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116.【言葉】の【意味】、【体験】の【重み】(第2回)(2023.07.15)

 いつもご覧いただきまして、まことにありがとうございます。中村尚裕です。


 私、先日より、【説教】つまり【言葉】(【直言】)と【上質な物語】、その違いの間に【存在】するはずの【説得力】というものについて【考察】を巡らせております。


 【言葉】は“極限まで【簡略化】されている【媒体】”で、その【背景】があって【手軽】に扱えるものです。が、ゆえにこそ逆に損なわれるものもある――という考え方ですね。その【言葉】そのものを“【事実】と【認識】する【根拠】”は、その一つというわけです。


 まずはこの観点に立った上で、今回は【説得力】つまりは“【事実】と【認識】する【根拠】”の在処について【考察】を巡らせてみましょう。


 ◇


 では、【言葉】以上に“【事実】と【認識】する【根拠】”を備えているものは何か、言い換えれば【説得力】を備えているものは何か――ということに、【興味】が及ぶことかと【推察】します。


 この点、私として挙げたい諺があります。


『【論】より【証拠】』


 これは『【百聞】は【一見】にしかず』にも通ずるものですが、要は『【現実】に、【現地】で、【現物】と“【現象】の【現場】”を【体験】すること』、これが“【事実】と【認識】する【根拠】”としては最高のもの――というわけです。つまりは『一切の【省略】も【劣化】もなく、【本物】を【体験】すること』ならば、紛れもなく【事実】なわけですから。


 ここで一つ、【気付き】があります。


 【現実】の【事実】そのものではなく、【言葉】であっても“【事実】と【認識】する【根拠】”を感じる場面は、確かに【存在】します。


 例えば“優れた【小説】”、ただし【ノンフィクション作品】があるとします。【観客】としての立場から観て、その内容に【説得力】を感じる人は多いはずです。

 つまり“【事実】と【認識】する【根拠】”が、そこにあるはずなのです。しかも【小説】という“【言葉】の連なり”に。


 では“優れた【小説】”には、【説得力】として、【言葉】単体では持ち得ないはずの、何があるのか。


 『【現実】に立ち会った』わけではありません。

 『【現地】へ赴いた』わけではありません。

 『【現物】に【接触】した』わけではありません。


 “【事実】と【認識】する【根拠】”として『【現実】に、【現地】で、【現物】と“【現象】の【現場】”を【体験】すること』を捉えるなら、残るものは『“【現象】の【現場】”を【体験】すること』です。

 ならば“優れた【小説】”は、【観客】に対して『“【現象】の【現場】を【再現】したもの”を、【擬似的】にせよ【体験】させている』ということになりますね。


 もちろん【再現】であり【擬似的】なものでもありますから、【本物】そのままとまではいかないでしょう。ですが『“【事実】と【認識】する【根拠】”を得て、【説得力】を覚える』ほどには、【観客】に【没入】を誘うだけの【効果】を備えていることになります。


 詰まるところ、『【説得力】の【根源】は、“【現象】の【現場】の【体験】”にある』ということが言えそうですね。


 ただし、ここで要注意。

 “【現象】の【再現】”と聞いて「これで【マニア知識】を陳列すれば!」と思った方もおいででしょうが。

 【知識】を並べただけでは、“【現象】を【再現】”したことにはなりません。ましてや【擬似的】にとは言え、『【観客】に“【現場】を【体験】”してもらうこと』に至ってはなおのこと。


 例を挙げましょう。

 『それは、想像を絶する戦いだった。(以下、敵味方の戦力を詳細に【説明】し、その配置を詳細に【説明】し、それがいかに“想像を絶する”のかを【説明】し、その利点と欠点を詳細に【説明】し……)』と【表現】したとします。確かに【説明】部分は【具体的】ではあります。ですが、『【観客】が「“【現象】の【現場】”を【体験】した」と【認識】するか』という点については、当てはまる率が高い――とは、私には言えそうにありません。


 もちろん『それは、想像を絶する戦いだった』で終わっては【体験】どころではありません。【具体的】ではないからです。ですが一方で“【観客】が【認識】する【体験】”以外の形では、詳細かつ膨大な【説明】があったところで、それもまた【体験】どころではないでしょう。【現実】の“【現象】の【現場】”には詳細かつ膨大な【説明】など付いてこないからです。そもそも『【百聞】は【一見】にしかず』、【説明】にしてからが“【言葉】の【羅列】”即ち【百聞】に相当するわけで、『【一見】に相当する【体験】には及ばない』わけですから。


 つまりここで【観客】に【提示】すべき【具体性】とは、あくまでも『【体験】として成立するための【具体性】』なのです。


 一言にまとめるなら、『【説得力】の宿る【主体】は【体験】』ということになりますね。


 ◇


 さて、今回は一旦ここまで。


 “【事実】と【認識】する【根拠】”、言い換えれば【説得力】というものの在処を【考察】するに。

 【現実】そのものと【小説】(言い換えれば【言葉】の連なり)を見比べてみれば、観えてくるものもあろう――という、これは考え方ですね。


 【観察】と【考察】を経て絞り込んでみれば、『【説得力】の宿る【主体】は【体験】』というところへと考えが及びます。

 次回はこの【体験】にこそ【説得力】が宿る、その【背景】へ【考察】を巡らせてみましょう。


 よろしければまたお付き合い下さいませ。


 それでは引き続き、よろしくお願いいたします。

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