魔獣種 哺乳類
魔獣種
哺乳類と鳥類と両生類、軟体動物が魔化した魔物。最も種類が豊富で、魔獣は魔物の異称としても用いられる。
魔鳥種
魔獣種のうち、鳥類が魔化した魔物。学会でも物議を醸した分類問題だが、鷲と獅子を組み合わせた姿をしている王獣の存在が、この分類を認めていない。
猫系
猫又グリマルキン 脅威度:D
二又の尻尾をした猫。原始的な魔術を行使し、簡単な人語を解する程度には賢い。そのため、女性魔術師の従魔として人気がある。
夢遊猫チェシャー 脅威度:B
ニヤニヤ笑いを浮かべたような面貌の猫。自在に姿を隠すことができ、それを見た者は、まるで夢を見ているように感じられる。そして、油断したところに、背後から襲い掛かるとされるが、被害があったという話しは無い。それは、狡猾に襲うだけなのか、本当に襲われていないだけなのか、誰にもわからない。
魔鏡怪猫キャスパリーグ 脅威度:A
不可視の怪猫。鉄を引き裂く鋭い爪で獲物に襲い掛かる。不可視のチカラは、この魔物が自身の姿を認識すると失われる。すなわち、鏡に映った姿を見せることである。
燻り狂う顎獣バンダースナッチ 脅威度:A
首を伸ばして獲物に襲い掛かる獣。昼行性で、煙と共に現れるため、その正体は知れず、赤い瞳だけが輝いていて、俊敏な猫のような動きをする。だが、猫ではないらしい。首を斬ると斃せるが、斃すと頭は無くなってしまう。
鵺ヌエ 脅威度:C
猿の顔、虎の胴、蛇の尾をした東方の魔獣。独特の不気味な鳴き声をして、幻術を見せるチカラがある。
窮奇キュウキ 脅威度:B
東方の有翼の虎。空を飛び、好んで人を喰らう。魔族であり、人化の術を使う。
王虎ドゥン 脅威度:S
虎の王。特殊なチカラは無く、ただ、強く、堅く、迅い。誇り高く、死闘に悦びを見出す戦闘狂。
混獣キマイラ 脅威度:C
獅子の頭と胴、山羊の頭と四肢、蛇の頭の尾という姿をした魔獣。獅子が火を吹き、山羊が雷を放ち、蛇が毒を吐くことができる。山岳地帯に棲息する。混合獣の語源。
人面獅子マンティコア 脅威度:B
蠍のような尾を生やした老爺のような人面の獅子。狡猾な魔族であり、好んで人を喰らう。尾には、毒針がある。
有翼獅子スフィンクス 脅威度:B
美女のような人面をした有翼の獅子。知能の高い魔族で、知恵比べを愉しむ。人面獅子の雌性種とされる。
暴獅子ウガルルム 脅威度:A
巨大な獅子。狂戦士のような戦い方だが、知能の高い魔族であり、下位の魔獣を従えるチカラがある。
獅子王ナラシンハ 脅威度:S
巨大な獅子。百獣の王とされるモノ。特殊なチカラは無く、ただ、強靭な肉体のみが、唯一の武器。深き知性を宿した誇り高き魔族。
百獣王魔オリジン・キマイラ 脅威度:S
罪龍の魔力に影響を受けた混獣だとされている。もはや原型はなく全ての獣を混ぜ合わせたかのようなその姿は、原初の獣とも終末の獣とも見る者の思想によって受ける印象は真逆となりうる。図鑑の絵図では、赤黒い毛皮に七つの多頭、王冠の如き十本の角と王笏の如き一本の尾を生やす人面とも獣面とも見える独特の四足獣として描かれていることが多い。翼を持ち竜に似た絵図なこともあるが、どちらにせよ、その姿を実際に見た者はこの世にいない。光届かぬ遥か奈落の底に棲息し世界の終わりまで這い出ることはないためだ。
犬系
妖黒犬ヘルハウンド 脅威度:D
黒い魔犬。その唾液には、衰弱の呪毒が含まれており、また、遠吠えは、恐怖の呪いが込められている。地域によっては、ブラックハウンドとも呼ばれる。
