種族
人類
人間種と妖精種の総称。
人間種
人族と亜人族の総称。
人族ヒューマン
短命だが繁殖力が高く、世界で最多の人類。種としては非力だが、属性に偏りがなく、また、突然変異的に強大な力を持つ英雄が生まれることがある。普人族と呼ばれることもある。寿命は、約百年ほど。
亜人族
人族と妖精種の混血によって誕生した種族。総じて、人族より長命だが繁殖力が低い。寿命は、多くが約五百年ほど、樹属性の妖精を始祖とする森人族は約千年ほど、分化のためか獣人族は約二百年ほど。
竜鱗族ドレイル(リザードマン)
火妖精との混血によって誕生した亜人族。雄性を竜人、雌性を人蛇と呼ぶ。女性優位社会を形成する。火山に棲む。
竜人チタウリ
雄性の竜鱗族。その姿は二足歩行する蜥蜴。力に優れるがあまり賢くないため、社会では戦士階級でしかない。なお、産まれて直ぐに肉が食える。そのため、誰の子であったとしても一纏めにして育てられる。
人蛇ラミア
雌性の竜鱗族。人族の上半身に蛇の下半身をした姿。賢く、本能的にいくつかの魔術を行使できるため、社会では支配階級にある。母親に育てられるが、その関係は師弟のそれに近い。
魚鱗族マレイル(マーマン)
海妖精との混血によって誕生した亜人族。雄性を魚人、雌性を人魚と呼ぶ。女性優位社会を形成する。海中に棲む。
魚人サハギン
雄性の魚鱗族。その姿は二足歩行する魚。力に優れるがあまり賢くないため、社会では戦士階級でしかない。なお、産まれて直ぐに肉が食える。そのため、誰の子であったとしても一纏めにして育てられる。
人魚メロウ
雌性の魚鱗族。人族の上半身に魚の下半身をした姿。賢く、本能的にいくつかの魔術を行使できるため、社会では支配階級にある。母親に育てられるが、その関係は師弟のそれに近い。
人馬族ケンタウロス
雲妖精との混血によって誕生した亜人族。人族の上半身に馬体の姿。馬よりは全体的に小さく、仰け反る(正確には、人体と馬体の間で曲がり、人体と馬体の背が密着した状態)と手で尾に触れることができる程度。なお、仰け反った姿勢は、人族が仰向けで寝るのと同じくらい楽な姿勢らしい。その状態なら立ったまま眠ることもできる。生粋の騎馬民族で、粗暴な者が多い。草原に棲む。
山人族ドワーフ
山妖精との混血によって誕生した亜人族。人族に比べ、小柄だが筋肉質な姿をしている。髪や瞳の色は茶系。鍛治を得意とするが、蟒蛇で何事よりも酒を優先するためか調合にも詳しい。鉱山に棲む。
森人族エルフ
森妖精との混血によって誕生した亜人族。人族に比べ、痩身で身長が高い。総じて、金髪碧眼に白皙の肌をして美しい。植物に詳しく、調合や木工を得意とする。弓と魔術を扱う生粋の狩人。甘党が多い。森林に棲む。
獣人族セリアン
犬妖精または猫妖精との混血によって誕生した亜人族。犬妖精との混血に狼、狐、狸の三種族、猫妖精との混血に獅子、虎、豹の三種族がそれぞれ存在する。それぞれその獣の耳と尻尾を持ち、人族よりも身体能力や五感に優れる。また、犬系獣人は持久力に、猫系獣人は瞬発力に優れる。何処にでも棲む。
天狼族シリウス
犬妖精との混血の獣人族の一つ。狼の耳と尻尾を持ち、犬系獣人の中で最も身体能力に優れる。獣人族としては集団戦を得意とする。
狐火族キュウビ
犬妖精との混血の獣人族の一つ。狐の耳と尻尾を持ち、犬系獣人で特に瞬発力に優れる。獣人族としては珍しく魔術を得意とする。
雷狸族ライジュウ
犬妖精との混血の獣人族の一つ。狸の耳と尻尾を持ち、犬系獣人で特に持久力に優れる。獣人族としては珍しく魔術を得意とする。
羅獅族ラジャ
猫妖精との混血の獣人族の一つ。獅子の耳と尻尾を持ち、猫系獣人で特に持久力に優れる。獣人族としては思慮深く賢い。
冥虎族マガン
猫妖精との混血の獣人族の一つ。虎の耳と尻尾を持ち、猫系獣人の中で最も身体能力に優れる。獣人族としては個人戦を得意とする。
豹影族ヨワリ
