより美味しいはずよ!」


何故か一人アピールしてるが、金髪エルフさん一人しか見えないが、誰にアピールしてるのだろうか?


「チッ・・・あのエルフ私よりデカイ」

「エルフ何だから、身長高いのは当たり前だろ」

「うるさい喜一」

(胸の方よバカァー!!)

「やれやれ」


エルフさん達の街に向かい飛び、街の入り口で降りると昔有った事在るような、銀髪の髪の長い男のエルフと目が合った、まあ知ってるけどね・・・


「・・・キー坊だよな?」

「ゲェ!」


マツリがヤバいて顔をする。


「・・・・・・さて誰だったけ?」

「トモヨさんには何時も世話に成ってるが、何故にマツリまで居る」


二人で同時に、銀髪エルフの上坂さんに言う。


「喜一の御供よ」

(と言う名の仕事から逃亡よ)

「勝手に付いて来た」


上坂さんは素早くマツリを捕まえると、サボり魔のマツリを捕まえ。


「さあ血祭りの始まりだ!」

「「「「仕事を逃げた者に罰を!」」」」

「イヤー!!」

(ぎゃぁ"ー!!)


坊主頭に白褌姿の小人が突然現れた、何か神輿らしき物の真ん中に縄に複数のコブが有り、マツリは猿ぐつわと変な縛り方をされ、コブの縄が股下に成る用に立たされる。


「お仕置きの始まりだ!」

「行くぞー!」

「「「ソーーーレッ!!」」」

「う"ぐ"っ!!」


マツリのスカートの中にコブ縄が食い込む、下着と縄が食い込みマツリは暴れるが逃げられない、そして涙を流し悶絶しながら僕に助けを求める視線を送るが・・・

背中を蹴られた恨みも在るし、助けるなよと色々な方向から圧力もあるし。


「自業自得だよマツリ」

「ぐう"ぐう"ー」

(助けてよー!!)

「街を10週してからゲートで帰せ」

「「「「了解、町長」」」」

「うぐーっ!!」


更に食い込む縄に悶絶するマツリ、縄が大変な場所にめり込みマツリはもがくが更に食い込む、縛りコブが食い込み擦れる度にマツリは・・・


僕から見てもアレはキツそうだ、アレは男でも悶絶する悪魔の罰だ、しかも上下に揺すれ食い込み涙を流すマツリ、サボった代償はあまりに過酷だ。


「キー坊、羊羹か饅頭をついでに持ってないか?」

「興味本位で来ただけだから、そんなのは無いよ」


そんなの持ってる訳無いだろ普通、ドーナツとかは普通に持ってるけど。


「無いのかよ!」


何か文句を言われたが無視、この北海横手の話を聞いてみた。


「北海横手の地て、何処まで住める地域?」


上坂さんは普通に答える。


北極山ほっきょくさんの山脈の地熱地域の、暖かい此方側だけだな」


遥か先に大きな山脈が見える、活火山で一部の山からマグマが毎日何処かから出てるらしい、温泉も多く地熱でハウス栽培やのんびりした、南国系日焼けエルフとか色々なエルフやハイエルフが、街を作ってる開拓地らしい。


一部オーバーテクノロジーな、ハイエルフの街が在るらしいが興味はない。

大抵職人が必要なあんこ菓子大量生産マシンか、自動農業機械やらだからだ。


どんだけあんこ菓子食べたいんだよ、万能空間からドーナツを出し食べる。


「あんこのドーナツは無いか? キー坊」

「僕は洋菓子派だから無いな・・・」

「何でキー坊は腕の無駄遣いをするんだ!」


このイケメンエルフ殴りたいな・・・


「このお菓子を作る腕は、僕の為にある! あと次にそれを言ってた殴るから」


嘆くエルフの上坂さん、僕の知った事ではない。

もう1つドーナツを出すと、何故か誰かにドーナツを食われた。


「久々にドーナツ食べたわ、上坂ちゃん」

「ちゃん言わんで下さい、エルク社長」


もぐもぐと人のドーナツを盗み食ったエルフは、社長らしい・・・全く見えないが。

金髪碧眼でタレ目だが、顔は整ってるが残念女性独特の何かを感じる、そうシャルさんみたいに無駄にお金を後先考えずにたまに使い、自分の首を自分で締めるそんな雰囲気を感じる。


