ブルームーン遺跡 2
無駄に広い通路を進みながら、次の地図の宝箱が在る部屋に向かう。
鳥モンスターは不気味に何かを狙う様に、じっとしながら此方を観察してる様だ。
「何か不気味ですわ………」
「ご主人様怖いですわ…」
警戒するエルと甘えた声で言うセーラ、そして甘えた声に眉を険しくするエルと、両手に花だが喜んでる暇は無い。
コッカバードは鶏に見える鳥モンスターだが、石化の口ばしは無いが呪いの石化ブレスを至近距離で放つ。
しかも呪い耐性が在っても、ブレス………いや口臭が臭くダメージは付いて回る。
だが奴は空を飛べる為、急降下攻撃を仕掛けたり糞爆撃をして来る、糞爆撃は糞の中に強酸の塊や毒が含まれてたり、奴等に寄生してた寄生虫が入ってたりする。
色々と最悪なモンスターだけど、奴のドロップは良い食材で、若鶏のモモ肉に卵と見た目の通りな肉をドロップする。
たまに何故か、焼き鳥のねぎまや何故か照り焼き一羽分がドロップする、まあ近くに街が在ると言う条件付きだけど。
そして次の宝箱に辿り着いたが、カギが掛かってスキルを使わないと、カギが解除出来ない。
一応スキルは在るのでスキルを使って、スキルがどうやったら宝箱のカギが解除するか教えてくれる。
スキルに従って適当な棒でカギを解除する、カチャと音が成ると次は罠反応がして、怪しげな紐を宝箱の蓋から何か怪しげな紐の先の突起から外し、宝箱の他の場所に設置する。
警戒しながら次の警戒をしたが無かったので、宝箱を開き中を見ると青く美しいデザインの、片手大剣が有った。
アイスブルーと言う、片手大型剣らしいが鐔の辺りに、寒そうな色の宝石が嵌め込まれてる。
装飾も凝ってるが鞘も装飾が凝ってるが刀身を、少し抜いただけで冷気が刀身から放たれる。
「「寒!」」
二人の防具は特殊だから、寒さを感じないよね?
ジト目で私が見てたら、誤魔化す様に抱き付いて来る、小さい丘の感触は最高だぜ!
他に東方暁の文字に似た、『しょうゆ』と書かれたペットボトルらしき入れ物に入った、醤油の香りがする物と避妊効果の媚薬ポーション瓶、なんと1ダースも手に入ったが今使う予定は無い。
使う必要も無いし、秘薬の材料………余り使いたくないな………触りたくも無いが。
二人を連れ遺跡の奥に向かう途中で、やはり油断したと思って来たコッカバードを、魔法で倒し後はアンデッドだけだが相手にしたくない。
奥に宝箱は無いけど地下に早く行ける階段が在るが、ブルークリスタルレイクと二つ目の地下への階段方面に行く。
エルは歩く体力は有るが、セーラは基本長くは歩く体力が無いので、体力向上に夜はハードに攻めよう………体力向上の、苦い丸薬を飲ませてセーラに今日はヘタる時間を与えない。
はぐれボーンナイトが一体居たが、所詮昔の騎士の骨モンスター、刀の重い一撃で砕け倒した。
強ければかぶと割りや骨砕きの技を使う予定だったが、脆そうだったので刀の一撃で倒した。
エルとセーラはファイヤーボール弱で、たまに現れる4本腕の骸骨兵を倒してた。
腕が4本在る割りにサーベルの使い方が下手だ、エルは途中から作業の様に倒し、セーラは最初お姫様ぽいキャーが有ったが、今は無表情で小さなファイヤーボールを飛ばして燃やす。
この雑魚骸骨兵弱過ぎる、しかも迂回して他の階段から地下に向かうのに、アンデッド回避した意味は余り無かった。
ゴーストと戦うよりはマシだけど、エルやセーラにはまだ光魔法を教えて無いから。
更に進むと地下階段前に、巨大な体に巨大な1つ目のサイクロプスが居た、そりゃあ大きな遺跡必要だよね………
「此処を通りたければ、力を示せ!」
特注らしいスレッジハンマーを片手に、此方に向かい走って来るが余り揺れないが、セーラとエルは揺れに驚き動けないで居る。
「この位の揺れに、ビビってたら先が思いやられるな」
魔力を練り上げ、全ての魔王の頂点の魔王の呪文を発動する、今の成長した魔力キャパシティーなら制御出来るはずと、何故か確信的な何かが後押しする。
