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魔物図鑑〔改訂版〕  作者: 龍崎 明
魔物図鑑
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屍霊種

屍霊種

 生前の未練すなわち怨念に影響され、その属性を宿した精霊の亜種。妖鬼種と異なり受肉はしておらず、死体に憑依したり、仮初の肉体で顕現する。死体は器以上の意味を持たないため、魔石を破壊しない限り斃せない。その発生からして狭義では魔物ではないのだが、魔石を宿すため広義では魔物とされる。

怨霊グリフ

 呪縛法に用いられる精霊。正気は失われ、対話は不可能。多くの場合、この精霊が物質世界に顕現して、屍霊種を発生させる。

幽霊ゴースト

 対話法に用いられる精霊。死後間も無い霊体とされ、基本的には時間経過と共に霧散してしまう。ただ、強い未練によってカタチを維持することがある。未練である時点で、少なからず負の性質があるため、いつかは怨霊に変質してしまう。未練の正の性質が強いほど、怨霊になるまでの猶予があり、会話が成立する。


屍鬼ゾンビ 脅威度:G

 腐乱死体に取り憑いた屍霊種。腐乱しているためか動きは鈍く、再生力もないため四肢を断てば無力化できる。魔石は、心臓の位置にある。


飛頭蛮ペナンガラン 脅威度:E

 宙を飛ぶ生首。個体によっては内臓をぶら下げていることもある。淡く発光して生者を惑わす吸血種。


呪屍鬼レヴナント 脅威度:D

 呪毒の魔術を行使する屍鬼。腐乱具合が緩和され、動きが良くなった。


呪死王ドラウグル 脅威度:B

 呪いの支配者とも呼ばれる屍鬼。魔力圧の低い者は、その姿を見るだけで死んでしまう。見た目に腐乱した様子は無くなったが、腐臭はする。未だ再生力はない。知能は高く、総じて魔族である。


渇屍鬼マミー 脅威度:C

 砂漠地帯で見られる乾燥死体の呪屍鬼の亜種。何故か包帯で覆われており、この包帯を自在に操り、縛りつけた者から生命力を奪う。知能は低い。


渇望王ファラオ 脅威度:A

 渇屍鬼たちの王。極めて知能は高く、総じて魔族であるが、包帯に覆われた素顔は不明。魔力圧の低い者を、支配の呪いで蝕むチカラがある。


僵尸キョンシー 脅威度:C

 東方に棲息する屍鬼。死後硬直のように身体が固まっていて、独特の動きをする。知能は低いはずだが、その動きはまるで武術のようである。


飛殭フェイ・キョン 脅威度:B

 飛翔するチカラを得た僵尸。ただ、そのチカラが発揮できるのは、夜だけである。未だ知能は低い。


屍山血河アヴァロン・グレイ 脅威度:S

 水葬によって流れ着いた死体が積み重なって誕生した島型の迷宮。各地に伝わる楽園伝説を皮肉って、死者たちの楽園の名が付けられている。


死屍累々レギオン 脅威度:S

 屍山血河の主。数多の怨霊の集合体であり、屍山血河ある限り、その怨念が尽きることは無い不滅の怪物。不幸中の幸いは、入り混じった意思は最早何の目的も持っていないことだろう。だからこそ、この屍霊は能動的ではないのだ、人類を滅ぼすことはないのだ。


骨鬼スケルトン 脅威度:F

 白骨死体に取り憑いた屍霊種。腐肉がないためか屍鬼よりかは俊敏。再生力はないが、そもそも骨を魔力で繋げている関係上、破壊しなければ何度でも繋がる。魔石は、頭蓋骨の中にある。


骨喰みボーン・イーター 脅威度:D

 大量の人骨で構成された大蜘蛛のような姿の骨鬼。喰えば喰うほど巨大化して脅威度を変動させる。なお、大蜘蛛の姿は、あくまでそれが基本なだけで自由自在に変形する。知能は低いので、専ら腕のようにして遠くの獲物を捕らえるのに使う。


