表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔物図鑑〔改訂版〕  作者: 龍崎 明
魔物図鑑
4/35

妖鬼種

妖鬼種

 負の精霊である悪魔が受肉した存在。その発生からして狭義では魔物ではないのだが、魔石を宿すため広義では魔物とされる。

 なお、人類と交配可能。


小鬼ゴブリン 脅威度:G

 一本角で、醜悪な緑色の肌をした子ども程度の背丈の妖鬼。臆病で狡猾で、弱者は寄って集って襲い掛かるが、強者からは我先にと逃げ出す。繁殖力が高く、放置すると国を滅ぼしかねない。森に棲息する。なお、脅威度は単体でのもの、基本的に群れで行動する彼らの脅威度は変動する。


悪鬼ホブゴブリン 脅威度:E

 突然変異を起こした小鬼。背丈が伸び、大人と同等の体格をしている。知能も上がったが、性質は変わらない。


狗鬼コボルト 脅威度:G

 一本角で、犬のような頭部をした小鬼と同程度の大きさの妖鬼。小鬼よりも仲間意識が高く、それ故の高い連携力は、小鬼討伐で冗長した若い冒険者の命を無慈悲に奪い去る。草原に棲息する。口寂しさに石を含んでいることがあるが、彼らの唾液によってその石が青く変色していることがある。


狼鬼ゴルドマル 脅威度:E

 突然変異を起こした狗鬼。背丈が伸び、大人と同等の体格をしている。知能も上がったが、性質は変わらない。


電鬼グレムリン 脅威度:E

 紫色の小鬼。痺れる程度の電撃を放つチカラがある。


鮮血鬼レッドキャップ 脅威度:C

 白い肌をした小鬼。群れることができないほど凶暴で、常に全身を返り血に染めている。


蛮鬼オーク 脅威度:E

 一本角で、緑色の肌をした豚鼻の醜悪な妖鬼。肥満体の大人のような体格だが、厚い脂肪が天然の鎧となり、その下に鍛え上げられた筋肉を誇る怪力。ただ、小鬼のような狡猾さはない。山岳地帯に棲息する。


熊鬼バグベア 脅威度:D

 一本角で、二足歩行する熊のような見た目の妖鬼。凶暴だが、群れない。


大鬼オーガ 脅威度:C

 二本角で、赤い肌をした妖鬼。大人よりも二回りほど大柄で、見た目通りの怪力に、鉄剣を弾くほど強靭な皮膚を持つ。知能も高く、個体によっては魔族と呼べるモノもいる。


獣鬼トロール 脅威度:B

 二本角で、緑色の肌をした醜悪な妖鬼。巨体で、見た目通りの怪力と異常な再生力を持つ。ただ、知能は極めて低い。


牛頭鬼ミノタウロス 脅威度:A

 牛の頭部をした妖鬼。巨体で、見た目通りの怪力と鉄剣を弾くほど強靭な皮膚を持つ。戦斧を好む武人。知能は極めて高く、総じて魔族である。雷光を意味するアステリオスの名を持つ牛頭鬼の話が有名である。


山小鬼ノッカー 脅威度:E

 一本角で、鉱山に棲息する妖鬼。石のような肌をしている。どこからか調達したツルハシで採掘をする習性がある。


宝山鬼レプラコーン 脅威度:C

 二本角で、宝飾品を身に纏った山小鬼。総じて魔族で、口が上手い。また、宝飾品を媒体にして魔術を行使する。


森妖魔ハッグ 脅威度:D

 一本角で、白髪灼眼に浅黒い肌をした老婆のような顔の妖鬼。夜行性で、弓と魔術を得意とする。昔はダークエルフと呼称されていたが、森人族とは無関係なため、友好的な接触の増えた彼らに配慮して変更された。


森妖妃グラシュティグ 脅威度:B

 二本角で、魔術によって美貌を手に入れた森妖魔。専ら強大な魔術で戦い、弓を持ち出すことは少ない。総じて魔族で、美貌に驕り高慢な性格をしている。とある島国では、モルガンという名の森妖妃によって国が傾いたことがあるのだとされる。


蜥蜴鬼リザードフォーク 脅威度:D

 湿地帯に棲息する竜人のような妖鬼。竜鱗族と異なり、熱に強いどころか弱い。そのために、体温を下げることのできる湿地帯に棲息し、竜鱗族と間違えることはほとんど無い。また、竜人よりやや前傾姿勢である。若干、体格が大きい以外は、その他の妖鬼種と大差はない。