「始まりにして金色の魔王よ、ソナタの力を借り我が前に立ち塞がりし、我等の敵を汝の力と我の魔力にて敵を滅ぼさん・・・バスタースレーブッ!!」
闇と金色の色が混ざった魔力エネルギー波が、サイクロプスに直撃し闇と金色の魔力のエネルギー波に、腕をクロスガードして防御したが意味はなく、跡形もなく滅び去った。
一部遺跡が壊れたが、サイクロプスを倒すのに仕方ないのだから、そうエルとセーラを守る為には仕方ない。
「ご主人様素敵ですわ」
「もっと惚れてしまいますわ」
二人は私に抱き付き言う、だがもう少し威力は落とした方が良さそうだ、遺跡が残骸に成りそうな威力が有るからだ。
一応異界の魔王の魔法は基本、強い魔法だから魔力を制御して放ってるが、やはり二人を抱いて試した魔力成長力は、予想を遥かに越え過ぎた様だ。
複数の金色の宝箱が現れたので開くと、サイクロプスの目が素材だったり、悲鳴をあげるセーラとエルが開いた宝箱にはサイクロプスの心臓や睾丸が入ってた。
何の素材に成るのやら?
他にはサイクロプスハンマー(人間が扱えるサイズ)と、メテオスレッジハンマー(人間が扱えるサイズ)に、サイクロプスソード(人間が扱える片手大型剣)を手に入れた。
この武器三つは、装備すると筋力と体力が上昇するらしいが重いから、スピードが下がるリスクが在るがサイクロプスソードは、ソードダンスと言えば剣が浮遊し同じ剣が大量に現れ、飛行しながら敵に突き刺さって行く特殊な剣らしい。
サイクロプスハンマーもメテオスレッジハンマーも、遺跡では使えない特殊技が有るが、巨大な要塞都市を一撃で破壊する地殻震と言う、地震撃より強い攻撃が出来るらしい。
まあ地震撃はある程度の修練した、ハンマーやある程度大地を叩いても折れない、丈夫で重いバトルハンマー系なら発動可能だが、扱える冒険者は少ないらしい。
ドワーフの脳筋で筋肉ダルマやら、ドラゴンヒューマンとか腕力がツエー的なのが、使う技だからだ。
他には疲労回復ポーションに、魔力回復ポーションを二ダース手に入れた。
サイクロプスの素材は不明だから、キューブの肥やしに成るかエルフさん達辺りに売るかだ。
長命なあのエルフさん達なら、買ってくれる筈だろう。
二人を連れ地下を目指す、階段の途中の広い踊り場で何処でも家に入り、昼食とセーラに体力向上の丸薬を飲ませた。
苦いのを我慢させまたセーラは、違う物を飲んでるが薬を飲んだから今回は口に含んで舌を使って、飲んで良しとする。
飲み終わった後に、尻をエルから蹴られてたが…………
一人でセーラの分まで昼食を作ったのと、奉仕を一人許されたのが許せなかったと言ってたので、昼休憩はエルの膝枕で昼寝した。
セーラは食器洗いの刑に成った、主にエルの一人でセーラの分まで料理した不満により。
エルの優しい香りと、微妙に前よりやや硬く成った気がする膝を枕にしつつ、エル膝枕でのんびりした。
何か下がムズムズしてる気がする………
昼休憩の筈が少し疲れた、主にセーラが原因だがセーラはエルに寝技を食らい、魂抜けたかの様に大の字で灰に成ってる。
「遺跡の冒険中に不謹慎よセーラ」
エルが何かセーラの姉の様に振る舞い始めた、色々セーラに思う事が増えたらしい。
体力向上丸薬は効いた様で、エルの寝技にそれなりに耐えてたので、更に体力向上丸薬を飲ませよう……次は奉仕禁止で。
少し出遅れたが地下に向かい階段を下る、財宝も地下に在るので疲労回復ポーションで、首輪に紐をされ連行されてるセーラに、飼い主の様に紐を握るエル…………何だろうこの違和感だらけの絵面。
「ねぇ………エル、ご主人様がドン引きしてますし、そろそろ私を解放して下さらない」
「ひぃ!?」
無表情でセーラを見るエル、何かケダモノ女を見る様な目だが、ケダモノにしたのは私の責任でもある・・・仕込みすぎたかな?