竜牙兵スパルトイ 脅威度:D

 生前の武術で戦う骨鬼。骨自体の強度が上がり、骨の武器を持つ。死霊魔術で創造する際は、骨鬼に竜の牙の粉末を振り撒く儀式を行う。


奪命将グリム・リーパー 脅威度:B

 大鎌で命を刈り取る竜牙兵。骨が黒く変色し、その強度は神鉄に匹敵する。ただし、聖属性で攻撃された場合、実際の強度は霊銀並みとされる。高位の魔物だが知能は無く、生者を襲う屍霊種の本能で動いている。


騎死団デッドマンナイト 脅威度:A

 騎士の姿をした骨鬼。一見すると生前の武具を遺しただけの骨鬼であるが、その実態は全くの別物。身に纏う武具は、死告幽騎と同様に魔素が結合したモノ。そして、この屍霊の犠牲者は、騎死団となって彼らの行軍に加わることとなる。


無命王ノーライフ・キング 脅威度:S

 腕骨が四本になった奪命将。四本の腕骨で、二本の大鎌を振り回す処刑人。骨の強度は、覇金に匹敵するが、やはり聖属性で攻撃されると、実際の強度は神鉄並みに下がる。ようやく知能を獲得し、魔族と呼べる存在になった。


黒狼卿クドラク 脅威度:C

 魔道屍の亜種。武仙魔術【獣装化(ベルセルク)】によって、黒狼に変身して襲い掛かる狂戦士。黒狼の唾液は、疫病や凶作を齎す呪毒病魔で構成されている。下位の屍霊種に対する支配権は失われているが、下位の狼系魔獣種を従えるチカラがある。魔道屍と異なり、総じて理性的な魔族ではあるが、生前から戦闘狂の性癖を持つモノが多く、結局、戦闘になることは避けられない。研鑽によって脅威度は変動する。


白狼卿クルースニク 脅威度:A

 属性が反転した黒狼卿。龍種の魔力が影響するとされるが、真偽は不明。屍霊種共通の弱点が全く効かない突然変異。人化の術を使い、凛とした青年の姿をしている。また、黒狼卿を好んで狩るが、これは「強者ならば誰でも良い」から「強者で死んでも問題ない存在」に、襲撃の基準が反転したためである。人類に都合の良い在り方をしているが、戦闘狂であることに変わりないことは注意されたし。


魔道屍リッチ 脅威度:C

 生前の魔術で戦う骨鬼。骨自体の強度が上がり、骨の杖を持つ。下位の屍霊種を従えるチカラを持つ。はっきりとした意思を持ち、魔族と呼べる個体もいるが、多くは怨念によって理性の欠落があり、生者には問答無用で襲い掛かる。


魔賢屍エルダー・リッチ 脅威度:B

 長き時を彷徨い完全なる自我を確立した魔道屍。より強大な魔力と魔術の腕前を持ち、理性的な言動をする。研究内容によっては、脅威度が変動する。総じて魔族である。


死霊王デミ・リッチ 脅威度:A

 半ば幽鬼の特性を獲得した魔賢屍。白骨死体の姿であることに変わりは無いが、全身が魔素と化しており、通常の物理攻撃は無効化される。魔素で構成されたローブを身に纏っている。ただ、魔石は、相変わらず頭蓋骨の中にある。総じて魔族である。


死神皇ロード・デス 脅威度:S

 幽鬼の特性を完全に獲得した死霊王。全身が魔石であり、魔素で構成され、故に通常の物理攻撃は無効化される。さらに、絶大な魔力圧が、ほとんどの魔術を無効化してしまう。総じて魔族である。


