ダンジョン探索です・参
「ゴシャアアアアアア!!」
最初に轟いたのはこの洞窟を揺るがす程の大音量の咆哮。続いてズリズリと言う巨大な物が大地を這いずる音。
見上げる程の巨体はバジリスクを遥かに上回り、蛇の下半身のような体付きと鬼の上半身を合わせたような異形を持ち合わせ、見る者へ畏怖と恐怖を植え付ける。
そんな化け物は自身の巨体に見合う巨大な棍棒を震わせて自身の領域へと浸入して来た不届き者達へと物理的圧力を伴いそうな程の鋭い眼光を向ける。
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ジェネラルオーガスネーク
LV208
HP:5200/5200
MP:800/800
STR:4120
DEF:3100
SPD:2550
INT:900
MND:2437
パッシブスキル
王者の威嚇
無属性適性
自動回復
状態異常耐性
野生
スキル
威嚇する眼光
瞬間脱皮
身体強化
自己再生
強毒生成
熱源感知
称号
【階層の主】【階層の処刑人】【特異個体】
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「鬼が出るか蛇が出るかとは言いましたが、まさかどっちも混ざったのが出て来るとは……」
「これ……A二級モンスターのオーガスネーク……?でも何か、違う……」
「ジェネラルオーガスネークらしいです。称号に【特異個体】とあるのであの個体は特異種ですね」
瞬間、二人めがけて目にも留まらぬ速度で棍棒が振り下ろされる。
「っと、いきなりですか」
「特異種……そんなのがダンジョンに現れるなんて聞いた事無い……」
それぞれ左右に跳躍する事で初撃を回避した恭弥とルナは素早く武器を抜き放ち、ジェネラルオーガスネークの動きに注意を凝らす。
「ダンジョンに特異種が現れると言うのはそんな珍しいんですか?」
「うん……ダンジョンの魔物は基本的にダンジョンが産みだしてる……だから出現する魔物もダンジョンが持つ魔力で量産出来る程度の魔物しかいない……今見つかってるダンジョンの中で、最高難易度のもので、も……高レベルの魔物はいても特異種は発見された事がない、はず……」
恭弥が尋ねるとルナは冷や汗を垂らしながら答えた。その間も敵の攻撃は休む事無く二人を襲い続けるが、単純な振り下ろし攻撃程度では幾ら速くとも恭弥とルナを捉える事は出来ない。
「そうでしたか……さっきの異常な強さのバジリスクと言い、やはりここは変ですね」
振り下ろされた棍棒を跳躍して回避し、そのまま棍棒に着地を決めた恭弥はそれを駆け上がる。
ジェネラルオーガスネークは腕を乱雑に振るい、恭弥を落とそうとするが恭弥は驚異のバランス力を発揮し、落ちるどころか姿勢すら崩さずに走り続ける。
「《月読》」
ジェネラルオーガスネークが恭弥に気を取られている隙に足元へと潜り込んだルナは、『月夜ノ幻影』を振るった。
約20メートルもの体躯を誇るジェネラルオーガスネークだが、ルナのステータスを以って振るわれたその一撃に僅かに態勢を崩される。
「《雷光刺突》《呪薔薇の庭園》
その隙を見逃さず武器を吸血の薔薇棘呪槍へと持ち替えた恭弥がジェネラルオーガスネークの首元へと雷属性と光属性を混ぜ合わせて貫通性と突破力を高めた穂先を突き出す。
僅かな手応えと共に首元へと突き刺さった槍を確かめ、すかさず呪薔薇の庭園を発動させた。
発動に伴いジェネラルオーガスネークの体の至る所から刃が出現し、苦痛に呻き声をあげるジェネラルオーガスネークから急速に血を吸い出す。
しかし流石は【階層の主】の称号を持つだけあり、筋肉を収縮させる事で体中を貫く刃を粉砕し、首元で槍を突き立てている恭弥を掴むと、大地めがけてて轟音と共に投げ捨てた。
