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2/2

異世界

「ここが事故の現場です! 電車は炎上し、未だに消化活動が続いています」


一般的に現実と呼ばれる世界では、突然電車が爆発し、現在は住宅7棟が全焼

死亡推定人数は40人ほどである


「…!」


俺の目が覚めた時、俺は花畑で大の字になって寝そべっていた


「あのキツネ野郎…!」

「それってもしかして私の事か?」


その声と同時に狐が俺の顔を覗き込んだ

咄嗟にそのキツネを手でしっかりと捕まえる


「やめろ…ッ」

「ここって何処だよ‼︎」

「お前が望んでいた異世界だよ!」

「え?」


俺は思わず驚いて手を離してしまった

あのキツネは嘘でもそういうしかないであろうというのに

いや、そもそもキツネが話している世界にいる時点で良い意味か悪い意味かは知らないが俺の知ってる世界とは別のようだな……


「そうか……ここが異世界」

「最近外の世界では『イセカイテンセイ』ってものが流行っているらしいではないか…なんでも一回死んでから異世界に行く それで試してみたんだがあまり気に入らなかったか?」

「いや、そういうのってわざわざ殺されて行くわけじゃないっていうか……」


俺の知っている世界では交通事故にあった不幸な少年とかが行くものだと思っていたが

まぁこういう類の不幸というのも別に悪くはないか

そう思ったところだった

そう遠くないところで物音が聞こえた


「誰だ⁉︎ ってかまず目の前にいるキツネのお前が誰だよ」

「私はフォクシア お前にはこの世界を救ってもらうためにテンセイしてもらった」

「俺は……この世界では『朱雀(スザク)』って呼んでくれ」


もちろん朱雀が本名ではない

ゲームとかで俺がよく付けるユーザーネーム的なヤツだ

でもこういう感じの片仮名文字の方が異世界にはよく馴染む…気がする


「そうかスザク、じゃあこの世界で起きている事を話したいと思うが……まずは向こうから聞こえた物音の正体だよな?」

「あぁ、出来れば目の前の出来事から順番に処理していってほしい」


フォクシアは4足歩行のまま花畑を颯爽と駆けて行く

俺も急いで走るが、なかなか距離が追いつかず、どんどん離れていく


「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

「どうしたスザク? もしかしてもう体力切れなのか? 」

「あぁ……お前らの世界と違ってこっちの人間は体力がそんな多くないんだよ 俺はその中でも少ない方だが」


俺が自嘲気味に笑ってみせるが、もうフォクシアはこっちを向いていなかった

やれやれ。とイマドキのラノベ主人公のように頭を横に振り、早歩きでフォクシアに近付く

その先に広がっていた光景は


「え、何だよコレ……」

「これが今のこの世界の光景だよ」


まるで心霊スポットの廃病院が並んでいるような

荒廃した街だった

有楽夢華です

2話がやっと出来ました


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