3-13.勝負下着(下着バトル)
凄い匂いがしたり、俺は人間をやめたりいろいろしてるうちに、遂に下着バトルものにジャンルが変更になるようです。
いえ、そんなことはありません。遂に念願のパンツを買うお話です。
俺は、熊殺しが趣味なので、熊を襲いまくってたら周囲から熊が居なくなって、いつの間にかに森の守り神にされてた。
それ自体は、大変遺憾なのだが、役得があった。
守り神が家の周りを回ると良いことがあると言われているらしく、俺がそれをやらされるのだが、家の周りを回るだけの簡単なお仕事で、中銅貨が貰えることが多くなったのだ。
中銅貨は、小銀貨の1/20の価値なので俺的には500円相当位の金額だ。
俺がお金を貯めてるのを知って、お布施が果物ではなくお金になったのだ。
守り神のお布施がお金と言うのはここの常識的にはおかしいらしいが、お金の方が手軽なので、お布施くれる側にもメリットがあった。
うちのルールとしては、収入は一括管理が基本なのだが、皆、俺が金を貯めてるのは知ってたので、金額的にもたいしたことないし、お布施は俺の金にして良いことになったので、一気に貯まったのだ。
俺は遂にパンツ資金を確保したのだ!
これで、ボロボロパンツとはおさらばだ。
アイスを連れ出して、パンツを買ってあげた。
ついでに、ボロボロパンツ穿くのはやめれということを伝えておいた。
これは確実に伝える必要があったのだ。
なぜならアイスはパンツ買わずにあのやけに短いタンクトップ2つも買い足しやがったのだ。
金があるなら先にパンツ買えよ!!!!と俺は全力で思ったのだが、これでやっとボロボロパンツ問題が解決するのだ。
俺はついに娘にパンツを買ってやることができたのだ。
俺はちょっと満足した。
俺がよい気分で居ると、だいたい悪いことが起きる。
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髭を一週間伸ばすことになった。
アイスが勝負のゲン担ぎに髭剃りをするためだ。
そんなに気合いを入れて何をするのかと思っていたが、たぶんどうでもいいことなんだろうと思って聞かなかった。
もちろんどうでもいいことだったが、被害者が俺だった。
ジョリ、ジョリ
ふう、
ジョリ、ジョリ
いつになく真剣な顔つきのアイス。
いや、髭剃ってるときはだいたい真剣な気もするが、剃ってる方は普通だが、押さえてる方の手の力の入り具合が凄い。
シャシャッシャと指で剃り具合を確認して無事終わった。
「もう勝ったも同然だな」とアイスが言った。
よほど出来栄えが良いのか、テーラもまた何かを成し遂げた良い顔をしている。
よくわからないが、彼女らの基準で何か良かったのだろう。
以前、アイスのパンツがテントで干してあるのを見て、あまりにも見すぼらしくて、パンツも買えない子なのかと思うと、なんだかとっても切なくなってしまい、やる気が下がってシールド魔法が弱まり、雨漏りしたときがあった。
アイスは、俺がアイスのパンツ見て興奮したためだと思っていて、それもまた切ない感じを増幅して、ますます悲しい気持ちでいっぱいになったのだ。
さすがにアイスに直接”見すぼらしすぎて滅入るからパンツ買え”とは言えなかった。
だから、俺の小遣いでアイスにパンツ買ってやろうと思ったのだ。
パンツと言っても、日本で言うパンツとぜんぜんデザインが違っていて、横長で大事なとこだけ隠れてるみたいなセクシーなものではなく、すその締まったトランクスみたいなやつとか、かぼちゃパンツみたいに、はじめからひだひだ付けといて伸縮性確保とかそういうやつしか無いのだ。
伸縮性のある布が無いので、びよーーんと伸びて体にフィットするやつではなく、はじめから形があって腰と裾で紐で止めるようになっている。
あんまり目の毒って感じでもないので、興奮すると倒れちゃう俺でもちょっと安心だ。
アイスの今までのやつは、ペタッとした感じで、トランクスの裾が締まったようなやつ、伸縮性の無い布で作ったボクサーパンツとかそんな感じのやつなのだが、それだと新しくてもイマイチ見すぼらしいので、思いっきりかぼちゃパンツって感じのやつの方がかわいいと思って、そっちを買ったのだ。
アイスはそれはもう大喜びだった。
一生の宝にするとか言い出すので、宝にしなくていいから、すぐ使えと言うと、その場で装備しそうになって非常に困った。
帰ってから、俺の居ないところで装備しろと言わないと伝わらないのだ、アイスには。
なんとか落ち着いたので、そこで、やっと、あんまりパンツが見すぼらしいと悲しくなるので、ぼろくなったらまた新しいの買ってあげるから、もうちょっとなんとかしよう……という話をしたつもりだった。
アイスがお礼に何かプレゼントするとか言い出したので、その金でパンツ買えよと言いたかったが、「金のかからない方法で」と伝え、大ナマズが食いたいと言っておいた、これなら、沼地に行ったときにそのうち獲れるので、金はかからないはず。
……と思ったのだが、
なるほど。”みすぼらしすぎて、やる気が下がった”の反対は”新品でお洒落だとやる気満々”……的な解釈になったようだ。
……かぼちゃパンツはお洒落ではないと思うのだが。
金がかからない方法で……と言うのも、体で払え的な意味になってしまったのか、服をプレゼントされたら、着て見せてあげること……とか。
いろんな知識が混ざって、かぼちゃパンツがアイスの勝負下着になっていた。
しかも、見せて勝負するための下着だ。
なんかアイスが持っている知識を総動員したんだと思うが、いろいろ混ざった感じに残念になっていた。