鬼火ウィスプ 脅威度:G

 人魂とも呼ばれる球状の幽鬼。青白く燃えているように見えるが、熱くはない。微々たる量の生命力を吸収するが、特に害はない。


炎葬鬼ジャック・オ・ランタン 脅威度:C

 燃える幽鬼。どこか楽しげに踊る様子は無邪気な子どものようだが、生者を絶望に誘うことを喜んでいるに過ぎないことを忘れてはならない。


氷嘆鬼ジャック・オ・フロスト 脅威度:C

 凍える幽鬼。どこか楽しげに踊る様子は無邪気な子どものようだが、生者を絶望に誘うことを喜んでいるに過ぎないことを忘れてはならない。


幽鬼レイス 脅威度:E

 精霊のように仮初の肉体で顕現した屍霊種。全身が魔素で構成されるため、通常の物理攻撃は無効化される。ただ、幽鬼も物理攻撃はできず、できるのは精神攻撃である。全身が魔石であり、魔力を伴う攻撃、主に魔術で削るしかない。


騒霊屋敷ポルターガイスト 脅威度:E

 寂れた幽鬼の屋敷。屋敷内の物を振動させるチカラがあるが、それだけである。恐怖を煽ることで、生命力の吸収効率を上げているらしい。


亡霊屋敷ファントム 脅威度:A

 霧の奥にひっそりと佇む洋館。妖艶な女主人と渋い老執事が歓待してくれるが、勿論それは甘い罠である。だが、霧に入った時から幻惑の呪いに蝕まれ、徐々に思考力を奪われた身で、それに気づくのは困難である。総じて魔族であり、普段は女主人の姿をしていることが多い。


幽霊船ゴースト・シップ 脅威度:D

 海を漂う幽鬼の船。船全体に幽鬼の特性を有しているため、衝突事故は起きない。ただ、接触した船は、難破の呪いを掛けられる。船上に、船長や船員の姿が確認できることがあるが、幽霊船の一部である。


復讐の海賊船リベンジ・パイレーツ 脅威度:C

 海の藻屑と消えた海賊たちの幽霊船。魔素結合によって実体化しているが、しっかりと通常の物理攻撃は無効化される。接舷すると、骨鬼のような海賊たちに襲われる。


海底の監獄船デイヴィ・ジョーンズ 脅威度:B

 海底に居座る沈没船。内部は屍霊種の巣窟となっており空間的にも歪んでいる迷宮の亜種。海の藻屑と消えた生命を捕らえ永劫の罰を与える呪われた監獄である。


彷徨える沈没船フライング・ダッチマン 脅威度:A

 幽霊船となった沈没船。海底を航行することができ、海中から急に現れて襲い掛かる。さらに、海棲である下位の魔物を従えるチカラを有する。


黄金眩む征服船エルドラド・コンキスタ 脅威度:S

 奪った生命力で黄金に飾った幽霊船。見る者に魅了の呪いを振り撒き、海棲の魔物と共に襲い掛かる。黄金色の骨鬼のような船長と船員が乗っている。


哭霊バンシー 脅威度:D

 悲嘆に支配された幽鬼。泣き声によって精神攻撃してくる。最悪でも気絶する程度で済む。


死黒犬バーゲスト 脅威度:D

 鎖を引き摺り角と鉤爪のある赤い瞳をした黒い犬に見える幽鬼。不吉の象徴で、その遠吠えを聞いた者は、衰弱の呪いに蝕まれる。


影法師ドッペルゲンガー 脅威度:B

 人影が実体化したように見える幽鬼。生前の姿と言動を再現し、親しい者から生命力を徐々に奪っていく。ただし、本能的行動で知能は低い。


悪夢馬影ナイトメア 脅威度:A

 二回りほど大きな黒馬の姿に見える幽鬼。悪夢を見せるチカラを有し、そのチカラで徐々に精神を壊してゆく。


呪泥怨沼カース・プール 脅威度:A

 呪いの溜まりやすい盆地に発生する亜種迷宮。怨念が尽くを腐らせ、大地のほとんどが呪毒病魔に満ちた沼地と化している。


溺死鬼ルサルカ 脅威度:A

 溺死した女性の幽鬼。魅惑の美声で男を誘惑し、水中に引き摺り込む。一見して、哭霊と区別はできない。そのため、水辺で女が泣いていたら絶対に近づくな、という民話が各地に存在する。