「また新しいお菓子を作るのに、変な業者にお金を投資しないでくださいね」

「今回は大事よ」


今の会話は忘れよう。


「そうだ、エルク社長彼は、トモヨさんのご子息の・・・」

「神坂喜一です」


紹介されたので名乗った。


「これはこれは、私は麦や小豆を生産するエルフの代表社長の、エルクですわ・・・宜しくね」


そう言った直後にエルクさんは光を放つかの様に、満面の笑みの営業スマイルを放つ。

営業スマイルが眩しい・・・


「普通の笑顔が出来ない、不器用な人だ」

「うるさいわよ、上坂ちゃん」

「だからちゃん言わんで下さい」


仲の良いカップルエルフかよ!


「全く何で上坂ちゃんは結婚出来ないのかしら?」

「エルクさんが変な噂を流したからですよ、僕はショタコン好きとか勝手な憶測を流されたからですよ」

「? 幼い子供好きとは言った気が・・・」

「それが原因ですよ!」


何か面倒な二人だな・・・さてと、次は何処に行くかな。


「そう言えば、お勧めの旅の大陸て有りますか?」

「お勧めの大陸かぁ~」

「私が元居た大陸は、今更に面倒らしいし・・・あっ!」


エルクさんが何かを閃いた様に振り向き。


「北極山の向こうに伝説の武器が在るて、氷の精霊が前に言ってたわよ」

「おぉ~! 何か冒険ぽく成って来た!!」


何かワクワクしてきたぞ!


「異常にテンションが高過ぎだ!」

「異常にテンションが高過ぎよ!」


だが防寒着が無い・・・


「・・・・・・北極歩く程の、防寒着無いや」

「だろうな・・・」

「モンスター狩れば手に入るわよ、あと変な装備がたまに異界から流れて来るし」


異界から流れて来る防具に釣られ、その変な装備を見に行く事にした。


「その変な装備、興味有ります」

「要らないし、キー坊にくれるよ」

「何かエルフ的な防具とか無いものね」

「偏屈な奴が鑑定スキル売ってるが、今まで買ってる奴を見た・・・」

「スキル売り居るの?」

「ああ・・・キー坊は、伊賀で隠密スキル買ってたな」

「他にも何ヵ所かで、隠密スキル買ったよ・・・金貨五枚で・・・」


上坂さんは何かを考え事を始めた。


「何か悪い事を考えてそう」


エルクさんが悪そうな顔で、上坂さんを見て居た。


「あの野郎、僕にスキル売らなかった腹いせに、キー坊に覚えて貰うぞ・・・フッ・・・」


何か僕まで巻き込まれてるが、鑑定スキルは希少で買えるか不明なスキルだったが、まさかこの地に在るとはラッキーだ。


「じゃあ行きましょう」

「行くぞキー坊」

「レアスキルの為に行くよ」


二人の後ろを付いて行くが、街の中心に向けて歩いてる様だ、暫く歩きエルクさんと上坂さんは営業スマイルの様に、さっきまでの悪い顔とかを隠しながら歩く。

そして街の酒場らしき場所に、隠密の様な黒尽くめのエルフが立って居た、このエルフさんがスキル道場主らしい。


まあ道場て言っても、お金を払いスキルの秘伝書を貰うとスキルが付与されるが、スキルと相性が悪いと付与失敗と費用が消える。

たまに道場主が欲しい物と交換も在るが、大抵貴重スキルの鑑定や竜神騎士や龍剣士に、財宝を高い確率で探す全スキルを持つ、トレジャーハンターは特に貴重で道場を探し出せたら、凄い幸運らしい。