「お兄さん!」
ルナが悲鳴のような声をあげて着弾地点へと駆け寄ると、そこには上手いこと受け身を取りダメージを最小限に抑えた恭弥が吸血の薔薇棘呪槍を支えに立ち上がっている所だった。
「ぐっ……これは効きますね……まさか筋肉を収縮させて刃を砕くとは……しかも御丁寧に僕の持っていた槍本体すらも筋肉で抑え込んで動きを阻害してくるとは……」
「傷は、深い?」
「いいえ、超速自動回復で即座に完治させられる程度ですのでご心配無く」
ジェネラルオーガスネークは刃に貫かれた己の体に触れて忌々しそうに恭弥を睨む。
「ルナ、そろそろこれを飲んでおきなさい。僕らが近接攻撃で自分にダメージを与えて来ると理解したあいつは恐らく遠距離からの状態異常攻撃をしてきます」
「うん」
恭弥が手渡したのは先程宝箱から入手した物で、『状態無効ポーション』と言う。その名の通り一定時間状態異常を無効化させる効果を発揮する薬である。市場に出回れば余裕で金貨数枚になるような薬だが、恭弥達はそれを惜しみ無く使用した。
「ゴシャア!」
ルナが薬を飲み干すのとほぼ同時に繰り出されたジェネラルオーガスネークのブレス。見ると非常に毒々しい色合いをしており、それは明らかに強毒生成により作られた毒霧であった。
「致死性の猛毒ですね。後少し薬を飲むのが遅れてたら死んでいましたよ」
「うん、間に合って良かった……少し怖かった……」
武器を妖刀・血時雨へと持ち替えた恭弥が、毒霧を斬り払いながら言うと、ルナが少し責めたような表情を浮かべながら頷いた。
「あはは、すみません。こんなギリギリになるなら最初から飲んでおけば良かったですね。まさか毒を生成してから吐き出すまでの間隔があそこまで早いとは予想外でした」
全く悪びれる様子も無く言う恭弥だったが、その瞳には確実に大丈夫だと言う自信に満ちており、それを理解したルナは渋々とだが引き下がった。
「ゴシャア!」
同時に一瞬足りとも休む隙を与えずジェネラルオーガスネークが蛇の下半身で薙ぎ払いを行って来る。
「ルナ!」
「うん!」
それを横宙の要領で回避した二人は、着地するや否や、薙ぎ払いから引き戻されて来る蛇の下半身に威力が乗る前に二人同時に蹴りつけることで弾くと、その衝撃を利用して高く跳躍し、その瞬間に恭弥が絶妙な位置に作り出した空気の足場を蹴りジェネラルオーガスネークの肩へと跳び移る。
「《夢幻摩天楼》」
「《幻想大切断」
一瞬のアイコンタクトを交わした二人は、即座に己の役目を果たすべく動く。
最初にルナが強力な幻術でジェネラルオーガスネークを捉える。
ルナの使った《夢幻摩天楼》は一瞬にして幻術世界で数十年の時を刻み、その間永遠と恐怖に襲わせて相手の精神を破壊すると言う恐ろしい幻術で、一回発動させるのに今のルナでは全魔力の3分の2もの膨大な魔力を消費する。その分威力は凄まじく、生半可な耐性じゃ防ぐ事は出来ない。
それに加えて恭弥が放った《幻想大切断》
これは”幻術を物理的法則上の物に書き換えて切り裂く”と言う対幻術使い用の攻撃だが、恭弥はその効果をを”幻術世界を無条件で破壊させる”と言う物に改良して放った。その結果、幻術世界に囚われていたジェネラルオーガスネークはその世界の一部として共に破壊され、事実上の死を迎えた。しかしーー
「ゴシャアアアアアア!!!!」
大音量の咆哮と共に精神を破壊された筈のジェネラルオーガスネークは、その双眸を血走らせて恭弥達を怒りの形相で睨み付ける。
「今のでも倒せませんか……呆れるほどのしぶとさですね」
「ハァ、ハァ、《夢幻摩天楼》と共に消滅した筈の精神を、無理矢理、復活させた……どんな、精神をしている、の……?」