幽影妖犬モーザ・ドゥーグ 脅威度:C
妖黒犬の上位種。認識阻害の魔力に包まれ、その正体は判然としない。死体は、長毛の黒い犬の姿をしている。妖黒犬と群れを成し、狡猾に立ち回る。
双獄犬オルトロス 脅威度:C
双頭の魔犬。それぞれの首が、炎と氷のブレスを吹く。俊敏だが、せっかちな性格で直線的な動きが目立つ。
惨獄犬ナベリウス 脅威度:B
三つ首の魔犬。それぞれの首が、炎と氷と嵐のブレスを吹く。その唾液は、甘い香りのする猛毒だが、舐めると美味しいらしい。三つ首は交代で眠るが、心地良い音楽を聴くと、全ての首が眠ってしまう。
雷犬ライラプス 脅威度:B
迅雷の如く俊敏な魔犬。狙った獲物は捕らえるまで追い掛け続けるため、速度が拮抗する雷狐を狙うと延々と駆け続ける。
虹犬ファリニシュ 脅威度:A
虹色に輝く魔犬。魔族であり、様々な魔術を行使し、下位の魔獣を従えるチカラがある。その唾液は、あらゆる酒の長所を調和させたような美酒である。際限無く成長するため、歳経た個体は、かなりの巨体となる。
猟犬王ミゼーア 脅威度:S
鋭角の異界ティンダロスに潜む猟犬たちの王。猟犬的な性質を持つだけで実際の姿は、容易には説明できないとされる。その唾液は、腐敗臭を放つ不浄なモノで、生物を溶かすチカラがある。ティンダロスの猟犬は、召喚魔術によって呼び出されることがあるが、球体状の結界に閉じ込めなければ即座に襲われる。
妖狐ナインテイル 脅威度:C
九尾の狐。知能の極めて高い魔族であり、人化の術を使う。成長するにつれ、毛の色が赤茶系から徐々に白くなっていき、脅威度も上がる。東方では、ダッキやタマモノマエという名の妖狐に誑かされた為政者の伝説がある。
雷狐テウメソス 脅威度:B
迅雷の如く俊敏な狐。幼体を好んで喰らうため、嫌われている。雷犬に目をつけられると、速度が拮抗するため、延々と逃げ続ける。
怪狼ジェヴォーダン 脅威度:B
牛ほどの大きさをした赤い毛並みの魔狼。群れることはせず、一匹で行動する。執拗に頭を狙い、強靭な顎で頭蓋骨を噛み砕く。
夜天狼マルコシアス 脅威度:B
有翼の魔狼。空を飛び、火を吹く。魔族であり、人化の術を使う。
人狼サバト 脅威度:B
人化の術を使う二足歩行する狼の魔族。雌雄によって、特性と呼び名が違う。群れで行動し、また、月光に感応して脅威度が変動する。
狼男ウォロック
雄の人狼。膂力に優れ、さらに、強化の魔術を行使する。
魔女ウィッチ
雌の人狼。知能に優れ、さらに、調合の魔術を行使する。
狂人狼ウルヴヘジン 脅威度:A
気の狂った人狼。人化することを忘れ、野に生きる獣に成り下がった忌み子。読み合いの無い圧倒的な身体能力から繰り出される狩猟本能は、多くの勇士を葬り去ってきた。人狼の恥として、人狼に狩られる存在でもある。
魔天狼ワルプルギス 脅威度:S
満月の夜の人狼。獣性が覚醒し、凶暴な性質をしている。強靭な毛皮に覆われ、再生力に優れたその肉体は、不死身とも称される。
獄狼ガルム 脅威度:B
漆黒の毛並みをした魔狼。洞窟などの閉鎖的暗がりを好み、また、基本的に一匹で行動する。冥龍の魔力に影響をされている。
冥狼フェンリル 脅威度:A
冥龍の魔力に影響された巨大な魔狼。狡猾な魔族であり、闇属性の魔術を行使する。
冥狼王フロズヴィトニル 脅威度:S
冥狼たちの王。真竜に匹敵する巨躯を誇っている。古くは、日食を引き起こしている怪物と見做されていた。
齧歯類
鹿角兎ジャッカロープ 脅威度:E