「よう!」

「──上坂かぁ・・・」

「私も居るけど・・・」

「人間の坊主、スキル覚える気あるか?」

「勿論」

「待てやぁー!!」

「アッサリ過ぎるでしょう!」


隠密の様な格好の、黒尽くめエルフが言う。


「お前らは何か嫌だ」

「何でだよ!」

「納得行かない!」

「フッ・・・」


鑑定スキルはモンスター鑑定と、物の鑑定の二つに別れるが後者の方が鉱石や、武器や防具を買う時とかに大変便利なスキルである。

宝石の価値が明確に成るし、魔法加工した物の価値も分かるので大変欲しいスキル。


「坊主、鑑定スキルとトレジャーハンタースキル、どっちが欲しい」

「!? 両方有るのですか?」

「有るぜ、両方は人間には高いかもな・・・」


何回か盗賊や山賊のお宝手に入れてるし、まだ宝石とか前回の山賊のしか売って無いし、余裕はある筈。


「ユニコーン金貨何枚ですか?」


一応値段を聞くと・・・意外な答えが。


「鑑定スキル二つで宝石二十個、トレジャーハンターは宝石二十五個だな・・・」

「珍しいわね、大福の方が良いのに」

「羊羹だろ!」

「・・・物の価値が分からない奴らだ・・・」


大きさで価値が違うが、宝石なら()()()良いのだろうか?


「大きさは?」

「坊主次第だが、出せれるなら今回だけ大きさは問わない」


どうせ鑑定スキル持ってるエルフだし、大放出するかな。

盗賊や山賊から巻き上げた宝石を先ずは二十個出した、スキル道場のエルフさんは懐から巻物を二つ出し。


「・・・ホレ、まだ買うか?」

「今出しますね・・・」


万能空間に手を入れて漁り宝石を二十六個渡した、形や大きさはまばらだが、宝石の手持ちは大体出たと思う・・・確かめて無いが。


「これがトレジャーハンターの、極意スキルの巻物だ」


金刺繍の巻物を手に入れた。


「その巻物三つは持ち主を選ばない、スキルは無意識に技能として働いてくれるだろうよ」

「もう使えるて事ですか?」


一応聞いてみた。


「そうだ」


なら異界から流れて来た物を、鑑定出来るね。


「明日の予定だったが、今日行くか・・・じゃあ俺は旅立つ」

「何処に行くんだ?」


上坂さんが聞くと道場主は・・・


「懐かしい大陸の新しい国にな、アーティファクトで作った、新しいリンゴ酒を飲めるらしいからな・・・」

「今、あの大陸ヤバいわよ」


話が読めないが、エルクさん達が昔居た大陸の事みたいだ。


「雪原を越えなければな・・・フッ」


そう言って宝石を不思議な袋に入れ、懐に仕舞い何処かに歩いて行った。


「果ての貿易港に行くんだろう」


そう上坂さんは、スキル道場主のエルフを見ながら言う。


「一応貿易は続いてるからね、あの異世界人が建国した国とはね」


異世界人が建国した国は興味が有るけど、エルクさんと上坂さんに連れられ、使えそうな防具を見る事にした。

また暫く歩き倉庫街に来た、小豆専用倉庫に小麦専用倉庫にジャガイモやてん菜と、作物専用倉庫団地らしい。


「鉱物や魚介類は海岸部の倉庫や、専用施設に置いてるわね」

「異界の物は少人数のエルフしか知らない、キー坊は色々必要な気がするし、身内みたいな仲だから問題ない」


貰えるなら貰うが、それで良いのか上坂さんにエルクさん?


「此方よ」


外からは普通の倉庫にしか見えないが、中に入ると・・・何も無いが更に地下の道が有り、二人の後を付いて行く。

エルクさんが懐からカードを出し、重厚な地下の扉の隣の機械にカードを差し込み、デカイ扉は見ずにエルクさんは前を見てた、その場所に人一人通れる重厚なオリハルコンの扉が自動で開く。


「肩透かしだっただろ」


ニヤニヤしながら上坂さんが僕に言うが。


「早く行きますよ」

「・・・おかしいな、キー坊なら驚くと思ったが・・・」


エルクさんがそっち見て無かったから、違うのかなとは思ってただけ。

中の照明のスイッチを入れ、エルクさんが上坂さんをジト目でバカな者を見る様な顔をして居た。


「バカやって無いで、行くわよ」

「バカ言うな!」


バカな者を見る顔ではなく、バカなのをジト目で見てた顔だった。

中に入ると何処までも広い空間が広がり、一階位しか降りて無いのに中はその倍の広さがある。

エルフ族の魔法か何かで作った空間だろうか?