冥海姫ダユー 脅威度:A

 美しく高貴なる女性の姿をした幽鬼。水底に沈んだ都市を見たならば、彼女の誘惑を覚悟しなければならない。背徳にして恍惚たる悦楽に溺れた先に待つのは、飽きて捨てられるという絶望に他ならないのだから。


悪霊ワイト 脅威度:C

 憎悪に支配された幽鬼。物体を自由自在に動かすチカラがある。このチカラによって、武具を操ることも多いが、その場合、武具に魔石があるかどうかで鉱魔種と区別をつけることができる。


死告幽騎デュラハン 脅威度:B

 騎士の姿をした幽鬼。生前に斬首されたのか、自身の首を手に持っている。騎士の装備は、魔素が結合して実体化しているため、幽鬼であるのに撃ち合いができる。ただし、通常の物理攻撃はしっかりと無効化している。死告の呪いで、魔力圧の低い者を即死させるチカラがある。騎馬と共に現れるが、例によって脅威度は単体時のもの。


死黒馬コシュタ・バワー 脅威度:C

 死告幽騎の騎馬。死告幽騎が断首した馬が、自身の返り血によって黒く染まったとされる。


彷徨幽騎スリーピー・ホロウ 脅威度:S

 首を持たない死告幽騎。基本的な能力は、死告幽騎と変わらないが、出力が上昇している。さらに、剣術が上達し、人外の膂力も合わせれば、決して数の暴力では斃せない存在となっている。


憑喪神スペクター 脅威度:S

 あらゆるモノに憑依できる最凶の幽鬼。総じて魔族で、知能は極めて高く発見は困難。権力者に憑依された場合は、もうどうしようもない。




不死者

 屍霊種の中でも憑依している死体を再生させることのできる高位存在。会話が成立するため、総じて魔族である。


喰屍鬼グール 脅威度:C

 死体を喰らい、喰らった分だけ再生する屍鬼。再生した肉体の身体能力は高く、魔族であるため知能も高いので、上位の屍霊種の小間使いとして便利使いされる。


屍混獣鬼フランケンシュタイン 脅威度:B

 稀代の錬金術師ヴィクターが開発した禁術によって、誕生した不完全な不死者。数多の死体を継ぎ接ぎした怪物。シルエットは獣鬼に似て、これは類感呪術により獣鬼の怪力と再生力を与えることを目的としている。目的通りに再生力を発揮したが、常に破壊衝動と殺戮衝動に苛まれており会話不能なため、不死者としては、例外的に魔族ではない。


吸血鬼ヴァンパイア

 怪力無双、変幻自在、神出鬼没と謳われる怪物。狼への変身、蝙蝠または霧への分身、血を媒介した魔術、魅了の魔眼等の強大なチカラがある。しかし、その代償として太陽と流水を苦手とし、屍霊種共通の弱点である聖属性の効果も高まってしまっている。また、再生力の源として血を必要とする。

下種吸血鬼レッサー・ヴァンパイア 脅威度:B

 吸血鬼の劣等種。劣等種とはいえ、そのチカラは充分に強いが、太陽には身を焦がされ、流水には身を清められて消滅してしまう。

貴種吸血鬼ノーブル・ヴァンパイア 脅威度:A

 下種吸血鬼よりも強大な魔力を宿す吸血鬼。太陽を浴びても弱体化する程度、流水に晒されても動けなくなる程度まで弱点を克服した。

王種吸血鬼ロード・ヴァンパイア 脅威度:S

 吸血鬼の王。太陽と流水を完全に克服し、聖属性にさえも耐性を獲得した最凶の魔物の一種。


尸解仙シジシェン 脅威度:S

 武仙魔術のようなチカラを得た飛殭であり不死者。飛翔のチカラは、昼間でも使えるようになった。また、硬直した身体は解れたが、やはり死体であるが故の関節等を無視した独特の動きをする。僵尸をつくり、従えるチカラもある。尸解仙のチカラを解析して、武仙魔術は創始されたともされる。

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