第13話 結託
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身長は俺より少し低いくらいか。
その神々しさから俺は言葉を失ってしまった。
「妖精王、あなたにはぜひこの世界を1度、、、。」
「黙りなさい。」
圧倒的プレッシャーが周りを包み込む。
その場にいた誰もが跪く、俺を除いて。
エスペレは俺の拘束を解いてからこう続けた。
「で、どうする?
ユークスの望みをかなえて、仲間とともに元の国に送り返してあげるか。
私にこの国を滅ぼされるか。」
「おいおい、ぶっとんだ事を言いやがる。
たった1人にそれができるとでも?」
黒い妖精がマルクスに助言する。
「残念だが、妖精王様に勝てる人間は存在しない。
魔法には通常の魔法と妖精魔法が存在する。妖精魔法は妖精だけが扱うことが出来、その派生
が人間達が使う模倣魔法。妖精王様には模倣魔法が通用しない。」
「は!
そいつは最高だ。是非俺のものにしたいぜ。」
「ふざけないで、あなたに協力するつもりはないわ。
早く、ローズとドリーたちを引き渡しなさい。」
「ちっ。
分かったよ、おいお前ら。」
それからしばらくしてドリーと俺達とともに来ていたはずのローズたちがやってきた。
ローズたちいつの間に捕まってたんだ?
「んん~。」
ローズが何か話そうとしているが聞こえない。俺は口元の布の拘束を解く。
「お兄ちゃん、逃げて。」
「え?」
「もう、遅いです。」
急に目の前にいるエスペレが苦しみ出す。
「この力、なぜこんなことを?」
「女王様、1度この世界は壊れなくてはいけない。
すみませんが、そこで見ていてください。」
そこに現れたのは赤い髪を持ち、白い羽根を生やした少女が。
顔が少しローズに似ている。
「お待たせしました、アンジュ。」
「オグル、遅すぎて計画を忘れてるのかと思いましたよ。」
「ユークス・ゴールドの予想外の行動に戸惑いました。」
これはつまり、どういうこと?
新しい妖精?
「お兄ちゃん、あの妖精は私の中にいたオグルってやつで。
ここに着いた途端、姿を現して私たちを拘束したの。」
「な、お前の中にもいたのか。」
「人間の中に捕まっているフリは大変不愉快でしたが、これもこの瞬間のため。」
「く、く、く、く。
ようやく来たな、この時が。」
マルクスのやつが不適に笑う。
「よし、じゃあさっそくここに居る奴らは皆殺しだ。」
赤い炎を大剣の形にし、戦闘体勢に入る。
「やらせるかよ。」
「おいおい。お前に何が出来る?
たまたま妖精王の隠れ蓑に選ばれただけのお坊ちゃんがよー。」
俺の向かってマルクスが大剣を振りかざす。
ビリ。
ドサ。
3秒後、マルクスはその場に気絶してしまった。
「あー言い忘れてたけどね、オグル。
電気の魔法の暴走は私の力のせいじゃないわ。彼自身の力。」
「すげぇ、これが魔法か。」
「想定外ですね、まぁいいでしょう。
こいつは私が止めます。オグルは早く最後の締めを。」
「ええ、分かりました。」
黒い妖精が俺の前に立ち塞がる。
オグルが壁を壊し、城の上へと向かっていく。
「ドリー、皆を連れて避難してくれ。ローズ、オグルを追いかけろ。」
「うん、分かった。任せて。」
「お兄ちゃん、私にオグルを止められるかな。」
「大丈夫だ、ローズは俺の最高の妹だからな。
俺を信じて、自分も信じろ。」
「うん!」
「私は蚊帳の外ですか。それをみすみす見逃すとでも?」
「お前はここで食い止める!」
アンジュとの無謀な戦いを始めたお兄ちゃんを残して、私はオグルの説得へ向かう。
次回、ローズはオグルを説得できるのか。
最終回まであと二話です。恐らく。




