夢を軸に変わる世界
序章 願い
いろんな夢
夢には、いろんな物語がある。
楽しい夢、怖い夢、嬉しい夢、そんな夢の中の物語が好きな人もいるだろうし、嫌いな人もいるだろう。
僕は、そんな夢の中の物語が嫌いだ。
だってそうだろう。朝起きたらいつの間にか、どんな楽しい夢、怖い夢だって忘れてしまうのだから。
だけどもし、昨日観た夢を覚えていられたら、覚えていたいと思うだろうか。
僕は、覚えていたいと、切実に心から、そう昨日の夢を覚えていたいと、願ってしまったのだ。
1 変化
いつも通りの朝だった。学校の最寄り駅に着いた、いつもより人が多い気がする。
そうか、今日は隣県の県民の日だった。騒いでいる人がいるうるさい、僕は、静かな場所が好きだった。
いつも通り階段を降りようとしたその時、さっき騒いでた人が見知らぬ女性に当たった。
「あ、落ちる」
そう、口にしたと同時に体は、動いていた。
20段くらいの駅の階段、僕が間に合ってもきっと無傷ってことはないだろう。
だけど、、助けたいなぜなら、
「かわいい」 からだ。
なんだこれ、初めての感覚だ、暖かいのに冷たいそうかこれが、死か
まあいい助けられたなら。
青いはずの空が赤い、なぜだろう、助けたはずなのに、そうか、助けられなかったのか、
なんか、何もなかったな、俺の人生。
なんだ、、、いつも通りの煩わしいアラームが聞こえる。
おかしいさっき確かに死んだのに、ただの夢だったのか。
おかしい家族との会話が夢だったはずのものと同じだ。しかもなんだこの感覚は、夢のはずなのに内容が頭から離れない、しかも「死」という感覚が、頭から離れない生きているのに、一度死んだような、
そんなことを考えてるうちに、着いてしまった。学校の最寄り駅まで。
ここまでの全てが夢の内容と同じだ。
いつもより人が多い駅、夢の中と同じように騒いでいる人。
ここまでが、同じなら、いるはずだ夢の中で助けられなかった人が。
階段近くまで来てしまった。
「いない」