「場所も考えず盛るセーラに、私の慈悲はない」
無表情にセーラに向かい言う、だが私に対しては……
「ご主人様、私ケダモノより働いてますよね?」
何か褒めて欲しそうな顔で、エルは私に言う。
「そうだな、セーラの昼食を作ってたし魔法と武器を、器用に使って戦えてるし……………確かにな」
味方の筈の私がエルを褒めてると、セーラは蒼白な顔で私を見てる様だが、私はセーラは理想の彼女だが大切な女性は二人だけど、それに奴隷のままなら結婚は許されないが家族としては許されるので、異世界に帰らない場合は完全奴隷解除方法次第では、奴隷のまま家族に成って貰う。
表向き妻には出来ないが家族なら、妻に出来ずとも私の家族として二人と子作りしても、問題はないし生まれた子には私の子として、認知されるので問題はない筈だ。
まあまだ旅はするから、何年後の話に成るかは分からないけどね、それでも異世界に帰らずに居たら、何時かは二人を妻に迎えたい………非公認の妻としてね。
喜一はまだ知らない、帰るとしてもセーラ達は喜一の子を授かってから、異世界に帰る選択肢もしてる事も。
そうなるかはまだ先の話し、セーラとエルリーナの未来分岐もまだ先の話しである。
そして喜一達は地下に着き、白いく綺麗な神殿が在りそうな地下に唖然とする。
喜一すら知らない照明に照らされた通路、喜一が知らない眩しい街灯の光が照らすが、例えるなら地球のLEDより強い発光の光だが、喜一達に他の世界の説明は出来ないが、語り部はする………そんな事知ったこっちやない。
そもそも語り部は喜一達に認識されない、毎回状況を傍観者をするワシには。
さて、脱線したが喜一達は、眩しい光が満ちる通路を歩く、遺跡の奥に向かって。
「あっちには、行かないのですか? ご主人様」
エルが反対方向の槍を持つ、リザードマンの像を指差しながら私に聞くので答える。
「奥に行って余裕なら行く、まあ行けるかも知れないが」
早朝に入り昼遅くに昼食にし、現状スムーズ過ぎるペースで地下に居る、普通なら早くて一週間はしそうな上の攻略、まあ歩いて警戒しながらだけど、私はキューブの地図で遠回りしたが、地下に居るが本来の真っ直ぐ行った場合は、まだ先の場所に降りた場所に成る。
モンスター反応を確認しながら進む、体力向上丸薬が効いたらしくセーラは歩いて居た、たまに魔法で浮遊しながらだけど。
そして途中で宝箱を手に入れたが、ゴブリンメイルてショボい鎧と穴開きどうか百枚程度だった。
「ショボいですわ」
「ガッカリですわ」
一番ガッカリなのは私だ、モンスターも居ないしモンスター避けを設置し、もう夕方過ぎだが此処で休む事にした。
体力向上の丸薬をセーラに飲ませ、紐を持ったエルに監視されながら夕食を食べ、少し休み風呂で汗を流し汗を更に流しそして、セーラをベットで体力が何処まで向上したか確かめた。
まだまだ足りないので、丸薬を更に飲ませ歩く体力を更に向上と、夜の体力もアップして貰う。
まあ、昨日より持ったがエルよりは低い、眠ったセーラに布団を掛けてエルと布団が汗染みとか残る位、激しく運動をしたがエルは今日は疲れてたらしく、四回戦でダウンした。
翌朝はエルが抱き付きながら私に、「ご主人様おはようですわ」と笑顔で言い、何か一夜おせっせした恋人の朝の挨拶みたいで新鮮だ、何時もはセーラの目覚まし一発をしてるが今日は何故か、エルが積極的に求めて来たのでセーラは放置し、朝抜きをエルにして二人で汗を流しに風呂に行き、セーラを放置して二人でイチャイチャした。
たまにはエルも朝のスキンシップしないとね、未だに起きて来ないセーラとエルはセーラの甘えの原因と、セーラには自主的に起きるまで朝は放置に成った。