鹿のような角を生やした兎。好奇心旺盛で、焚火にも近づいてくる。好物の酒の代わりに、万病薬となる乳をくれる民話が存在する。しかし、捕らえて採取した乳にそのようなチカラはない。
羽兎スクヴェイダー 脅威度:E
羽の生えた兎。羽は、あくまで滑空に用いて、空を自在に飛ぶことはできない。滑空中に、天敵の魔鳥に襲われている様子が頻繁に目撃されており、兎としては退化しているように思えるため、何故、羽があるのかは学会での謎となっている。肉は、不味いが食えなくもないという他に何も無い時に妥協して食べるような味をしている。
一角兎アルミラージ 脅威度:D
額に角を生やした肉食の兎。気性が荒く、何にでも襲い掛かる。睡眠の呪いや毒に弱い。
首狩兎ヴォーパルバニー 脅威度:C
やたらめったら急所を狙ってくる夜行性の肉食兎。前歯鋭く、脚部強靭で、僅かな音さえ聴き取る自然界の暗殺者の一種。
翼鹿角兎ヴァルパーティンガー 脅威度:B
鹿のような角と翼の生えた肉食の兎。羽兎と異なり、空を自在に飛ぶことができる。襲い掛かってきた魔鳥を返り討ちにすることも多い。魔族であり、人化の術を使う。満月の夜、純潔の乙女に愛を囁いた民話が存在する。
招災栗鼠ラタトスク 脅威度:E
災厄を招くとされる栗鼠。強大な魔物と共生しているのか、呼び寄せるチカラがあるのかは不明だが、この魔物の周囲には強大な魔物が存在する。
魔宝栗鼠カーバンクル 脅威度:D
額に宝石のある栗鼠。宝石によって、異なる属性の魔弾を放つチカラがある。警戒心が高く、人前には滅多に姿を現さないため、見つけると幸運が舞い込むとされる。
兜割栗鼠ヘルムブレイカー 脅威度:C
鉄兜を割る凶悪な前歯をした栗鼠。当然、その一撃は頭蓋骨を割るには充分過ぎる威力がある。脳漿が好物。
火鼠フォシュ 脅威度:C
火山地帯に棲む白い大鼠。火の中にいても平気なほどの熱耐性を備える。そのため、その毛皮は、熱に強い魔術的効果を備える革鎧などに加工される。逆に、低温に弱く、氷属性の魔術で斃すことが推奨される。
黒死病鼠ペイルライダー 脅威度:A
群体的性質をした蒼白い毛並みをした鼠。強力な病魔を宿している。寄り集まって馬のような姿を象るが、これは威嚇らしい。なお、そのために青褪めた馬とも呼ばれる。
蹄系
天馬ペガサス 脅威度:C
有翼の白馬。雷光の如き速度で空を飛ぶ。黄金製の馬具によって飼い慣らすことができる。
双角獣バイコーン 脅威度:C
二本の角が生えた黒馬。温厚な性格をしていて、飼い慣らしやすい。
一角獣ユニコーン 脅威度:B
一本の角を生やした白馬。気性は荒く、何にでも襲い掛かる。その角は、秘薬の材料の一つとなっている。
一角獣王モノケロス 脅威度:A
一角獣たちの王。大柄に成長し、高い再生力と免疫力を持っている。
王馬スレイプニル 脅威度:S
八本脚の馬。空を駆けるチカラがあり、自身よりも強い者を主として認め背に乗せる。魔族であり、人化の術を使う。
獏バク 脅威度:C
東方に棲息する魔獣。象に似た鼻先と豚に似た体格をしている。睡眠の呪いを放つため、夢を食べるとされた。
白天象アイラーヴァタ 脅威度:A
白い巨象。雲を生み出すチカラがあり、天候を操るモノとして畏怖される。性格は、温厚で優しく、人類とも共生関係を築くことがある。
黒天象ギリメカラ 脅威度:A
黒い巨象。古くには、その背に魔王の居城があった個体がいたとされ、今でも『魔王の玉座』の異名が伝わっている。性格は、残忍かつ冷酷である。
象王ガネーシャ 脅威度:S
