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不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第一章 英雄の血脈 ― 光と影の再会

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囁かれる裏切りの影

馬車の中は暗く、窓も厚布で覆われていた。

わずかな灯火の揺らめきが、イリスの横顔を淡く照らす。

両手は縛られていたが、その瞳は決して怯えてはいなかった。


(……まだ落ち着ける。

 この状況で必要なのは、恐怖に呑まれることではなく――観察。)


耳を澄ますと、外から小声が重なって聞こえてきた。

どうやら御者台の後方で、護衛の男たちが囁き合っている。


「……にしてもよ、随分と大掛かりだな。」

「仕方ねえさ。“辺境の旦那”が後ろ盾につかなきゃ、こんなことできるもんか。」

「しっ! 軽々しく口にするな!」

「だがよ、俺たちに流れてきた武器も兵糧も、全部――」


ごとり、と車輪が石を踏み、声が一瞬かき消される。

イリスは眉をわずかに寄せた。(辺境……やはり……)


再び耳を澄ますと、もう一人が低く答えるのが聞こえた。

「……教団だけじゃ、王都に楯突くのは無理だ。

 “あの方”が影で糸を引いてるからこそ、俺たちは動ける。」

「それに……“象徴の娘”を手に入れた今、あとは――」


ガタンッ!

突然の揺れで会話が途切れる。御者が鞭を鳴らし、馬車は速度を上げた。


イリスは目を閉じ、呼吸を整える。

(辺境伯……そして教団。やはり二つは繋がっている。

 けれど、敵の全貌はまだ掴めない。

 ――だからこそ、私は生きて、真実を持ち帰らなければ。)


闇に包まれた馬車の中、イリスの蒼い瞳だけが、確かな決意の光を宿していた。

読んでいただきありがとうございます。

まだチェックが終わってないため本日の更新はここまでです。よろしくお願いします

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