思ってたんと違う……
錬金術スキルもこれで俺のものだ!!
いつも父さんが使う錬金術用の台のうち一つの前に立ち、錬成陣を眺める。
直径30センチほどの円形の図に幾何学的な模様が描かれている。
円から8本の線が飛び出し、直径10センチほどの縁につながっている。
7つの円には『火・風・土・水・雷・聖・闇』と書かれており一つ空白のものがある。
文字の書いているのはそれぞれの属性の魔石を使うときにそこに魔石を置き起動させるための機構なので今回は使わないから何も置かれていない。
空白のところには錬金術を行う術者の手を置く場所だ。
魔力をここから流し錬成陣を起動させる。
起動させた後は対象物に魔力を流して属性を変えた魔力で粘土のように工作をしていくと完成するらしい。
錬成陣の上に砂鉄の混じった砂を空白の円に左手を置きイメージを具体的に浮かべる。
砂鉄を電磁石に変えて一つにまとめる。
まとめた鉄と砂を分けて『火の氣』で熱して液体に変えると一つの塊にする。
塊にしたら『水の氣』でゆっくり冷ますと早く固まるな。
「ふぅ」
一呼吸おいて右手を砂にかざす。
魔力と氣を錬成陣に流していくとほのかに光る。
さらに流すと光がどんどん強くなる。
砂を氣で覆っていき、氣の内側に魔力を充満させて雷に変えていく。
『エンチャント』の練習成果が出ているようで嬉しい。
砂の中にある鉄に磁気が帯び始めているのがわかる。
一粒一粒に時期が帯びてどんどんまとまっていく。
砂と鉄に分けて氣の性質を火に変える。『火の氣』は鉄を温め熱を帯びさせていく。『火の氣』には炎上作用というのがあるのでどんどん熱くなって砂も鉄も赤く液体状になっていく。氣で覆われているもののこちらに熱気が伝わり汗が吹き出る。
ドロドロの液体をまんまるい球体へと変わるイメージをする。
スライムのように蠢いてる感覚が氣を通して伝わってくる。
丸い球体にすると『水の氣』を使いゆっくりと冷やして固めていく。
ここまで大体30分くらいだろうか?思っていたより時間がかかっている。
錬成陣の光が収まりこぶし大のガラス玉と小指の先ほどの小さな鉄の玉が姿を表す。
イメージしてたよりも丸くない。
ガラス玉は気泡は入っていないが楕円のようになりわずかに凹凸がある。
鉄の方もガラスほどではないが凹凸があるのが見てわかる。
イメージとの差が悔しい。
「……おぉ、たった一度。」
父さんが感嘆の声を上げる。
思っていたより時間のかかったが錬金術だが初めてなのだからこんなもんか?
スキルがなかったことを考慮すればもしかしたら上出来なのかもしれない。
さてスキルの確認だ。
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名前 サワダ ムツキ
魔力 C
魔力属性 雷 D
スキル 鍼灸術(固有) 陰陽五行(固有) 錬丹術(固有)
氣感知 LV MAX 氣操作 LV MAX 魔力感知 LV MAX 魔力操作 LVMAX
隠密 LV3 目利き LV2
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おぉ!あったあっ…た??
あれなんか違う。錬丹術(固有)……だと??
錬金術は??
え?………はぁ??おかしいな。
どこいった?
もしかしてあれは成功じゃないのか??
いやいやそんなことないだろ!!
じゃあ今のは錬丹術ってことになるのか?
錬丹術って中国のあれだよな?霊薬作るやつ。
あれって薬作りでしょ??房中術とか使って仙人になるとか。
あ〜でも小説とかだと錬金術の対になるのが錬丹術だったか??
西の錬金術に東の錬丹術みたいな?
錬丹術は『氣』の概念もあるし俺がズルして氣を使ったからこんなことになったの?
いやでも固有だしな〜
陰陽五行があるからかもしれない。そうか陰陽五行のせいか!!
う〜ん、まぁ錬金術も錬丹術も大差ないか。とりあえず説明を見よう。
・錬丹術
氣によって物質の組成を組み替える。
外丹法と内丹法がある。外丹と内丹を使いこなすと……
錬金術及び調薬スキルを覚えることができなくなる。
ちょ!!
ちょっと待てよ、頭の整理するから。え〜〜
「ムツキそれは?」
うおっふ父さんから説明を求められた!!
どどど、どうしようどうしよう!!
ちゃんと説明したらまずいことになる。
何がまずいのかわからないけど絶対ダメだ!
あわわわわわ。そっそうだ!
「ここここ……すぅー、はぁー、この錬丹術は錬金術と調薬を足した感じなんだけど、魔力じゃなくて氣を使ってるんだって!!」
ど、どやぁ〜!これでいいだろう!!
「そうなのか。氣による錬金術か……そんなスキルが………錬金術より………」
ん?なんか小声で言ってるけどよく聞こえん。
「二人ともご飯よ〜」
おおぅ、ナイス!!母さんグッジョブ!!
あれ?父さんが真剣な顔でこっちを見ている。
「ムツキこの錬丹術は誰にも言ってはいけないよ。」
父さんが真剣な顔で言う。
あああ、当たり前じゃないか誰にも言えるわけがない。
本当に信用できる人でも言っていいのかわからん!?
はぁ〜ご飯を食べたら錬丹術についておさらいしよう。