ジェネラルオーガスネークのあまりのデタラメさに恭弥とルナの背中に冷たい物が走る。特に大技を使い消耗しているルナは地に膝を付けて荒い呼吸を繰り返しており、危険だと分かっておりながらとまともに動ける様子が無い。
「ゴシャアアアア!!」
それを目敏く見抜いたジェネラルオーガスネークがルナ叩き潰そうと大きく蛇の下半身を震わせた。
「させませんよ!」
武器を腐蝕の呪鞭に持ち替えた恭弥は、それをジェネラルオーガスネークの下半身へと放ち、身体を絡め取って無理矢理態勢を崩させる。同時に腐蝕の効果がジェネラルオーガスネークを襲うも、それは状態異常耐性で軽減され、僅かに与えられた傷も自動回復で即座に回復させられる。
「やはり威力が足りませんか……まぁ目的は果たせましたから良しとしましょう」
「お兄さん、ありがとう……」
恭弥の手には腐蝕の呪鞭は既に無く、代わりにお姫様抱っこの態勢で抱えられたルナが収まっていた。ジェネラルオーガスネークが態勢を崩した一瞬の隙に恭弥が救出していたのだ。その結果ジェネラルオーガスネークの下半身は何もない場所を叩き付け、ただ無駄にクレーターを形成しただけにとどまった。
「取り敢えずルナはこれを飲んでMPを回復しておいてください。貴女の力はあの化け物を倒すのに絶対に必要なんですから」
恭弥はマジックポーチからマナポーションと血時雨取り出し、マナポーションをルナに手渡した。同時に血時雨を片手で構え、姿勢を低くしつつ空いてるもう片方の手を血時雨を納めてる鞘にかける。
「ゴッシャア!!」
獲物を仕留めるために放った筈の攻撃が不発に終わり、怒り心頭といった様相となったジェネラルオーガスネークは、牙を剥き出しにして威嚇を行いながら、下半身を大上段から恭弥目掛けて叩き落として来た。
「突然ですが、僕の技術は全て我流なんですよ」
目の前に迫る視界一杯に拡がる一撃を前に、恭弥は不敵な笑いを向けながら何事も無いように呟いた。
「お兄さん!」
ルナが焦ったような声で叫ぶが、恭弥は動かない。
「これを名付けるならそうですね……《苦絶一文字》とかどうですか?」
恭弥の言葉を置き去りキンッと言う甲高い音が鳴り響く。
思わず目を背けていたルナがの耳が捉えたのはそれと同時に響いたブオンッと言う巨大な物が空振った音である。
「えっ……?」
思わず間抜けな声を出すルナ。視界の先ではとてもでは無いが信じられるわけがない光景が広がっていたからである。
「ふむ、中々良い出来ですね」
場違いなほど冷静な恭弥の声が静まり返る洞窟内に響く。その頭上には断面が綺麗に見えている巨大な蛇の下半身が宙を舞っており、既に鞘へと納められている血時雨が血を喰らい脈打っている。
「ゴッシャアアアアア!!??」
一拍遅れて状況に気付いたジェネラルオーガスネークが激痛と困惑に叫び声を上げる。斬り飛ばされた傷口から血が見えないと言う事は全て血時雨が喰らったと言う事なので、そのなんとも言えない苦しさは尋常な物では無いだろう。
「ルナ、僕に合わせられますか?」
「何する、の……?」
「以前ちょっと練習した合体魔法を試してみましょう。ルナの魔法に僕が合わせますから」
「やってみる……」
悲鳴をあげてのたうちまわるジェネラルオーガスネークを横目に、恭弥は驚くほど余裕の表情で語る。
(ステータス的にはとても高いですが、僕としてはバジリスクの方が圧倒的に手強かったですね……まぁ、いいでしょう)
恭弥は内心に思った事は口に出さず、静かにルナと呼吸を合わせる。
「《狐火・焔》」
指を銃の形にしてジェネラルオーガスネークへと向けると、ルナの背後に九つの青白い炎が円を描くように現れる。
