表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

崖っぷちでジグソーパズルと愛を語る。

作者: 国後旺

「マズいマズいマズいやろコレコレコレわさぁ」


 ハスキーボイスを新幹線並みの速さで放つ逆三角形目のおっちゃんが目をギロッと輝かせながら、鏡をギロッと見つめながら、その鏡から自分のたった一本の髪の毛を見つめながら、


「マズいマズいマズいやろコレコレコレわさぁ」


 と言った。それもそのはず、


 この一本が抜ければ、おっちゃんの髪の毛は全滅してしまうからだ。


 一年前のあの日までは、同年代のおっちゃんたちの憧れの的な存在一位だったおっちゃんの髪の毛。


 今では「なりたくない」髪型ダントツの一位である。髪型かどうかも疑問なくらいに。


 そのため、おっちゃんは自分をこんな髪にしたアイツを憎んでいたのかというと実はそうでもなく。


「あれはしょうがないことだ」と言って別段気にもかけていないと言っていた。


 しかしやはり、髪には気をかけないといけなかった。


 シャンプーをするときなど、引っ張りすぎて髪を引っこ抜かないようにと、試行錯誤した挙げ句に結局シャンプーをしなくなったり、外部からの頭部への攻撃に備えるために黄色いヘルメットを被ったり、あとなんか色々してた。


 しかしそれも、空しい結果に終わる。


 おっちゃんが世界一キレイな夕焼けが拝めるという崖のふちで、芋焼酎を片手にジグソーパズルをやっていたときのことだ。


 おっちゃんがパズルのピースの一つを崖の下の海に落としてしまい、それを拾いに海に身を投げて死んだ。


 残ったパズルも風に乗って舞い落ちた。


 その時におっちゃんがやっていたパズルはホワイトパズル。


 おっちゃんはそれに「コトバ」を書いた。


「ああ、バーコード〜」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 国後旺先生、ジグソーパズル、作品、読ませてもらいました。午雲です。かなり、歪曲されて居ますが、これも、詩ですね。わたしには、そう見えます。  わたしは、俳句詠みなので、ここに、言葉の「取り合…
2009/07/06 09:13 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