「エルフの魔法技術ですか?」


エルクさんは胸を張り言う。


「そうよ、空間を拡張したりする魔法よ、時間経過や物の劣化もしないわ」


上坂さんは『なんで僕に聞かない』と、言いたげな顔だ。


「流石エルフさん達ですね、まあ異界神様の魔法も同じの有りますが、物に付与出来るか分からないですからね」


「じゃあ・・・」

「じゃあ私が魔法を、教えてあげるわ」

「良いんですか? エルクさん」

「・・・どうせ僕なんて・・・」


割り込まれ持ってかれて拗ねる上坂さん、めんどくさいエルフだな・・・


「それで異界から流れて来たのは、何か服ぽかったり刀らしき物だったりインゴットだったりなんだよね。

しかも知らない材質の金属だし、鑑定スキル無いと使えないしお菓子製造に使える機械も探して欲しいし・・・」


最後のが本音だなコレ・・・

大型の機械やシステムキッチンらしき物は、置くに置かれてるが何か、タイヤが無いバイクらしきのやデカイ船やらが置かれてるが・・・


「たぶん船とか使えないわよ、動力源調べたら知らない方法で魔力が蓄積された、不思議な巨石が入ってたからね」


エルフの知識でも知らない魔力の石、どんな石かは知らないが未知の魔力の石は気になる。

魔法宝石ならエルフさん達が知らない訳無いし、たぶん鑑定してて言われるな。

まあ魔石式システムキッチンとか、ボンヤリと鑑定が始まってるけど・・・エーテル魔石て何だ?

だが何故か同じのが沢山在るのだが、変な剣も有るし。


「なんでこんなに、システムキッチンだらけ何ですか?」

「私に聞かれても・・・ねぇ」

「僕に聞かれても困る、色々な時空から流れて来ただけだからな」


エーテル魔石て石が無いと使えないらしいが、魔法回路が在るので何か魔法バッテリー的なの有れば、改良出来そうと言うと。


「アーティファクトで改造出来るな」

「そうね、大抵魔法回路に接続させれば使えるわね」


だがエルクさん達が欲しい、大量生産お菓子機械は無かった。

だが異界の魔法の本やら、漫画やコミックはなかなか面白かったし、魔法の本に至っては空間魔法や異次元空間付与魔法等があった。

しかも生き物や住めたりする異次元空間と、生き物は入れられないが食材や作った料理を永久的に、保存可能な魔法まであった・・・・・


エルクさんには悪いが良い魔法の本を手に入れた、何故かエルクさん達には異世界の本は退屈らしい。

なんかエルフの扱いが本によって違うから、許せないとかこんなエルフ居るかとか、色々文句言ってたが世界が違えば沢山の色々なエルフは居ると思う。

世に同じ人間が居ないし、エルフやドワーフやモンスターだってその世界にしか居ないかもだし、そもそも本が空想でも何処かの世界には現実に居るかも知れない。


赤い月に悪夢のゴブリンが居るのだから、それに世界は広いしまだ知らないモンスターだって、うようよしと世界に居る筈だ。


「魔法の本の虫に成るなよ、キー坊」

「まあこの異界の魔法の理論が、()()()()()()使()()()()()