「《呪刻黒炎》」
ルナが魔法を放った瞬間を狙い、恭弥は呪いの篭った黒炎をそれに合わせるようにして放つ。
放たれた二つの魔法は、恭弥の黒炎をルナの青白い炎が纏うように飲み込み、着弾と同時にジェネラルオーガスネークの分厚い皮膚を物ともせずに一気に燃え上がった。
「ゴシャアアアア!!??」
ジェネラルオーガスネークから驚愕の悲鳴を上げる。そして、そのまま炎に包まれてズシンと後ろに倒れ込んだ。
「上手く行きましたね。僕の魔法の効果であの炎は対象を燃やし尽くすまで消えません」
「うん……勝った……」
恭弥達は勝利を確信し、強敵を倒したという達成感から普段なら絶対にしないような油断をしてしまった。しかし、気付いた時にはもう遅い。
炎の中から新品さながらの蛇の尻尾が飛び出して来て、二人纏まっていた恭弥とルナを襲う。
「なっ!?しまった!」
「嘘でしょ……」
咄嗟に防御には成功するも、二人は揃って左右の壁に叩き付けられた。
「ゲホッ、まさかこの僕が油断するなんて……」
「痛い……」
炎の中から現れたのは体に何やらぬめりを纏ったジェネラルオーガスネークであった。
現れたジェネラルオーガスネークの横には未だに燃え続けているジェネラルオーガスネークの影が横たわっており、それだけで恭弥は即座に何が起こったのかを察した。
「なるほど……緊急脱皮ですか……」
「厄介……」
同様に察したルナも恭弥の呟きに同調するように吐き捨てる。
(これは油断し過ぎましたね……バジリスクよりは楽だと思ったが故の慢心とは、我ながら情けない)
恭弥は内心溜め息を吐きながら武器に手をかける。
「ルナ、ダメージは大丈夫ですか?」
「うん……ちょっと痛いけど少ししたら勝手に回復する……」
「そうですか、あいつをもう一度倒すにはまたあの合体魔法並みの火力が必要です。ルナ、行けますか?」
「余裕……」
言うが早いか、ルナがジェネラルオーガスネークに向かって飛びかかる。速度だけを重視したその移動速度は、恭弥をしても一瞬見失うほどであり、ジェネラルオーガスネークも恭弥同様にルナの姿を見失った。どうやら速度を重視の移動と同時に幻術魔法で自身の認識を少しズラしているようだ。
恭弥がルナの行動を分析していると、ジェネラルオーガスネークが突然大きく態勢を崩した。
「私だってやろうと思えばあなたを転ばす事ができ、る……」
その言葉と共に現れたルナは、何時の間にかジェネラルオーガスネークの脇腹辺りの部位の真横におり、魔力を纏った小さな足で20メートル以上もある巨体を蹴り飛ばしていた。
「さっきルナが武器で攻撃してましたが、その時より効いてるんじゃないですか?」
140cmくらいの少女が自身の10数倍はある巨体を蹴り飛ばしている景色は、シュールとしか言えないのだが、ルナの表情が心なしか楽しそうなのでこれ以上は何も言わないでおいた。
「お兄さん、トドメ……」
「分かりました。もう一度合体魔法を試しましょう」
呆れつつも既に次の行動へと移っているのは、流石と言うべきか。恭弥が指先に魔力を発現させると、地球にいた頃の知識からイメージを固め、照準をジェネラルオーガスネークに向けた。
「《超電磁闇光砲》」
「ん、今度は私が合わせる……」
恭弥が電磁加速して放った光と闇を合わせ持つ高密度の魔力砲。ルナはそのあまりの速度に僅かな驚きを見せるが、それを内にしまい込んで即座に自身の魔法を恭弥の放つそれに合わせる。
「《焔迦土》」
龍を模した炎が《超電磁闇光砲》を包み込み、それはとぐろを巻くようにして一つこ大きな魔法へと昇華する。
「ゴシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!??」