猫妖精との混血の獣人族の一つ。豹の耳と尻尾を持ち、猫系獣人で特に瞬発力に優れる。獣人族としては隠密行動を得意とする。
妖精種
正の精霊である天使が受肉した存在の総称。人族の美的感覚からして、総じて美しい姿をしている。
火妖精ナガラジャ
炎属性の精霊が受肉した妖精。赤い鱗に覆われた竜人の姿で、竜翼で空を飛ぶ。口から火を吹くことができる。
海妖精ネレイデス
氷属性の精霊が受肉した妖精。青い肌で瞳と髪も蒼く、指の間には鰭がある。水中でも呼吸ができ泳ぎを得意とする。
雲妖精ネペレー
嵐属性の精霊が受肉した妖精。紫色の瞳に薄緑色の肌をした小柄な姿で、翼もなく翔ることができる。
山妖精ドヴェルグ
地属性の精霊が受肉した妖精。茶系の瞳と髪で、岩のような肌をしている。鉱脈を見つけるチカラがある。
森妖精アルヴ
樹属性の精霊が受肉した妖精。蔓蔦のような髪に、碧眼と褐色の肌をしている。植物の生育を助けるチカラがある。
犬妖精クーシー
光属性の精霊が受肉した妖精。二足歩行する犬の姿をしている。毛並みは白く、美しいというより可愛い。危険を予知するチカラがある。
猫妖精ケットシー
闇属性の精霊が受肉した妖精。二足歩行する猫の姿をしている。毛並みは黒く、美しいというより可愛い。どこにでも転移するチカラがある。
精霊
精神世界に存在する生命体。属性を有し、その属性のイメージに影響される存在。以下、その代表として七大属性の精霊のみ記述する。
火蜥蜴サラマンダー
炎属性の精霊。仮初の肉体で顕現する際は、赤い蜥蜴の姿をしている。
水婦ウンディーネ
氷属性の精霊。仮初の肉体で顕現する際は、水で象った貴婦人の姿をしている。
風子シルフ
嵐属性の精霊。仮初の肉体で顕現する際は、緑風で象った子どもの姿をしている。
土小人ノーム
地属性の精霊。仮初の肉体で顕現する際は、土塊で象った小人の姿をしている。
木乙女ドライアド
樹属性の精霊。仮初の肉体で顕現する際は、木質の肌と蔓蔦の髪をした乙女の姿をしている。
光明球ポイボス
光属性の精霊。仮初の肉体で顕現する際は、光の球体の姿で顕現する。
闇黒球ランパス
闇属性の精霊。仮初の肉体で顕現する際は、闇の球体の姿で顕現する。
精霊王
特に強い力を持つ精霊。神霊とも呼び、地域によっては信仰の対象となっている。以下、その代表として七大属性の精霊のみ記述する。
炎鬼帝イフリート
炎属性の精霊王。燃え盛る鬼の巨人のような姿をしているとされる。
氷狼君ヴァナルガンド
氷属性の精霊王。氷の骨に雪の肉をした巨狼の姿をしているとされる。
嵐竜皇バハムート
嵐属性の精霊王。暴風を纏う翼と紫電を放つ角をした真竜の姿をしているとされる。
地獣王ベヘモット
地属性の精霊王。鉱物でできた双角に山脈が如き巨躯をした獣の姿をしているとされる。
樹冠龍ウロボロス
樹属性の精霊王。植物で編まれた大蛇の姿をしているとされる。
天母禽フェニクス
光属性の精霊王。光で象られた三つ脚の巨大な鳥の姿をしているとされる。二つの脚で過去と現在の枝に止まり、三つ目の脚で未来を掴もうとしているとされる。
冥父狗ケルベロス
闇属性の精霊王。闇で象られた三つ首の巨大な犬の姿をしているとされる。三つ首は三次元空間のそれぞれの軸の象徴とされる。
魔物モンスター
魔素を溜め込み魔化した動植物その他の総称。体内に魔素の結晶である魔石を持つ。特に、対話可能なほどの知能があれば魔族、魔族を率いるモノを魔王と呼ぶ。
脅威度
魔物の人類に対する危険性の指標。下から、G、F、E、D、C、B、A、Sの八段階。Cから魔族であることも多い。
G:子ども程度のチカラ。無力ではあるが、数は厄介。
F:大人程度のチカラ。それなりに危険。
E:兵士程度のチカラ。一般人は逃走を推奨する。
D:騎士程度のチカラ。一般人では逃走も困難。
C:村落規模災害。百人規模の村落を想定。
B:都市規模災害。千〜万人規模の都市を想定。
