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第一章 4

 その頃、大野綾子は国際センター近くのビジネスホテルの一室にいた。コンビニ弁当を食べながら頭の中で栄養素を計算をしていた。食べ終えるとキャリーケースの中から二種類のプラスティック小瓶を出し、足りなかったビタミンとミネラル成分の錠剤を口の中に入れてミネラルウオーターで咽に流し込んだ。

 シャワーを浴びてから、自分のノートパソコンを開いた。公安部からの最新情報を閲覧した後は、国際警察機構、アメリカ情報局から情報を収集した。目新しい情報はなかったが、東京は緊迫した空気に包まれているようだ。特にアメリカ大使館周辺各所では厳戒態勢に入っている。

 米軍関係者の特殊サイトでペルシャ湾岸の情報も集めてみたが、その中にイスラム原理主義グループの一つが、警備の薄い日本でアメリカに聖戦を仕掛ける。今こそ好機だと告げていた。

 ペルシャ語のページを、自動翻訳ソフトを通して読んでみる。表現はぼかしてあるが、自爆テロを実行する準備が整いつつあると、大野には読めた。しかし、どんな方法で、いつ、どこを狙うのかは、どうしても特定できない。

 ベッドに横たわった大野は、東京からの移動疲れもあって眠ってしまった。国際センタービルへ旅客機が突っ込んで炎上する夢を見た。あわてて飛び起きると部屋は静まり返っていて、腕時計を見ると午前四時だった。部屋の明かりをつけたままだったので、消してからまた眠った。朝まで、あっという間だった。

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