初ぎるどなう
「初ぎるどなう」
正門らしきところからまっすぐあるき続けて広場っぽいところに出た。
まじで中世ヨーロッパみたいな感じ。ただ生活水準は思ったより高そう。
「ケモミミの獣人とかいないんかな?」
今のところ見てないんよな。
ん!いい匂い!
肉が焼けるいい匂いがする。追ってって見ると、屋台からの匂いのようだ。
「一つ買おうかな。って」
僕って今のところ一文無しじゃね?
アレ?野垂れ死ぬ運命変わってなくね?
「まずい、お金事情を早急に解決せねば」
足早にその場から離れ、ギルドとやらに向かうことにした。
あの警備のおっさんが言うにはすぐにわかるって言ってたけど。
少し進んで行くと、剣と斧が交差した看板が見えた。
「あれかな?」
3メートルぐらい入口。緊張する〜。
扉は重く、鈍い音を鳴らしながらゆっくり開いた。
まさに異世界ギルドっ感じの内装だ。
ゴツい人イカつい人もいるけど、絡まれるようなことはなかった。
入口の眼の前に、明らかな受付の人に話しかける。
水髪の美人さんやね。
「すみませ〜ん」
「はい!今日は何をしますか?」
すごい元気な子だ。普通にかわいい。これはやる気が出そう
「ギルドに登録(?)したいんですけど」
「登録ですね!少々お待ちください!」
そう言って奥にいった。
少しすると戻ってきた。手には、手のひらより少し大きい石板みたいのを持っている。石板には真ん中に指先ぐらいの凹みとその周りに、よくわからん模様がついている。
「この凹みに血を少しお願いします!」
「わかりました」
僕は受付嬢の子からナイフをもらい、血をつける。
すると、石板が光った。
「はいっ!ありがとうございます!」
石板の少し上に文字が並んでいる。
「お名前はチヒロさんって言うんですか?変わった名前ですね〜。」
なるほど、日本の名前は基本的に変に見えるのか。
「十六歳、犯罪歴なし。はいありがとうございました!」
「えっ?もう終わりですか?」
「はい?そうですよ。」
以外にもすぐ終わった。はっやい。
「ここからは説明をしますが〜〜〜………」
「?どうしたんですか?」
「聞きますか?」
「ええ。もちろん」
なんだか嬉しそう?
「最近は聞いていかない新人の方が多くて。」
「そうなんですね。それでは、お願いします。」
「ごほん。まず仕事の説明をさせていただきます。まずギルドにはランクが存在します。」
「ふむふむ」
「下から、白紙級、銅級、(ブランド級)銀級(シルバー級)金級(ゴールド級)白銀級(プラチナ級)白金(ミスリル級)になります。」
「ほうほう」
「最初は地道に仕事をこなして、白紙や銅は採取が多いですね。銀や金は護衛や討伐。白銀や白金は国から依頼されるレベルです。白金は今のところはいないらしいです。」
「なるほど」
「そして依頼を失敗した場合、ものによりますが、大体罰金、金貨一枚ですね。上の等級にも上がりにくくなってしまいます。なので身の程にあった依頼を受けてぐださいね。」
「ちなみにお金の価値って〜〜……」
「ソレいったほうがいいですか?」
「すみません」
少し呆れられてる、俺は悪くない。うん。
あんなとこに飛ばしたやつが悪い。うん。
「基本銅貨百枚で銀貨一枚、銀貨百枚で金貨一枚、金貨百枚で白金貨一枚でしょ〜。」
「白金貨?」
「国が数枚保有しているものぐらいでしょう。」
「なるほど、ありがとうございます。」
「それでは頑張ってくださいね〜。」
僕は掲示板に向かっていった。
「薬草百個、銅貨五枚。まず薬草を調べなくてはな。」
そう言って僕は掲示板の絵を凝視する。
「これは!!」
なんと!見た目が猫じゃらしのヤツなのだ。
「いけるな、これは。」
そう言って、僕は初採取クエストに乗り出したのだった。