転校生
〜学校 教室〜
「ま…間に合った」
今日も私は遅刻ギリギリで教室に入り、席に座ったと同時にチャイムが鳴った。
まだ荒々しい呼吸を調えながら周りを見ると、いつもと違った空気だった。こういうときは大抵…
と思ってると教師が教室に入り
「おはよう。出席をとるまえに、転入生を紹介する。入ってきなさい」
はい。と返事が返って来ると、教室の扉を開けて1人の男子生徒が入ってきた。
教師が自己紹介をと言うと、男子生徒は笑を作って「本日からこの学校に転入してきた遠野 薫です。よろしくお願いします」と丁寧口調で挨拶をした。
〜学校 屋上〜
「誰もいないよね…今日も一番乗り!!」
私のつまらない日常を支えてくれるのがこの昼休みである。時間があるといつも屋上で風にあたります。それは高いほどより気持ちよく感じられるので、今日もそこへ登ります。これが止められない。
私が登りきると、予想外の先客が…
「あっ…」
「ん?」
…
「いや〜ごめんね。誰もいないと思って寝てたら君のお気に入りの場所とは知らずに…」
「私の方こそすみません。起こしてしまって」
私が謝ると彼は首を振って
「ちょうど起きようとしてたところだから寧ろよかったよ、ありがとう。お昼まだなら僕の事は気にせずに食べて」
と、彼も昼ご飯を食べだした。
なんとなく彼と話してみたくなった私は
「はい…あの、遠野さんですよね?」
と訊ねた。
すると彼はしまった!という顔をして
「そういえば同じクラスだったね。うん、そうだよ。僕が遠野薫だよ。よろしく。ところで君は?」
「龍薙 水琴です。よろしくお願いします」
そう言うと彼は笑って
「そんな固くならなくていいよ。水琴さんか…」
彼はうむと頷いてから
「藪から棒にこんなこと聞くのもあれだけど、水琴さんって妖怪とか神様とか信じてるタイプ?」
と、私の予想を遥かに上回る予想外の言葉が発せられた。