象たちの王。島並みの大きさをした背中には、独特の生態系が築かれている。そのため、魔術的価値の高い素材が多く、上陸した者に莫大な富を齎すことで知られる。
邪視牛カトブレパス 脅威度:D
俯いた牛。鈍足で、性格も呑気なため、近づかれても気にしない。ただ、その瞳は、石化の魔眼を宿しているため注意が必要。
糞炎牛ボナコン 脅威度:C
砂漠地帯に棲息する牛。発火する糞で攻撃してくる非常に気分の悪い魔物。討伐依頼が、よく滞っている。
護森牛フンババ 脅威度:A
森の守護者とも呼ばれる牛。縄張りの森を荒らす者を容赦無く轢き殺す。下位の森の魔物を従えるチカラがある。
青天牛グアンナ 脅威度:S
青く輝く角と翼を生やした巨大な牛。角が優秀な魔術媒体で、強力な嵐属性の魔術を行使する。魔族であり、人化の術を使うことができる。
大地母牛アウズンブラ 脅威度:S
巨大な雌牛の魔獣。巨人たちの母なる存在とされる原初に生まれ出でた最古の魔物の一体。
大猪ホグジラ 脅威度:D
巨大な猪。際限無く成長し続けるとされている。
封豨ホウキ 脅威度:C
東方の人喰い猪。鉄剣を弾くほど強靭な毛皮をしている。
檮杌トウゴツ 脅威度:B
東方の人面の猪。死ぬまで戦うほど尊大かつ頑固な性格の魔族であり、人化の術を使う。
暴猪パイア 脅威度:B
山に棲む巨大な猪。気性荒く、何にでも襲い掛かる。殺したモノを巣に持ち帰る習性から、山賊の代名詞にもなっている。
巨王猪ベヒーモス 脅威度:S
ひどく巨大な猪。自身で動くことはできず、その背には森が繁っている。あまりの巨体なため、自身の肉を喰われても気にせず、そのため、多くの魔物と共生関係にある。さらに、その肉は、魔物たちにチカラを与えている。
青毛鹿ブルーバック 脅威度:E
艶やかな青い毛皮の鹿。その毛皮は、好事家に人気で乱獲された。そのため、数が少なく滅多に見られない。見つけた者には、幸運が舞い込むとも、人類への恨みで呪われるともされるが、そのようなチカラはない。
翼鹿フルフル 脅威度:C
有翼の鹿。雷を放ち、空を飛び、興奮すると尻尾が赤く光る。魔族であり、人化の術を使う。
大金枝鹿ケリュネイア 脅威度:B
矢よりも疾く駆ける巨大な鹿。黄金のような角、青銅のような蹄をしている。この種は、雌も角を有している。
電羊チャージ・シープ 脅威度:F
静電気を溜めやすい羊。不用意に触ると痺れるくらい溜め込む。その毛皮は、羊皮紙の材料として利用されている。羊毛は不人気。
饕餮トウテツ 脅威度:B
東方の巨大な羊。雑食性で、人喰いもする。魔族であり、人化の術を使う。
呪歌山羊サテュロス 脅威度:C
二足歩行する山羊。歌や踊りに魔力を乗せて、それを見た者聞いた者を魅了するチカラがある。魔族であり、好色な性格が多い。
角笛王ハーメルン 脅威度:A
呪歌山羊たちの王。自身の角から作った角笛を吹けば、小さきモノを操ることができる。小さきモノとは、子どもや鼠など小さいとされるモノ全てのことである。
黒天山羊バフォメット 脅威度:B
黒い有翼の山羊。極めて知能の高い魔族であり、人化の術を使う。様々な魔術を行使することもできるのだが、より上位の魔族に便利使いされる苦労人である。
その他の陸棲哺乳類
魔猿エイプ 脅威度:E
魔化した猿。群れで行動する。
大魔猿コング 脅威度:D
大きな魔猿。
狒々ヒヒ 脅威度:C
東方の大きな猿。怪力で、一匹で行動する。
猩々ショウジョウ 脅威度:C
東方の猿。知能の高い魔族で、人化の術を使う。
