古代の箱は眠らない ― 封印器アークレイ解錠
ドワーフの町〈グラン・ノルデン〉 宿舎・夜
夕食を終え、三人はそれぞれの部屋へ戻っていた。
アリアはベッドに腰を下ろし、
昼間、古道具屋で手に入れた黒鉄の小箱を取り出す。
「ふふ……銅貨3枚で歴史的遺物……
これはもう、“鑑定士の勲章”よね!」
セリオが布団にしがみつきながら言った。
「で、でもアリアさん……
本当に危なくないんですよね……?
呪いとか……爆発とか……」
アリアは涼しい顔で答える。
「鑑定結果は“封印術式が生きている”だけよ。
つまり――開くわ。」
「いや開くんですかぁぁぁ!?」
セリオの悲鳴をよそに、
アリアはカチッと小さな鍵を押し込んだ。
その刹那――
ギィンッ!!
驚異的な音を立てて小箱が震え、
封印紋章が青白い光を放つ。
「っ……!?」
箱の中央が光り、
浮かび上がった文字が空中に展開される。
> ──不死王レオンへ
再び“影”が目覚めたとき
この封を開かれよ
封印器アークレイ・起動条件達成
アリアとセリオが顔を見合わせる。
「へ……へへっ。
ね、ねぇアリアさん。
これ、なんか……すごいこと書いてあるんですけど……?」
アリアはガクガク震えながら笑った。
「だ、大丈夫……
た、たまたまレオン様と関係あるだけよ……!」
「それが一番ヤバいんですよぉぉ!!」
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部屋にいたクラリスが眉をひそめる。
「旦那様……妙な魔力の振動を感じませんか?」
レオンも静かに立ち上がる。
「ああ……これは――
古代王国式の封印だ。」
宿の扉を開けた瞬間――
爆ぜる光。
アリアの部屋の扉が吹き飛び、
廊下が蒼い光で満たされる。
レオンは迷わず飛び込む。
「アリア! セリオ!」
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アリアの手の中で箱が開き、
中から一本の蒼い結晶片がふわりと浮かび上がる。
クラリスが目を見張る。
「これ……“影晶”……!?
ですが、黒くありません……!」
レオンは息を呑む。
「普通の影晶ではない。
これは――
“影を喰う影晶”……!」
蒼い結晶がレオンの手に収まり、
淡い光が広がる。
結晶は静かに言葉を発する。
> 『不死王よ、汝は影に囚われず
光と闇の均衡を守る者
ここに第二の封剣、目覚めん』
クラリスとアリアが息をのむ。
レオンはゆっくりと結晶を掲げ、
静かに宣言した。
「――影を断つために。
俺が手に取る。」
結晶がレオンの焔氷剣フレイムグレイスへと吸い込まれ、
蒼い紋章が刃に刻まれる。
“封剣アークレイ” 覚醒
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「な、なんで僕らの買い物が
国家レベルの大事件につながっちゃうんですかぁぁぁ!!?」
アリアはどや顔で言い放つ。
「だから言ったでしょう?
無駄な出費はしないって♪」
「レベルが違うんですよおぉぉ!!」
レオンは自分の剣を見つめ、
静かに言葉を紡ぐ。
「これで……影の王都を穿てる。」
クラリスが優しく微笑んだ。
「旦那様……
この剣、きっと貴方を導いてくれます。」
いつもありがとうございます。また明日更新します。七星騎士団《星槍アステリア》イリナがレオンと再会。次回、『再会の火花 ― 英雄候補、北方に立つ』




