表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

131/165

反撃の号令 ― 王国式《影狩り陣形》」

〈帝国南領・赤土前線〉

虚界兵と“影の執行者”エンクレイブが迫り、帝国軍は防御を崩されかけていた。


アリアは深く息を吸い、瞳に金光を灯す。


「――鑑定、展開。」


空に広がる霧の魔力構造が解析され、

影の内側に流れる“黒い血潮”が露わになる。


アリアは言葉を紡いだ。


「……やっぱり。

 この影、普通の炎じゃ消えない。

 むしろ炎を“養分”にして再生してる……!」


帝国兵

「なっ……!?」


アリアはさらに続ける。


「でも――ここに“決定的な弱点”があるわ。」


彼女の視線は、

レオンの剣と、クラリス・イリナ・カイルの新武具へ向けられる。


「あなたたちの武器に宿っている“生命波長”。

 清浄のセラ・フレア――

 これは“影”を焼く唯一の炎。」


クラリスは剣を静かに持ち上げた。 その刃に青白い光が宿る。


「旦那様から授かった氷と光の調律……

 つまり、私の剣は“影を裁く焔”を宿しているということですわね。」


アリアは強く頷く。


「ただし――“燃やすだけじゃ倒れない”。

 核は背骨。

 首の根元から、脊椎に沿って清浄の炎で焼き切ること。

 それで初めて“再生が止まる”。」


イリナは星槍を肩に担ぎ、目を輝かせる。


「つまり~?  背中ブッ刺→炎で焼き切りフィニッシュ

 ……ってことだね!」


カイル

「表現は雑ですが正しいですね……!」


セリオは震えながらも言う。


「さっき……見えてました……

 あいつらの背中……黒い線みたいに……

 “切ってください”って書いてました……!」


(※書いてはいない)


アリア

「セリオくんの“予兆視”とも一致。

 間違いないわ。」


帝国軍は言葉を失う。



---


レオンは静かに前へ進み、剣に手を添えた。


その声音は戦場に落ち着きを取り戻させる。


「――全員、聞け。」


帝国兵の混乱の中で、ただその声だけが響く。


「影は炎で燃えない。

 だが“魂を持つ炎”なら斬れる。」


クラリスが一歩前へ。


「背骨を断ち、炎で浄化――承知いたしましたわ。」


イリナはニヤッと笑う。


「よっしゃ! 背中コンテスト、始めよっ!」


「クラリスとイリナ――先陣で虚界兵の背を取れ。

 アリアは氷と循環魔術で後方支援。

 セリオは全体の魔力流路の補助。」


アリア

「了解。」


セリオ

「ぁぅ……ボク……がんばりますぅ……!」


レオンが帝国軍へ視線を向ける。


「あなた方は一時後退し、弓と支援魔導だけ続けろ。

 前に出る必要はない。」


ドランヴァル少将

「なっ……貴様らだけで前線に立つと!?」


レオン

「違う。」


レオンは剣を抜いた。

蒼白の炎が刃に宿り、雪のように揺らめいた。


「――俺たちが前線そのものになる。」


氷竜アズラリオンの紋章が蒼く輝く。


「影狩りを開始する。」



---


イリナ

「星槍ッ――流星突進シューティングスターッ!!」


槍が尾を引きながら虚界兵の背を貫き、

セラ・フレアが内側から燃え広がる。


クラリス

氷華裁断グレイシア・ジャッジッ!!」


氷と炎の混合刃が背骨を斬り裂き、影が霧散する。


虚界兵

「ギ……ア……ァ……」


影の執行者エンクレイブが咆哮する。


> 『――人間が。

 “王の焔”を持つなど、許されぬ。』




レオンはその正面に立ち、剣を構える。


「許しは求めていない。」


「俺は、断つためにここにいる。」


いつもありがとうございます。また明日更新します。次回、氷華と星槍 ― 側背同時断ち

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