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睡蓮  作者: ひよこ豆
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偶然から始まる発達障害者の一つの家族の在り方

偶然をきっかけに出会った発達障害者同士の恋愛模様を描いてます。発達障害というものに対して真摯に向き合い、二人の出会った男女がどう家族になっていくか、発達障害の理解に深まったらよいなと思っています。

プロローグ


発達障害。

今では当たり前に言われている。

多くの人が発達障害と言われ、多くの自叙伝やコミックエッセイが出版されている。

この発達障害という言葉。

いつどこから生まれたのだろう。

僕はトゥレット症候群という障害を持っている。

しかしこの病が発達障害だということに気づいた、というか知ったのはここ数年。

発達さんなんて昨今では言われ、SNSやあらゆるメディアで取り上げられている。

いつから、そしてなぜ今この言葉が俄かにブームのようになっているのだろう。

今から10年前は存在しなかった言葉。

いや、存在していたのかもしれないが、知らなかった。

そもそもそれほどメジャーではなかった。

10年前にあった言葉はKYという言葉。

空気を読まない。

空気を読め。

そんな風潮だったと思う。

しかし今はそんな言葉は廃れ、全て発達という言葉に置き換えられている。

自分と違うもの。

自分が普通と規定して、それと外れているものを発達と言って差別する。

そんな世の中になっている。

普通という化け物のような概念が白狐し、普通という規定に当てはまらないものを発達と呼ぶ。

昨今ではそういう人をアスペっぽいともいい、差別用語になっている。

もちろん僕のトゥレットは数十年前からあった。

しかし発達という規定には入ってなかった気がする。

いつから発達という規定に入ったのか。

難病であることは確かだが、発達と言われてもピンとこない。

なぜなら人より出来る事が多いから。

出来ないことは、疲れやすいゆえに、普通に働けない。

学校の勉強ができない。

ただそれだけ。

そしてチックというものがあるというだけ。

しかし発達という概念が今の世の中蔓延し、とても生きづらさが増した気がする。

もともと生きづらくはあったが、より生きづらくなった。

科学の発展とともに発達というのが分りやすくなったともいえるが、その集団に染まらないものを、差別する用語として使われている気がしてならない。

発達障害というのはとても不思議な言葉だと思う。

自分と他者の境界線を引くために作られた言葉に思う。

そしてそのおかげで働けない人々が増え、貧困層が増している。

発達障害。

この言葉がなかったら、そしてその差別的な偏見がなかったら、もっと生きやすかったのかとも思う。

これから描く物語は、発達障害を抱えた二人の男女の物語。

二人がどう生き、そしてその運命をどう交差させていくのか。

そして二人がそれぞれどう思い、そしてどう生きてきたのか。

発達障害の二人の男女の恋愛。

そんな物語を紡いでいこうと思う。

それぞれの出会いからそれは始まる。

二人の視点。

二人の思い。

そして交差する気持ち。

その中で生まれる感情。

お互い交差し、そしてぶつかり合い、そして一つになる。

そんな物語を紡ごうと思う。

発達障害を抱えた二人の交差する人生。

発達障害だからこそ、分かり合え、ぶつかり合う。

そんな二人の物語。

それは彼女の物語から始まる。


二人の出会いとそして家族になっていく様子を描くことで、発達障害同士でも色んなことを乗り越え生きていける。そして家族になれる。

あくまで物語ですが、そんなこともあるのかと思っていただけたら幸いです。

二人の思いを、そして家族になっていく様が、同じ発達障害者の少しでも勇気になればと思っています。


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