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不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第一章 英雄の血脈 ― 光と影の再会

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影蛇の襲来

影の儀式の胎動のエピソードから何話か飛ばしてアップしていたため6話くらい削除して、正しい順番で更新し直しています。申し訳ありません。

街道に緊張が走った。

レオンとクラリスを囲んだ偽装兵たちは次々と槍を構え、鋼の先が陽光を鈍く反射していた。


「囲め! 奴らを生かして返すな!」

指揮官らしき男が怒鳴ると同時に、兵たちが一斉に突撃してくる。


クラリスが舞い出た。

「――月華流舞・白鶴の一閃!」


流れるような剣筋が光の弧を描き、迫る槍を斬り払い、兵の兜を打ち砕く。

その姿はまるで舞台上の舞姫。敵兵が次々と倒れる中でも、その動きは淀みなく美しかった。


セリオは馬車の中から顔を出し、青ざめながら叫ぶ。

「うわぁぁっ! 目の前で首飛んでるぅぅ!  ちょ、ちょっと旦那様!? ほんとに大丈夫なんですかこれ!?」


「黙って見ていろ。――だが、目は逸らすな。」

レオンの声は冷徹で、同時に剣を抜き放つ。

一閃、鋼が走るたびに黒装束の兵が吹き飛び、悲鳴と共に街道に転がった。


だがその瞬間。

偽装兵の一人が叫んだ。

「出せ! “影晶の獣”を!」


街道脇の檻が開き、そこから這い出てきたのは――異様な魔物。

全身を黒い結晶で覆い、二つ首を持つ巨大な蛇。

それぞれの口からは瘴気が漏れ、地面を腐らせていく。


「ひぃぃっっ! 出たぁぁぁぁぁ! な、なんで二つ首なんですか!?  一つでも十分怖いのに、サービス過剰すぎますってぇぇ!」

セリオの絶叫が響く。


クラリスが剣を構え直す。

「旦那様……あれは、ただの魔物ではありません!」


レオンは冷ややかに頷く。

「影晶で強化された“実験体”か。……姑息なことをする。」


二つ首の蛇が咆哮を上げ、街道全体を覆うほどの瘴気を吐き散らす。

兵たちも巻き込まれるのも構わず、狂ったように突撃してきた。


「クラリス、抑えろ!」

「承知!」


クラリスの舞――

「月華流舞・断影の舞!」

しなやかな軌跡が二つ首の片方の目を裂き、鮮血と黒晶が飛び散る。


その直後、もう一方の首が怒り狂ったように襲いかかる。

だが、レオンが踏み込んだ。

「……影に堕ちるがいい。」


――不死王の剣閃。

一瞬、空気そのものが震え、蛇の巨体に亀裂が走る。


セリオは腰を抜かしながら叫んだ。

「い、今の何ですか!?  いやいやいや、普通の画家の斬り方じゃないですよぉぉ!」


街道は戦火と瘴気に包まれ、決戦の幕が上がろうとしていた。


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