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光〜いじめとの戦い〜  作者: 石切丸
4/5

裏切った友達

今回からしばらく残酷ないじめになります。

苦手な人は気をつけて読んで下さい。

次の日ー


いつもどうり私は彗佳と登校して教室の前で別れた後、ガラガラッ…とドアを開けてみんなに挨拶をする。

「おはよう!」

ざわざわしてた教室が静まり一斉に千春に顔を向けるがまたワイワイと喋り出す。まるで私の挨拶を無視するかのように…。


そして私の机の上を見てみるとお葬式に使われる菊の花がご丁寧に飾られていた。まるで『千春はもう死にました』と言われているように聞こえる。それと同時に血の気がサーと引いて顔も真っ青になっていく。


き、気のせいだよね!?夢だよ。これは絶対!!そう思いながら自分の顔を思いっきりつねった。…痛い。これは夢じゃないんだ…。ますます血の気が無くなって顔が真っ青になっていくのが自分でもわかる。


私はとうとう耐え切れず怒りの感情を出しながら大声で叫んだ。

「え…?なにコレ!?何の冗談なの!!!!????」

普段私はどっちかというと大人しい為みんなあんな大声を出すとは思っていなかったのか静まり返る。


クスクスクスクス……

誰かの笑い声が聞こえてくる。『何で?笑い事じゃないでしょ!?』と叫ぼうとしたがその人達の顔を見た瞬間その言葉を失った…。だって…だって…その笑ってる人達って…優奈達だもん…。


私はすぐに優奈達のところまで走って行って問い詰めた。

「なぁ、何でこんな事するの!?私達昨日まで友達だったよね?毎日一緒にお弁当食べたり笑ったりしてたよね!?」

怒りと悲しみがブワッと湧き上がってくる。すると陽子と理加子、そして香澄が言ってきた。

「アンタのことなんか一度も友達だと思ったことないわ!」

「今まで声をかけてくるアンタに仕方なく付き合ってただけ」

「そうよ!あ~中桐千春がこの教室に入ってきたせいで変な空気になったわ~最悪~!!」


何で…何でそんな事言うの?私、今あなた達に言われてすごい悲しいんだよ…!?友達だと思ったことないってそれ本当の事なの?私は…だまされていたの!?ねぇそうなの…!?


すぐに優奈の肩を両手で激しくゆさぶりながら聞いた。

「ねぇ、優奈。私、優奈達の友達だったよね!?仲良く二人で空手の練習もしてたよね?ねぇどうし……」


ドン!!!!

私の声をさえぎるようにして優奈が空手の中段突きで千春のお腹を力強く殴った。その次の瞬間…


バシーン!!!!

私の横顔に上段の回し蹴りが命中して私はブッ倒れた。右半分の顔が赤く腫れ上がり、鼻からは鼻血が大量にでてきながらも上から目線の優奈を見上げる。優奈はその姿を見ながら大声で笑いながら言った。


「私達の友達?アンタが!?アハハハハァ…そんな事あるかよ!!それに仲良く私と二人で空手の練習をしてたってのも、あんたが私よりもどれくらい弱いかを知るためにやってたんだ!!ここにいるみんながアンタにはこの世からいなくなってもらいたいとそう思っている。アハハハハハハハハァ…」


優奈の甲高い声に続き他の四人達も一斉に笑い始める。クラスの他のみんなもそれを見て笑ってる人もいれば知らんぷりしてる人達もいて今まで友達だった子達もみんなそうだ。中にはこっちを見ながら助けてあげたそうにしてる子もいるけれど…。


どうして?これどう考えてもヤバイ状態でしょ…!?何で誰一人も助けてくれないの!?優奈達も昨日までは友達だと思っててくれたんじゃなかったの…!?それとも本当に嘘だったの!?ねぇ…教えてよ優奈…。



キーンコーンカーンコーン…


チャイムが鳴って担任の坂崎が入ってくる。そして一瞬だけ私と優奈達を見たがまるで無視するかのようにして、いつもの様に出欠をとり始める。私はあまりにも信じられない担任の行動に驚いたままそこから動く事が出来なかった。


ねぇ普通どう見てもこれわかるでしょ?『いじめ』だって。私は…これから誰に助けを求めて生きていったらいいの…!?

そう考えると涙が次から次へと止まらなくなった。

「中桐さん?早く席に座らないと欠席にしますよ!」

坂崎が怒った。私は制服が血まみれになりながらまだ止まらない鼻血をティッシュで詰めながら自分の席に着くしかなかった。


クスクスクスクス……

クラスのほとんどの人達の笑い声が聞こえてくる。


これが私の『いじめ』の始まりだった…。

誤字脱字等ありましたら教えて下さい。

アドバイスもいただけたらありがたいです。

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