第5話 ステータス
ステータスについて
ステータスは個人一人ひとりあり、その人のパーソナルデータなんだそうだ。生まれたときからあり、ステータスと念じれば自分のステータスを見ることが出来るそうだ。ステータスは偽ることは出来ないらしい。まず他者には見えないそうだ。見ることの出来る方法はあるらしいがあまり広まっていないとのことだ。妖狐さんは説明してくれた。
「まあ細かいことは自分の見て確かめることじゃな」
と言われたので自分のステータスを見てみることにした。
「ステータス」
声に出す必要はないらしいが、なんとなくなので声に出してみた。すると目の前に。
名前:佐々木 晶 LV:1
人間族 性別:男 年齢:17
HP 800
MP 500
ATK 230
DEF 240
AGL 250
INT 150
魔法属性 光 火 雷
称号
《異世界人》《はぐれ勇者》
確かにステータスらしきものは見えた、だがここの世界の人の数値見たことがないしなんともいえないな。
そんなことを考えていると、妖狐さんが話しかけてきた。
「どうじゃ、ステータスは見れたかの?」
「ああ、見れたのは見れたがどうなのかさっぱりわからん」
「そうかのなら、わしが見てやるぞ」
そんなことを言ってきたので思わず。
「見れるのか?」
と聞いてしまう。さっきの話からして人のステータスは見れないっぽい説明だったからだ。それを言ってみると。
「ああ、言い忘れてたの。見せたい相手のことを意識すると意識した相手にもみれるようになるのじゃよ」
「いや先に言えよそんな大事なこと」
「すまんすまん。わしも年じゃからの」
はあー、まあいい気を取り直して妖狐さんにも見えるようにしてから、妖狐さんに見てもらった。
すると妖狐さんは。
「ほー、さすがは勇者じゃな」
と感想をもらした。
「できれば、ステータスの見方を教えてほしいだけど」
「おっと、そうじゃったな。まずはの......]
まずステータスの上にあるのは順番に名前、レベル、種族、性別そして年齢これはそのまんまで分かる。レベルは魔族を倒したり、人を倒したりすると上がっていくものらしい。レベルが上がるとその人に応じてステータスも上昇するらしい。ここらへんはまったくゲームと一緒なので分かりやすい。
次にHP、MP、ATK,DEF,AGL,INTについてだ。HPは体力のことで相手からのダメージで減っていくらしい、他にも色々と減る理由はあるらしいが今は置いておく。MPは魔力のことで魔法を使うときに減る。ATKは攻撃力、筋力となっておる。DEFは防御力、耐久力のことだ。AGLは敏捷性、スピード、速さのことだ、これが高いと早く動けるらしい。INTは賢さ、頭の良さである。これだけはレベルを上げても変化はないらしい。
これがステータスの身体的な見方らしい。ただ妖狐さんが言うには、ステータスの数値だけで勝ち負けが決まりるそうでは無いらしい。数値は身体の数値であり、装備や魔力での強化はこの数値には反映されないそうだ。そう考えるとステータスが見えていても意味が無いように思うが、あくまで目安だと妖狐さんが言う。この世界の人間族の一般人は俺の数値の半分以下らしい。元の世界で運動なり武術なりをしている人はステータスが高くなるそうだ。ちなみに俺が高いのは小学生から中学卒業まで家の近くの道場で古武術をならい、高校では、バスケ部に入っていたからだと思う。
次に魔法属性について、これは使用出来る魔法の種類のことだそうだ。魔法には火、水、風、土、氷、雷、光、闇、無の八つがあり。火、水、風、土は一般的だが、雷と氷は珍しいようだ。光と闇は特別で、光は教会の者や勇者が使えるそうだ。ということは勇者にはデフォルトで光属性がついてくるそうだ。闇は魔族や魔人がよく使う属性らしい、なかには人間族でも使えるものがいたらしいが、闇属性を使う人間族は迫害の対象になったらしい。
「じゃあ俺は珍しいのか?、雷だし」
「そうじゃな珍しいはずじゃぞ、氷と雷は数百年に1人か数千年に1人じゃからな」
めっちゃ珍しいじゃん...。
3つの属性を使えるのも普通では珍しいらしい。普通は1つや2つのようで、昔いた勇者は全属性を使えたとか、全属性を使えたら神様とか言われていたらしい。
無属性は系統しにくいものやユニーク属性のことを指すそうだ。代表的には空間魔法や、転移魔法など。
最後は称号について称号とは、成し遂げた偉業や、呼び名、二つ名などのことをさすそうだ。中には自分のステータスを上昇させるような称号もあるらしい。ちなみに《異世界人》は異世界に来たものに与えられる称号でステータス上昇の効果があった。
《はぐれ勇者》は勇者召喚で他の勇者とはぐれたからで、効果は光属性の魔法と言語理解だった。この称号があるから妖狐さんの言葉やステータスも日本語で書かれていたのか、納得だ。
「これぐらいかのステータスについては、あとは自分で調べて確かめるのじゃな」