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不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第二章 氷冠の再誓(ひょうかんのさいせい)

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雪猿王暴走 ― 星を抱く二人

白い息が風に消える。

雪猿王シャルガ・ロードは暴れ狂い――

影晶が脈動し、さらに禍々しく変貌を始めた。


「ガガガァアアアア!!!」


暴風のような一撃が地を破壊し、

岩塊が砕け散る。


ヴァルグと獣人戦士たちは圧倒され、後退を余儀なくされる。


「な、なんだあの力は……!?

 あれは……もはや獣ではない……!」


「影に喰われた者の末路か……!」


獣人族が狼狽するその前で――


女騎士は、まだ余裕の笑みだった。


「暴走パート入りました~!

 ボス戦の音楽、もうちょい盛り上がらないかな~?」


弟子カイルが突っ込む。


「そんな余裕あるなら助けてくださいってぇ!!

 このままじゃ自分死にますよ師匠!!」


女騎士の眉がぴくり。


「……カイル?

 私は何て呼べって言ったっけ?」


「ま、ままま、マスターーー!!!」


「はいよろしい♪

 じゃあいっちょ――マスターが

 本気の“一割”を見せてあげよう。」


> 一割……?




ヴァルグたち全員の脳内で

「?」が浮かんだ。



---


女騎士が槍を構え、

穂先に夜空のような光が収束する。


空気が震えた。

風が渦巻き、雪が光へ引き寄せられる。


序列オーダー――第七位

 七星騎士団《星槍アステリア》イリナ」


ついに名乗った。


「ちょ――師匠マスター名乗り出ちゃってますけど!?

 正体隠すんじゃなかったんすか!?」


イリナは満面の笑みで親指を立てた。


「あとで忘れてもらえば平気!」


「雑ァァァ!!」


雪猿王が咆哮し、頭上から叩き潰すように襲いかかる!


ヴァルグが叫ぶ。


「避けろォ――!」


その瞬間――

女騎士の姿が、風ごと掻き消えた。



---


「《星閃・ミーティアランス》》」


星の軌跡が一本――

雪猿王の腕を貫き、夜空へ突き抜けた。


爆風。

雪煙が舞い上がり、影が霧散する。


ヴァルグたちは息を呑む。


> 「……あれが……人間の力か……?」




カイルが追撃の構えを取る。


「マスター!トドメを!」


「もちろん♪

 影は――希望を曇らせるもの。」


イリナの瞳が、星空のように輝く。


「だから私は、闇に光を穿つ――

 七星の騎士だから!」


槍を振り抜き、叫ぶ。


「《スタークルセイド》!!》」


星弾が炸裂し、

雪猿王の影晶核が砕け散る!


巨体が、静かに膝をついた――。



---


獣人族、絶句


風だけが鳴った。


ヴァルグ

「……ば、化け物……?」


隣の老戦士

「いや、化け物はあっちだろ……」


若い狼戦士

「星を……纏ってやがる……」


イリナはくるりと槍を回し、

カイルとハイタッチ。


「勝利っ!星は我々に微笑んだ~♪」


「すごいっす師匠!!」


「だからマスターって言えってば!!」


「\マスターー!!/」


(……恐ろしい師弟だ)

ヴァルグの心の声。



---


イリナは獣人たちへ手を差し伸べた。


「私たちは、襲いに来たんじゃない。

 一緒に戦いに来たんだよ。」


ヴァルグはしばし黙ったが――

ついに頷く。


「……助力、感謝する。

 星槍の騎士よ。」


「仲間でしょ?

 影なんて、殴って追い払えばいいだけ!」


カイル

「殴って追い払うだけ……?

 僕はまだその域に行ってないっす……」


「それは修行が足りない!走り込み1000周!」


「ぎゃああああ!!」


人間と獣人族の誤解は解かれた。



いつもありがとうございます。また近日更新します。

次回、獣人族の村 ― 氷門の伝承

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