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不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第二章 氷冠の再誓(ひょうかんのさいせい)

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氷の門 ― 竜王アズラリオンの試練

夜明け。

北方へ続く雪原は、夜の闇を押し返すように

淡く青い光を帯びていた。


レオン一行は、吹雪に包まれた峠を越え、

ついに山脈の中腹へと足を踏み入れた。


氷壁が連なる道の奥――

巨大な半円状の構造物が姿を現す。


氷で造られた巨大な門。

その内部には深淵の闇すら凍らせるほどの冷気が満ちていた。


「ここが……“氷の門”……」


セリオが震えながら呟く。


「寒すぎて……霜焼けどころか魂が凍りますぅ……!」


クラリスは息を凝らし、剣を構える。


「旦那様、気配があります。」


レオンも静かに頷いた。


「来るな……」


吹雪が渦を巻き、

天地を揺らす巨躯が姿を現した。


──白銀の鱗。

──天空を裂く双翼。

──氷晶を帯びた角冠。


> 古竜アズラリオン。

氷の聖樹を護る氷冠の王。




その一声が山脈全体を震わせた。


> 『久しいな、レオン。

“虚界の鎖”を纏いし王よ。』




クラリスが目を見開く。


「……名前も姿も知られているのですね、旦那様」


「かつて、共に戦ったのだ。」


レオンは前へ進む。


アズラリオンの蒼い瞳が光を増す。


> 『封印樹は軋んでいる。

再び影の根が蠢き出した。

……だが、レオン。』


『お前こそが、その影に最も近い。』




レオンは、その言葉を黙して受けた。


アリアが息を呑む。


「影の根……影核……」


アズラリオンの視線が彼女へ注がれた。


> 『人の癖に……よく知るな。

黄金の瞳よ。お前は何者だ?』




「アリア・フェンリス。

 鑑定士にして――

 この“不死王”の仲間です。」


アリアは一歩も退かない。


クラリスとセリオも、レオンの両脇に立った。


その姿を見て、アズラリオンは低く唸った。


> 『ならば――確かめさせてもらう。

〈影の主〉に抗う力が、お前たちにあるのかを。』




氷の翼が広がる。

吹雪が一帯を覆い尽くす。


クラリスが叫ぶ。


「来ます、旦那様!」


「構わない。」


レオンは冷たい炎が宿ったような眼差しで言った。


「力を示せと言うのなら――示してやろう。」


アズラリオンが咆哮する。


> 『試練を越えよ!

影を断ち、氷を砕く者であれ!』




青白い魔力が爆ぜ、

氷塊が雨のように降り注ぐ!


セリオが慌てて両手を広げる。


「ひいいっ!? み、水の壁ぃぃぃ!」


水の精霊アクエラの加護が発動し、

巨大な氷柱を弾き返す防壁が展開された!


アリアがすぐに鑑定術式を展開する。


「弱点は……心核の炎!

 炎属性じゃないと突破できないわ!」


レオンが剣を抜く。

その刃はまだ未完成のまま――だが。


「ならば、俺が炎を呼ぶ。」


右腕に宿る古い魔力が解放される。


クラリスが隣に立つ。


「旦那様が前なら、私は隣に!」


「よし。行くぞ!」


不死王と仲間たち。

対するは氷冠の王。


世界の命運を左右する出会いが、

今、氷の試練となって襲いかかる――。


いつもありがとうございます。

次回、氷竜の試練 ― 氷冠を砕く炎

また明日更新します。よろしくお願いします。

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