動物神社
ここは、動物たちが互いに共存している世界、「動物世界」。そんな世界にも、神社はある。きつね神社だ。
今は一人で新聞をつくっているカピバラのカッピーは、きつね神社に取材しに行くことになった。
きつね神社は、木々に囲まれていた。
カッピーは、神社に入ろうとしたら、頭上に何か赤いものがあるのを見つけた。
「なんだこれ?」
カッピーは、その赤いものを写真で撮っておいた。
カッピーが神社に入ると、何やら楽しそうな箱を見つけた。「おみくじ」と書いてある。
「何コレ、楽しそう⁉」
カッピーがその箱をさわろうとすると、「何してるの」と何やら怒鳴られた。
カッピーが声の方を振り向くと、そこにはきつねがいた。
「えぇっと、あなたは?」カッピーが尋ねると、
「私はきつねです」と、きつねが答える。
カッピーは納得がいかず、「あなたのお名前は?」と聞くと、
「わたしの名前もきつねです」と返された。
なるほど、このきつねの名前はきつねというのか。
「ところで、『何してるの』とは、どういうことですか?」
「おみくじは有料なのに、おかねを払ってなさそうだったから声をかけたのだ」
「え、おかね要るんですか?」
(やっぱおかね払ってなかったか)
「じゃあ、おかね払います。やらせてください!」
「いいよ」
「ありがとうございます!」
(おかね払うことを知らなかっただけか。あれ、つまりおみくじを知らない…?」
「あの、おみくじってどうやってやるのか知ってますか?」
「知りません(キッパリ)!」
(やっぱ知らなかったか…。教えるか。)
「やり方を教えます。まず…
…あなたは16番が出ました。16番のおみくじは、『凶』ですね。はい、どうぞ」
「ありがとうございます!」
「さて、おみくじはここに結んで帰るか、家に持って帰るか選べますが、どうしますか?」
「家に持って帰ります(キッパリ)!」
(凶は結んで帰る人が断然多いのだけれど…。このはしゃいでいる姿を見たら言えそうもないな)
「はい、わかりました」
「やったー。このことを新聞に書くぞ。さようなら!」
「え、ちょっと待って下さい。新聞に書くのはやめたほうが…」
しかし、そんなきつねの言葉が終わる前に、カッピーは神社を出てしまっていた。
(……)
家に帰ったカッピーは、新聞を書いた。
新聞を書き上げると、カッピーは、次は学校を取材しようかなと考えた。そして、翌日『めだか学校』に行くことにした。
カッピー新聞 第五号
きつね神社の秘密を探る!
本日、カッピー新聞社に勤めていた、カッピー(27)がきつね神社を訪れました。そこには、赤い巨大な何かや、おみくじという名の楽しい楽しいものがありました。みなさんも是非行ってみてください!
お知らせ
諸事情のため、2023年4月頃まで休載させていただきます。申し訳ございません。
次回予告
動物世界 第7部分「動物学校」は、2023年度に公開の予定です!
お楽しみに!