魚小鬼ギルマン 脅威度:E

 水中に棲息する魚人のような妖鬼。水辺の小鬼とも呼ばれ、魚鱗族の実戦訓練などの対象に選ばれる。水中に棲むため、小鬼よりも脅威度が高いが、陸上にいるときは大した違いはない。


深海鬼インスマス 脅威度:C

 深海に棲息する妖鬼。ぬめりのある表皮をした両生類寄りの魚人のような見た目をしているが、その顔貌は凶悪にして醜悪である。古くは、深きものども(ディープ・ワンズ)とも呼ばれる。


堕魂ダゴン 脅威度:A

 深海鬼たちの王であり神。深海鬼たちは不老であり、長き時を掛けてその身を巨大に成長させるそれが堕魂である。醜悪でありながら、月光の元では白銀に輝き、神々しき様を見せる。支配欲が強く、堕魂の誕生した群れは、侵略活動に勤しむようになる。


鬼女エンプーサ 脅威度:F

 一本角で、老婆のような醜悪な妖鬼。魅了の魔眼を宿すがそのチカラは弱く、醜悪なこともあって暗がりでもなければ効果は無い。ただ、鬼女もそれはわかっているため、夜行性である。


夢魔リリン 脅威度:C

 二本角で、子どもくらいの大きさの馬面をした妖鬼。淫夢を見せるチカラがあり、堕落した者の血を啜る。男性を好むモノをサキュバス、女性を好むモノをインキュバスと呼ぶ。


魔夜慰娥ミッドナイト・リリス 脅威度:B

 夢魔の上位種。より深く微睡みに沈む淫夢を見せるチカラを持ち、一つの餌をより長く愉しむ知性を宿す魔族。淫獄にて仮初の幸福に囚われ続けることは果たして不幸と言えるのか。人類の理性が問われる。


夢魅る戦乙女リリス・ワルキューレ 脅威度:B

 騎士のような姿をした夢魔。見た目通りに白兵戦能力もそれなりにあるが、彼らの戦法はチラリズムによる羞恥心を刺激する魅了である。翻る裾の中の下着、破れた衣から覗く柔肌、それを恥らう振舞いによって、彼らは人類を翻弄する。


夢精母リリートゥ 脅威度:A

 二本角で、大人くらいの大きさの馬面をした妖鬼。夢魔たちの母。単為生殖で夢魔を産む。一つの都市全体に淫夢を見せ、堕落した者の生命力を奪うチカラがある。


妖魔デーモン 脅威度:D

 ヌラリとした黒光りする表皮をした妖鬼。顔貌には大きく裂けた口だけがあり、蝙蝠のような皮膜で空を飛ぶ。手足は胴に対して長く鋭い鉤爪を有し、先の尖った特徴的な尾を持つ。一般に知られる悪魔の姿は、この妖鬼を参考に描写されている。


堕天使グリゴリ 脅威度:B

 漆黒の翼を持ち白磁の肌をした無貌の妖魔の一種。知能が極めて高い狡猾な魔族で、古くは人類に知恵を授けたこともあるという文化英雄的側面を持つ。ただし、自己中心的な性格で興味関心の方向性によっては災厄以外の何物でもない。


大天魔ネフィリム 脅威度:C

 堕天使と人類の間に誕生する巨人。共喰いも厭わぬ惨虐な性質を持つが親の堕天使の言葉には忠実に従う眷属的存在。その性質故に、人類と友好を築けた堕天使の元に生まれたモノは英雄として知られることもあったとされる。


阿修羅アスラ 脅威度:S

 三面六臂で、一つの頭に一つの角を生やした三本角の妖鬼。東方の固有種で、古い文献には、三面に死角無く、六臂より繰り出されるは変幻自在の拳打の嵐と謳われている。総じて魔族である。


