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不死王レオンとアルヴィス王国物語  作者: スガヒロ
第三章

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128/165

赤土に落ちる影 ― 緊急着陸と帝国軍の戦術会議

〈帝国領上空 → 南炎地帯補給拠点近郊〉


影の乱流をなんとか突破した《フレアホーク》は、なお船体を震わせていた。


操舵士

「機体制御、限界です! 着陸態勢に移行します!」


ガイル監察官

「全員、衝撃に備えろ! 甲板から離れて中心へ寄れ!」


セリオ(ガタガタ震えながら)

「ぼっ、ぼくもう空ダメですぅぅぅ!! 二度と乗りませんからぁぁ!!」


イリナ(肩ポンッ)

「だいじょーぶ! “生きてる”ってことは、また飛べるってことヨ!」


セリオ

「生きてなきゃ飛べないんですぅぅぅぅ!!」


クラリス(微笑んでいるが目が全く笑っていない)

「イリナさん……セリオさんを追い詰めてどうするのです?」


イリナ

「あ、やべ……てへっ☆」


アリア

「……あなたは本当に、戦闘以外で問題を増やすわね。」


レオンは静かに前を見据えていた。

焦りも、迷いもない。


レオン

「……来る。」


その声と同時に、

赤土の平原が視界に迫り――

飛行艇は土煙を巻き上げながら滑り込み、

地響きを鳴らして停止した。


ゴォォォォ……


操舵士

「し……着陸成功……!」


ガイル

「被害報告! 外装軽度の損傷、風魔石出力低下……推進は困難だ。」


クラリス

「旦那様、ご無事で……何よりです。」


レオン

「ああ。皆もよく耐えた。」



---



小規模な駐屯拠点へ歩を進めると、

赤い軍旗が炎風に翻っていた。


帝国軍駐屯長・ヴァルツ(筋骨隆々の中年武人)が迎えに出る。


ヴァルツ

「ライゼン殿から連絡は受けている。

 《紅炎地帯》を通過した者がいるとは……信じ難いが、事実だな。」


ガイル

「影の乱流が発生した。自然現象ではない。」


ヴァルツ

「……そうか。では――あれが本格的に動いたのだな。」


アリア

「あれ……?」


ヴァルツは、焚き火に照らされた地図を広げた。


ヴァルツ

「《炎の聖樹イグニア》の根周辺で、

 瘴気源――“魔導将級”の反応が検知されている。」


セリオ

「……出ちゃった……でっかいやつ……。」


クラリス

「魔導将……氷の地で遭遇した“イスカリオス”と同格……。」


アリア

「それがこの地に……最悪ね。」


イリナは槍を肩に担ぎ、ニッと笑う。


イリナ

「じゃあ倒すだけじゃん?

 ワタシら“また”そういう旅だし!」


クラリス(ニコッ)

「はい。旦那様の“剣”にふさわしい道を整えるのは、私の役目ですので。」


イリナ(ニヤッと返す)

「へぇ? じゃあどっちが多く守れるか勝負ね?」


クラリス(微笑したまま目だけ笑っていない)

「――望むところですわ。」


セリオ

「こ、怖いですぅぅぅ……!」


レオンは地図に手を置く。


レオン

「魔導将が聖樹そのものを侵しているなら、悠長にしている時間はない。」


アリア

「ただし――炎の聖樹周辺は、地熱と瘴気の両方が強い。

 そのまま踏み込めば、魔力が焼ける可能性があるわ。」


ヴァルツ

「だからだ。

 現地最前線を率いている帝国騎士団と合流し、情報を統一せよ

 ……と、ライゼン卿はそう命じている。」


レオン

「つまり――ここからは共同戦線か。」


ガイル(頷く)

「ああ。監視ではなく――共闘だ。」


レオンは静かに微笑む。


レオン

「それでいい。

 敵は同じ――“影”だ。」



---



アリア

「まずは装備の温度耐性の調整と、瘴気対策が必要ね。

 セリオ、あなたの“水の循環共鳴”が全員の生命線よ。」


セリオ

「ひぇぇ……責任重大じゃないですかぁぁ!!」


イリナ

「大丈夫大丈夫! セリオはやればできる子!」


クラリス

「サポートは私がいたしますわ。安心して下さいな。」


セリオ(泣きながら)

「な、なんで二人に挟まれると余計不安になるんですかぁぁぁ!!」


アリア(ツッコミ)

「その反応が正しいわよ。」



---


レオンは、火山の方へ視線を向ける。


揺らめく赤い陽炎。

地面の下に響く脈動。

まるで“何か”が目覚めを待っているようだった。


レオン

「……イグニア。

 まだ、守るものは残っているか。」


吹き上がる熱風が、彼のマントを揺らした。


旅は続く。

だがその先にあるのは――

新たな“影の根”。


そして、決して避けられない“深層の闇”。



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