美猴王ハヌマーン 脅威度:S
猿たちの王。顔は赤く、体毛は黄金に輝いている。空を駆け、また、四肢は伸縮自在とされる。魔族であり、人化の術を使う。
大熊グリズリー 脅威度:D
大きな熊。意外と愛嬌のある顔をしている。
苔熊モス・ベア 脅威度:C
身体中に苔を生やした緑色の熊。その体色故に、森に紛れ込み、容易には発見できない。苔との共生関係により光合成で栄養を得るため、穏やかな性格だが、繁殖期は凶暴化する。
雪熊イエティ 脅威度:C
雪山に棲息する白熊。群れるが、飢えると共食いする。
山神熊カムイ 脅威度:S
古くは、山の神とされた巨大な熊。呑気な性格だが、山を荒らされると激怒する。魔族であり、人化の術を使う。
亀獣タートル・ビースト 脅威度:D
硬い亀の甲羅のような外皮をした魔獣。丸々ことで弱点である腹面を防御する。
食蟻獣アント・イーター 脅威度:C
蟻系の魔蟲種を好んで捕食する魔獣。鋭い鉤爪と長い舌を持っている。舌は、堅い魔蟲の甲殻を避けて、口部などの穴から中身を掻き出すのに用いる。
喰人蝙蝠オレイアイ 脅威度:D
好んで人類を襲うとされる大蝙蝠の魔獣。実際には、何にでも襲い掛かるだけだが、つまり、獰猛な性格であるため、発見した場合の報告義務がある。
蝙蝠徒影シャドウ・バット 脅威度:C
群体的性質を持つ蝙蝠の魔獣。群れで大型の魔物の影を象ることで、襲われることを回避し、また、類感呪術によって象る影に応じたチカラを得ている。時長く同じ影を象るほどチカラは強くなる。
夜刀天カマソッソ 脅威度:S
全身凶刃の蝙蝠の魔獣。翼、鉤爪、牙は当然のこと、鼻頭にも刃状の角が生えた地底の死神蝙蝠。魔族ではあるらしいが、対話できるような性格はしておらず、出会い頭に殺しに掛かる残忍冷酷な死の象徴。
飛鼠ヒソ 脅威度:C
東方固有の猛毒を宿す蝙蝠の魔獣。東方では蝙蝠は年経た鼠の変じた姿とされ、感染呪術により毒性が強化されている。
天鼠仙テンソセン 脅威度:A
東方固有の蝙蝠の魔族。長き時を経た飛鼠で、真っ白な体毛をしている。人化の術をはじめ、様々な魔術を行使し得る知恵者。
海獣系
島鯨アスピドケドロン 脅威度:A
島のように巨大な鯨。背中は苔に覆われて独自の生態系を築いている。普段は、本当に島としか思えないほどに大人しいが、背中で火を使うと驚いて海中に潜ってしまう。
白鯨ケトス 脅威度:S
一本の角を生やした白い巨鯨。角は、異常発達した上歯である。大海魔の天敵として知られ、船を襲う大海魔を襲って、結果的に船を救うことがよくある。そのため、古くは漁師たちの守護神として信仰されていた。
竜鯨ルティーヤ 脅威度:S
立派な髭を生やした黒い巨鯨。空を飛ぶチカラがあり、また、雷を放つチカラがある。白鯨同様、大海魔の天敵ではあるが、こちらは漁師たちごと大海魔を雷撃で仕留めるため、非常に畏れられていた。
水馬ケルピー 脅威度:D
上半身が馬、下半身がイルカのような姿をした魔獣。鬣は海藻に似ている。草食性だが、遊ぶほどの知能があるらしく、人を水中に引き摺り込んで溺れる様子を愉しむことがある。淡水にも棲む。
魅海豹セルキー 脅威度:C
アザラシの姿をした魔獣。魅了の魔眼を宿している。温厚な魔族であり、人化の術を使う。漁師と結婚する民話が多い。
水犬バニップ 脅威度:D
犬のような頭に、カバのような上半身、イルカのような下半身をした魔獣。吠え声大きく、淡水域に棲む。原住民には、雨季の死神と恐れられる怪物だが、特殊なチカラは持たない。