「そうね、魔法の無い世界の方しか私は知らないし」


僕の言う事に賛同するエルクさん、達にはそれでも解析して使えるなら異界の魔法だろうと、異界の神や魔王だろうと旅で身を護る為なら何でも使う。

まだ解明出来てないの多いけど・・・


「まあ使えば分かるだろ、キー坊」

「この異次元空間魔法気になるかな」

「私が使ってる空間魔法に似てるわね」


三人で異次元空間の本を見たが、案外空間制御以外万能空間より、魔力を余り使わない様な魔法らしい。

一応エルクさん達が要らないらしい、全部の書物は万能空間に入れた。


「変なキューブだったり、変ライフルや着物も有るな」

「此方は変なカプセルね」

「此方はたまにキー坊が着てる服在るぞ、何かサイズが大きいが」


鑑定するとライフルは魔力を消費型で、魔力が尽きるまで撃てるみたいだ、何か刀や着物や旅用着物一式とかは異界の神が造ったり、製作者不明のだったりする。

だが他にも魔法や物理無効化のモンスター革の鎧や、エルクさん達も開けられない謎のステンレス倉庫らしき物。


「破壊出来ないし、中身が気になるわ・・・あんことか」

「絶体あんこは無いと思う・・・」

「分からないぞキー坊、どら焼きが入ってたらどうする」


何でもこのエルフ達は、異界のあんこ菓子が食べたいみたいだし、そもそも入ってる可能性は低い・・・

何故かて? それは、調理器具の大抵が洋菓子を作るのに必要なのが多いから。


「エクレアとか、カスタードたい焼きが作れそう」

「そこはあんこか抹茶小豆たい焼きだろ」

「そうよそうよ!」

「人のドーナツ食べたクセに・・・」


あんこ中毒過ぎるエルフだ、それにエルクさんは僕のドーナツ食べたよね・・・


「美味しかったわよ」


ニコニコしながら言うが、食い物の恨みは深いのだ。


「あんこ入ってたら、燃やそ」

「「人間の姿した、鬼が居る!」」


勝手に言ってなよ、使えそうなのも回収し後で静かな所で解体なりする、解体しなくて良いなら解体しないが。

だがふと万能空間を見たら何故か名前が変わり、万能倉庫に成ってた。

何かの影響で異界の異空間魔法が、融合したのかそれとも入れた物に影響されたかは不明。


クジラモンスター肉や鳥モンスター肉に、色々な異界の牛の肉やイノシシに恐竜の肉てのも、いつの間にか入ってたがもしかしたら、さっきのステンレス倉庫の中身かも知れない。


他には何故か僕の知らないマグロモンスターや、ワニモンスターの肉や異界の果物も有る。

酒は二十歳に成ってから試そう、異界のジュースは後に考えて・・・玄米茶も在るぞ、鑑定すると高級玄米茶と玉露で何かワクワクするな、異界の高級茶葉。


「何かキー坊怪しいな」

「何かニヤニヤしてるわね」


何かこそこそ此方を見て、ひそひそ話してるが何か顔に出てたかも知れない、用心しないと高いお茶を取られる。


「さて、他のも鑑定しますかね」

「「何か怪しい」」


変なカバンと出た腕時計ぽい腕輪や、赤い蝶ネクタイ首輪型異次元ポケット、作者の名前が消えてる伸びる剣や大きさ色々な十手に、エーテル魔石と表記される石は暫くこの石が必要な設備為に、確保しておく。


車輪の無いバイクは、生体エネルギーが燃料らしいと言うと。


「じゃあ僕が乗るよ」

「上坂ちゃんより私よ!」


何でこのエルフ、バイクを取り合ってるのかな? まだ有るのに。


「何台か貰って行こ」

「私が先よ!」

「僕だ!」


まだ決着は付かないらしい、鑑定しながら使えそうなのを万能空間改めて、万能倉庫に入れて行く。

武器は沢山有っても構わないので、全て引き取り神酒ウイスキーと書かれてたは一樽置き。


「神の酒? ウイスキーてなんだろ?」


てわざとらしく言ったら、眼の色変えてやって来た。


「神の酒のウイスキーだと!」

「宴会よ!」

「此は私のコレクションに」


何故かアルバトスが居た、三人? は酒を挟んで睨み合って居た。


「異界の酒は今日三人で飲まない」

「僕は賛成だが、抜け駆けは許さない」

「酒の価値も知らぬ奴が良く言う」


火花を散らし睨み合う三人? まあ、時間稼ぎには成りそうだし船も一隻貰い、船酔いしないらしき船とかを入れ終わり隠密でこっそりと逃げ出した。


「さて北極の冒険に行くかは、異界の防具次第だな」


ウキウキしながら僕は街を去った。

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