何時も誰かが起こしてる環境は、セーラが堕落しますとエルが言った為だ。
確かに堕落は良くない、しかも部屋に戻り支度をしてても起きないセーラ、此は色々大事業なのかと思った。
セーラは起きなかったので、エルを連れキューブの何処でも家の中に残す事にした。
私はエルと初めての二人行動、宝箱の在った場所から出て通路を進む、一部床がヒビが有る床を避け進む。
昼からはセーラも合流する、鬼の顔をしたエルに説教されるセーラ、明日も寝坊なら置いて行き一人で留守番に成ると忠告、だらけてると私がご主人様の寵愛を受け続けるわよと、エルがセーラを挑発した直後に、セーラから何やら何時もと違う気配が放たれた、セーラは何かに覚醒したかも知れない。
そしてまた進み、途中でまたスライム系が現れ、魔法で対応して倒してや行く。
「ゼリーライト…………浮遊し、光を放つスライム系だとさ」
呑気に言うと困った顔をする二人、なかなか困った顔も可愛いからたまにはさせよう。
「まだ教えて無い魔法を教えよう、光魔法の一つ太陽光線だ」
二人はどんな魔法かワクワクと待ってる、まあアンデッドでも人間でも貫く高出力魔法だしね。
「行くよ二人共」
魔力を練り上げて魔法名を言わずに、目標のゼリーライトに放つ。
眩い複数光の閃光がゼリーライトを貫き、核を一撃で蒸発させながら更に奥に向かって行く、キューブの地図範囲を拡張させると、消えて行くモンスター反応と眼をキラキラさせる二人。
もしかして今の魔法の方が、サイクロプスを被害最小に倒せれたかも知れないが、まあ後の祭りて事で許してくれ、この遺跡を作った神様よ。
そしてまだ遺跡の地下30%の場所で、一旦安全な場所で一晩を過ごし、翌朝エルは何故か気絶してたので聞くと、セーラに本の角で殴られ気絶してたらしい、当の本人は裸のまま起きないが…………たぶん、エルも寝坊すれば問題ないと考えたのだろう、浅はかなり…………セーラ。
エルと顔を見合せ風呂に行く、部屋の気温を8℃に設定して布団を片付けてからだ、エルと風呂でイチャイチャしてたら、震えたセーラが来てさっさと体を洗い風呂で温まりながら、エルを睨んでたが犯人は私とは知らない、いや知ってても私ではなくエルを睨むだろうな。
朝食後に準備をすると、セーラはトイレから出て来ない………お腹を冷やし過ぎたかも知れん。
次は灼熱に近い暖房にしょう、着替えを違う部屋に置いてから。
またゼリーライトと遭遇し、今回は二人が相手をするが残念ながら、昨日の攻撃でモンスターが増えたのか、ゼリーライトが分裂して増殖したのか、ゼリーライトの一体がチカチカと光ると、増援らしきモンスターの反応が増える。
「モンスターが増援呼んだぞ」
「「イヤァ~!」」
二人は慌てて魔法を放ち始める、ファイヤーボールで集団を倒したり、複数ホーミング魔法を放ってゼリーライトを倒して行くが、ゼリーライト以外もやって来る。
雲の様なゴーストや火の玉や、モンスターゾンビ達の群れがやって来た、後方のモンスターは私が引き受け前方の地上はエルが、対空はセーラが担当した。
たぶん一時間の激戦を全員生き延びた、はっきり言って一人だったらどうなってたか分からない、たぶん不完全な魔王魔法だろうと使ってたかも知れない。
大量のドロップアイテムをキューブの一覧表に見る、何百体倒したか分からないが、ショボいアイテムから貴重なアイテムまで無数に有る。
二人は魔力が尽き髪が真っ白に成ってる、まあ魔力が回復すれば元に戻る、疲労回復ポーションを二人に飲ませまた安全地帯を探し、明日まで休みにした。