理由はもちろん、俺が喜ぶから。
下地として自動で俺がパンツ好きってのが入ってるんだな。
その時点で間違ってると思うんだが。
ところがびっくり、その結果予想外にも俺が倒れた。
たぶん、アイスの解釈では勝ちになるのだろうが、この場合は勝負にそういう勝ち方しちゃダメだ。
アイスはものすごく嬉しそうに、かぼちゃパンツ姿を見せてくれた。
たぶん俺が超喜ぶと思ってるのだ。ちょっと間違ってるけど気持ちは正直嬉しい。
上はやけに短いタンクトップみたいなもの、アイスは俺の前でもトップレスだったので、”はだか禁止ダメ絶対”にしたときに、妥協案としてせめてこのくらいと言って指定した乳隠しのやけに短いタンクトップが、俺が大好きだから指定した格好という解釈になっていて、勝負時にはこれを着るらしい。
かぼちゃパンツは、見すぼらしくは無いがかっこよくないイメージがあって、俺はこれならダメージ無いだろと思っていたが、実際にアイスが履いている姿を見ると意外にも、けっこうアリだった。
確かにダサイのだが、ちょっと可愛いのだ。
ちょっといいかもと思ったら動悸と眩暈で倒れてしまったのだ。
予想外にダメージでかかった。
俺が倒れたので、アイスが大喜びで介抱してくれた。かぼちゃパンツ姿で。
しかもあのやたら短いタンクトップだからアイスの控え目な胸だと隙間から中身が見えちゃう危険性が高くて、ますますやばい感じになってきて悶えていた。
「すげー、やっぱトルテラ俺のパンツ大好きだからな」とか言ってる、
なんか匂い出ちゃってるぞウリウリみないなことを言っていた。
かぼちゃパンツ程度で倒れた上に、こんなこと言われて、俺はもう駄目だ立ち直れないと思った。
起きたらちゃんと、俺のベッドで寝てた。
この日以来、何故か偶然かぼちゃパンツ姿の女を目撃する機会が激増した。
かぼちゃパンツはテーラがたまに穿いてたくらいで、他は誰も穿いてなかったはずなんだが。
何か間違った情報が伝わってるような気がしてならない。
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髭一週間とかいろいろ手伝ったお礼に、ということで俺がテーラの服選びに連れ出された。
意味が分からん。
さらに服選びと言いつつパンツ買いに来ただけだった。もっと意味わからん。
俺にパンツ選ばせるなよと思いつつも、見るがパンツは正直あんまりデザインに差はない。
正直かぼちゃ一択だ。少なくとも庶民向けのやつは。
高いやつは可愛くないけど見た目の種類はいろいろあるっぽい。
店の奥の方は高級品なので、冒険者が入れる雰囲気ではない。店自体広くは無いし、品数もそんなに多くないのだが。
庶民向け下着コーナーの近くに、半袖のパジャマの上みたいなやつで、珍しくかわいいのがあったから、これはテーラに似合うかもしれないなと思ったが、普通のタンクトップとか半袖下着だか寝間着だかの4倍くらい高くて、寝間着にこの値段はちょっと出せないよな……と思った。
テーラに、これが好きなのかと聞かれたので、「テーラに似合うと思うが、部屋着には高いよな」と言った。
俺が普段着コーナーに来たら、アイスが来た。
普段着の方は下着とは別次元で気軽に買えるような値段ではないのと、俺は元々テーラの女の子っぽい服が好きで、長めで膨らんだスカートが好きなので、こういうのが好きと言うと、アイスが膨らんだスカートのところに行き値段見て冷や汗かいてたので、アイスにはもっと別の服の方が似合うと思うと言っておいた。
「似合うってなんだ?」と聞くので、はに丸みたいなやつだなと思いつつ、「同じ服着ても人によって合う合わないがある。テーラには膨らんだスカートが似合うと思うがアイスにはどうかな?」と言うと、少し考えて、「そうか、トルテラはあのパンツが好きなんじゃなくて、俺にあのパンツ似合ってるから好きなんだな」と言い出した。
続けて「やっぱトルテラ、パンツ姿の俺が大好きだからな」と言った。
なぜそこに繋がるのか。でも、確かにちょっと好きではある。
その日は服は買わずに帰った。貧乏だから、そう滅多に買えるものでは無いしな。
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また1週間ほど髭を伸ばす指示が出たので、アイスがまたくだらない勝負でもするんだろうと思っていたら、今度は1週間後に髭を剃ったのはテーラだった。アイスが傍らで腕を組んで見守っている。なんだか、ちょっと嫌な予感がした。
髭剃りの結果は上々くらいだったらしい。
その日の晩は、テーラの部屋に来いというので、仕方なく行った。
こないだの半袖パジャマを披露してくれた。
けっこう高かったのに買ったのか!でも想像通り良く似合っていた。下はかぼちゃパンツだ。
超可愛かった。テーラは天使かもしれないと思った。
なんか幸せな気分になって、成仏しそうになった。
パジャマも可愛いけど、それとかぼちゃパンツのコンビネーションは本当にびっくりするほど良かった。
匂いがいっぱい出てしまったようで、テーラが近寄ってきてふんふんしてたが、俺が幸せな気分になってるのが匂いでバレたようで、凄く満足気だった。
でも、この気持ちはエスティアにバレていて、あとで「パジャマそんなに好きなんだ。へぇー」みたいなことを言われた。ひーーー
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パンツ披露とパジャマ披露で、披露するなら皆に伝えてからになった。抜け駆けは禁止。
トルテラをめぐる条約にさらに項目が追加された。