酒呑童子シュテンドウジ 脅威度:S

 四本角で、尾を生やした妖鬼。八岐大蛇の魔力に影響されている。酒を媒体にして魔術を行使する。総じて魔族である。刹那的かつ享楽的な性格をしている。


小人ピュグマイオイ 脅威度:C

 掌に乗せられるほど小さな妖鬼。巨人と共に暮らしているとされるが、実際には勝手に棲み着いている。小さいが故に、細かい作業が得意な魔族。


巨人タイタン 脅威度:C

 巨体を誇る角のない妖鬼。比較的穏やかな性格をしているが、巨体に見合った怪力と体力を持ち合わせていて、怒らせると手がつけられない。稀に、魔族と呼べる個体もいる。


単眼巨人サイクロプス 脅威度:C

 単眼の巨人。鍛治技術を有しており、山小鬼を使役して彼らが採掘した鉱石を加工する。報酬として、自ら加工した宝飾品を渡す。総じて魔族で、比較的穏やかな性格をしている。


山岳巨人ベルグリシ 脅威度:B

 岩のような肌をした巨人。建築技術に優れる。総じて魔族で、比較的穏やかな性格をしている。


百眼巨人アルゴス 脅威度:B

 死角の無い百眼がある巨人。百眼を交代で眠らせることで、常に起きている。しかし、心地良い音楽を聴くと、百眼全てが眠ってしまう。


百腕巨人ヘカトンケイル 脅威度:A

 怪力の百腕がある巨人。投石を得意とし、巨岩を次々と投げることで、瞬く間に一つの都市を陥落させる。


怪祖クリュサオル 脅威度:S

 怪物たちの父と称される巨人。巨人としては小柄でその剛力にも限度があるが、血は海の如く無尽蔵に溢れ、瞬く間に快復してしまう圧倒的な再生力を誇る。そして、黄金に輝ける剣を握るが、これこそが怪物たちの父たる所以である怪物に対する支配権の象徴である。


灼獄巨人ムスペル 脅威度:A

 燃え盛る巨人。灼獄龍の魔力に影響されている。


灼獄王スルト 脅威度:S

 灼獄巨人の王。周囲一帯を溶岩にしてしまうほどの熱気を放っている。


凍獄巨人ヨトゥン 脅威度:A

 凍てつく巨人。凍獄龍の魔力に影響されている。


凍獄王スリュム 脅威度:S

 凍獄巨人の王。周囲一帯を凍死させてしまうほどの冷気を放っている。




役職ロール

 妖鬼種をはじめとした人型の魔物は、個体によって能力が異なることが多く、それを表したのが、役職である。

 群れの脅威度の引き上げは、最も高い補正を持つ役職のみ適用される。


大王オーバーロード

 大規模の群れを率いるほどの知能を有する個体の役職。小鬼を基準にすると、単体の脅威度を四段階、群れの脅威度を五段階ほど引き上げる。


王ロード

 中規模の群れを率いるほどの知能を有する個体の役職。小鬼を基準にすると、単体の脅威度を三段階、群れの脅威度を四段階ほど引き上げる。


酋長チーフ

 小規模の群れを率いるほどの知能を有する個体の役職。小鬼を基準にすると、単体の脅威度に変動は無く、群れの脅威度を二段階ほど引き上げる。


将軍ジェネラル

 集団戦を指揮するほどの知能を有し、また、高い戦闘能力を持つ個体の役職。統治能力がないため、平時が続くと群れは崩壊する。小鬼を基準にすると、単体の脅威度を二段階、群れの脅威度を三段階ほど引き上げる。


狂戦士バーサーカー

 高い戦闘能力を有する個体の役職。小鬼を基準にすると、単体の脅威度を三段階ほど引き上げる。


戦士ファイター

 高い戦闘能力を有する個体の役職。小鬼を基準にすると、単体の脅威度を一段階ほど引き上げる。


狩人ハンター

 簡易な罠の設置と弓矢による射撃を得意とし、斥候を行う知能を有する個体の役職。小鬼を基準にすると、単体の脅威度を一段階、群れの脅威度を二段階ほど引き上げる。


妖術師ソーサラー

 炎属性と氷属性の魔術を得意とする個体の役職。小鬼を基準とすると、単体の脅威度を二段階、群れの脅威度を一段階ほど引き上げる。


巫術師ウァテス

 嵐属性と地属性の魔術を得意とする個体の役職。小鬼を基準とすると、単体の脅威度を二段階、群れの脅威度を一段階ほど引き上げる。


祭司ドルイド

 樹属性の魔術を得意とする個体の役職。小鬼を基準とすると、単体の脅威度を一段階、群れの脅威度を二段階ほど引き上げる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