魔法の直撃を受けたジェネラルオーガスネークから今日一番の悲鳴が放たれる。だがそれも一瞬の事で恭弥とルナの合体魔法は、ジェネラルオーガスネークの分厚い皮膚を一瞬で貫き、貫いたそばからその部位を燃やして回復を阻害する。更には闇属性に含まれていた呪いも発動し、緊急脱皮を使う間も無くジェネラルオーガスネークは今度こそ絶命した。
恭弥とルナの頭の中にレベルアップを告げる音が鳴り響き、確かに倒した事を証明する。だからと言ってさっきみたく即座に油断をする事なく、数十秒間は倒れたジェネラルオーガスネークの動きに注意をしていた。そして最早動く事はないと確信をすると、そこでようやく一先ず気を抜く。
「ふぅ、疲れました」
「うん……」
恭弥はジェネラルオーガスネークが死んだ場所に近付くと、丁度ジェネラルオーガスネークが魔核に変わる所だった。
巨大なジェネラルオーガスネークの魔核はその巨体に見合ったバスケットボール大の大きさを誇る魔核である。それを回収した恭弥は両手でしか持てないそれを持ち上げながら、今更ながら「こんなのが小さいポーチに入るんですかね?」なんて思ったりしていた。
既に武器や鎧と言った大きな物を入れているはずなのに、ついそんな事を思ってしまうほどにその魔核は大きかったのだ。
「豪華な宝箱も出て来た……」
いつの間にか恭弥の隣に来ていたルナが指差しながら言った。
恭弥がそちらに目線をやると、確かにルナの指差した通りの場所にバジリスクの時並……いや、それ以上に豪華な宝箱が堂々と部屋の中心に現れていた。
「ふむ、トラップの類は無さそうですね。中身は……ああ、やはり装備類ですか」
早速宝箱を開けにかかった恭弥。ものの数十秒もせずに口を開かされた豪華な宝箱の中には、バジリスクの時同様に装備一式が入っていた。
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蛇鬼将ノ兜
ジェネラルオーガスネークの力強さを含んだ赤黒い兜。武士が付けていた兜のようなフォルムをしている。高い防御性能とDEF大強化の効果が付与されている。
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入っていたのはこのような効果を持つ蛇鬼将シリーズの装備一式。
性能としてはバジリスクから出た黒蜥蜴シリーズを上回っているが、残念ながら蛇鬼将シリーズは所謂甲冑鎧タイプの装備であり、恭弥やルナが好む動き易さ重視の布タイプの装備では無かった。そのため恭弥達がそれらのタイプの物を装備する事は無い。
「ん?これは鍵?」
「多分それ、は、次の階層へ行くためのアイテム……何処かにその鍵でしか開けられない扉か何かがあるはず……」
ルナが言い切るや否や、戦闘中常にジェネラルオーガスネークの背後にあった壁が動き出した。
恭弥達は即座に武器を抜き放ち警戒する。そんな二人を余所に壁は暫く動き続け、やがて動きを止めた時にはその壁の裏に通路が現れていた。
「あそこを進めって事でしょうか……?」
「そうだと思う……」
恭弥が警戒しつつも尋ねると、ルナも恭弥同様に警戒をしつつ首を縦に振って肯定をする。
「……行ってみましょう。どうせ、進まねばならぬ道でしょうから」
「うん……」
恭弥とルナは警戒を怠る事なく現れた通路へと歩き出した。
恭弥「装備としての性能はいいんですがねぇ……」
ルナ「鎧タイプの装備嫌い……動き辛い……」
蛇鬼将シリーズの装備を見つけた時の2人の反応。
これが殆どの武人が羨むような高位の装備に対しての反応であった。蛇鬼将シリーズ可哀想に!
ジェネラルオーガスネーク「ワイの死はなんだったんや!?」