A:大都市規模災害。万〜十万人規模の都市を想定。
S:大国規模災害。百万人規模の国家を想定。
妖鬼種
負の精霊である悪魔が受肉した存在。その発生からして狭義では魔物ではないのだが、魔石を宿すため広義では魔物とされる。
屍霊種リビングデッド
生前の未練すなわち怨念に影響され、その属性を宿した精霊の亜種。妖鬼種と異なり受肉はしておらず、死体に憑依したり、仮初の肉体で顕現する。死体は器以上の意味を持たないため、魔石を破壊しない限り斃せない。その発生からして狭義では魔物ではないのだが、魔石を宿すため広義では魔物とされる。
不死者アンデッド
屍霊種の中でも憑依している死体を再生させることのできる高位存在。会話が成立するため、総じて魔族である。
竜種
爬虫類と魚類が魔化した魔物。最強種とされるほど強大な種族が多く確認されている。
亜竜
爬虫類か魚類の延長にある竜種。一般的な魔物の強さとそこまで変わらない存在。
三竜
逆鱗とその下に竜玉と呼ばれる特殊な魔石を持つ竜種。竜玉は強大な魔力を宿し、これこそ竜種が最強種と呼ばれる所以である。三竜は、飛竜、泳竜、駆竜の総称で、得意とする戦闘で分けられている。飛竜は空中戦、泳竜は水中戦、駆竜は地上戦を得意とする。
真竜ドラゴン
三竜よりも強大な魔力を宿す竜種。天を衝く双角、鋭い爪牙、強靭な四肢と尾、天翔る大翼、そのどれもが最強種に相応しい威容を誇る姿をしている。
粘魔種スライム
粘性のある液体状の肉体を持つ魔物。最弱種。何が魔化した存在なのかは現在のところ不明。魔石があるため魔物に分類されている。メタ的には、単細胞生物かその群体が魔化した存在。
魔獣種
哺乳類と鳥類と両生類、軟体動物が魔化した魔物。最も種類が豊富で、魔獣は魔物の異称としても用いられる。
魔鳥種
魔獣種のうち、鳥類が魔化した魔物。学会でも物議を醸した分類問題だが、鷲と獅子を組み合わせた姿をしている王獣の存在が、この分類を認めていない。
魔蟲種
昆虫類や甲殻類をはじめとした虫が魔化した魔物。基本的に巨大化してることが多く、数も多い。
緑魔種
植物が魔化した魔物。自ら動くことは滅多にないが、動けるモノもいる。
鉱魔種
無生物が魔化した魔物。主には、鉱物などの物体が霊体を獲得した存在。天然の魔動人形。死体に憑依する屍霊種に似るが、元々生物でないためか霊体が脆弱なため、魔力枯渇を狙った長期戦で勝敗をつけることができ、必ずしも魔石を砕く必要はない。
魔鉱石
魔化した鉱石のこと。魔石もなく、霊体も未だ獲得していないが、変質はしているため、広義には鉱魔種に分類できる。
王銅ニヌルタ
銅が魔化した魔鉱石。生きた魔鉱石と呼ばれ、加工次第で形状記憶または形状再生の特性を持つ。
霊銀ミスリル
銀が魔化した魔鉱石。軽く柔軟で、聖属性を宿している。青みがかった銀色をしていて、東方ではアポイタカラと呼ばれる。
神鉄オリハルコン
鉄が魔化した魔鉱石。重く強靭で、魔術に高い耐性を持つ。赤みがかった金色をしていて、東方ではヒヒイロカネと呼ばれる。
覇金アダマス
金が魔化した魔鉱石。世界最硬の魔鉱石であり、魔術もほとんど無効化してしまうため、加工は困難を極める。
混血について
人類の間であっても基本的に片親は人族であり、産まれる子どもの姿は、母親の種族に依存し、母親が人族の場合は、人族の姿に父親の種族的性質を宿す。亜人族間の混血がないのは、彼らの源流となる精霊としての性質が混ざることを本能的に嫌うためとされている。
また、魔族であっても人化の術によって人族との間に子を産むことができ、人族の姿に相手の性質を宿すことになる。この混血児は、差別的に魔人と呼ばれる。また、吸血鬼との混血は、その特異性からか別に鬼人族と呼ばれる。例外的に、妖鬼種との混血では、純粋な妖鬼種が産まれる。これは実際には、生殖行為が魔術的儀式的な意味合いでしかないのではないかと言われている。そのため、亜人族であっても問題は無い。