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不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第一章 英雄の血脈 ― 光と影の再会

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王国を護る七つの星と輝き

いつもありがとうございます。少しずつ更新していきますのでよろしくお願いします。

黒い瘴気が晴れ、街道に静けさが戻った頃。

三人は野営のため、小さな丘の上に焚き火を起こしていた。

空には雲の切れ間から月が覗き、夜風が心地よく頬を撫でる。


セリオは火の前で手を温めながら、まだ青ざめた顔で呟いた。

「……はぁ……もう心臓が二つくらい止まりましたよ……。

 あんなの、国が滅びますって……。」


クラリスは微笑みながら、湯を注いだカップを渡す。

「ふふ、安心なさい。

 もし本当に国が滅びるような時は、“七つの盾”が立ち上がるわ。」


「七つの……盾?」

セリオが首を傾げると、クラリスは少し誇らしげに頷いた。


「王国にはね、《七輝将しちきしょう》と呼ばれる七人の将がいるの。

 国王陛下に直属し、それぞれが一軍を率いる“戦の頂”。

 彼らは王国軍の象徴――どんな戦場でも希望を繋ぐ、七つの輝きよ。」


セリオがカップを抱えたまま、目を丸くする。

「えっ、そんな人たちが本当にいるんですか?

 おとぎ話じゃなくて?」


「ええ、実在するわ。」

クラリスは指を一本ずつ立てながら、夜空の星を見上げる。


「第一位――〈鉄壁の盾〉ガルド老将。

 王都を守る要にして、“防御の極み”。

 あの方がいなければ、王都の結界も持たなかったでしょう。」


「第二位――〈蒼天の槍〉セリアン。北方の守護者で、氷の嵐の中でも陣を崩さない将。」


「第三位――〈焔翼の策士〉アデル。南方の戦線を知略で支える参謀格。」


「第四位――〈黎明の刃〉ミレーヌ。

 女性将として唯一、前線に立ち続ける誇り高き剣士。」


「第五位――〈嵐狼〉ローク。西方の野戦指揮官。

 戦が始まれば誰よりも早く敵陣を駆け抜ける。」


「第六位――〈静謀〉ルカ。

 戦わずして勝つ策を編む、宰相オルヴィンの右腕。」


「そして――第七位。〈黒翼の影〉ヴァルド。

 今は消息不明だけど、かつては影の戦場を司った伝説の暗殺将よ。」


セリオはぽかんと口を開けた。

「な、七人全員……そんな人たちが本当に……!

 じゃあ、その人たちが動けば無敵なんじゃ――」


「理屈ではそうね。」クラリスが微笑を含んで言う。

「でも、今は皆それぞれの戦線に散っている。

 王都を守っているのは第一将ガルド老将ただ一人。

 それに……“七輝将”だけじゃないわ。」


クラリスは自分の胸元に手を当て、少し声を落とす。


「もう一つ――〈七星騎士団〉という存在があるの。

 七輝将が“軍”なら、彼らは“剣”。

 貴族の中から選ばれた精鋭中の精鋭で、陛下の命を直接受ける騎士たち。」


「へぇ……! そんな団体があるんですか!」

セリオの瞳がきらきらと輝く。


クラリスは小さく笑って肩をすくめた。

「ええ。私もその一員――〈七星騎士団・月のルナブレイド〉クラリス・ヴァレンティナ。

 この身は“月の星”として、陛下……いえ、旦那様に仕えると誓っているの。」


「えぇっ!? クラリスさん、そんなすごい人だったんですか!?

 僕、もっと敬語使わないと……!」


「気にしなくていいわ、セリオ。」

クラリスは軽やかに笑う。

「あなたは“予兆の目”で旅を導く者。

 星がある空に、月は欠かせない――そうでしょ?」


セリオは頬を赤らめながら、焚き火に視線を戻した。

「な、なんか……すごいこと言われてる気がするけど……。

 でも、頼りにしてますよ、クラリスさん。ほんとに。」


「ふふ、それでいいのよ。」

クラリスが微笑むと、夜空に七つの星が並んで瞬いた。

それはまるで――

“王国を護る七輝”が、彼らの旅路を見守っているかのようだった。

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