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光〜いじめとの戦い〜  作者: 石切丸
3/5

学校の友達

入学式とレナを家で飼い始めてから二週間後の朝、私はいつもの様に制服に着替えて家族みんなで朝食をとった後、レナにドックフードを与える。レナはいつも可愛らしい食べっぷりだ。見ている私が幸せになるほどに。


私とレナはこの二週間で随分仲良くなった。からなず毎晩一緒にじゃれあいながら寝るし、夕方のお散歩も楽しい。そして何より一番可愛く感じるのは私が毎朝登校する時にレナがからなず玄関までお見送りしてくれたり、帰ってきた時には「ただいま~」と言うと走りながら抱きついてペロペロと私の顔をなめてくれるところ。


今日の朝も玄関まで来てくれたレナに私は優しくなでながら

「行ってきます。頑張ってくるからね♪」

と笑顔でそう言って出て行った。今日もまた新しい一日が始まろうとしている。


いつもどうり彗佳と一緒に登校し、私のクラスのA組の前で別れる。教室に入ると私は新しく出来た友達みんなに

「おはよう」

と声をかけた。それにみんな反応して

「おはよう!千春。ねぇ昨日の宿題やった~?」

とか

「ねぇねぇ~(泣)〇〇ちゃんがこんな事言ってくる~!!」

と私に助けを求めてくる子など色んな女の子が集まってきて話しかけてくれる。とにかくとても楽しかった。


お昼休みの時間私は五人の友達と毎日食べている。そのグループの中で一番リーダー格を持っているのが道竹優奈だ。私と同じく空手をやっていたので話がよく合う。他の四人の名前は斎藤理加子・柳田香澄・前田陽子・川崎美菜だ。どういう性格のメンバーかというと、とても面白くて少し気が強いメンバーで、このクラスの中で一番仲の良い友達だ。特に優奈とはよく教室の中や体育の時間に空手の練習をしていて先生に怒られた事もあったくらい。


ある日の昼休み、いつもどうり五人で弁当を食べていると優奈がある事をみんなに提案した。

「なぁ、この学校に空手同好会をつくらん?勿論私が部長で千春が副部長。メンバーはこの六人で!!」

「いいじゃん!それ~♪」

みんな大賛成してた。私もとても嬉しかった。でも…。

「ごめん…私もう他の部活に入ったんだ」

それを聞いてみんな驚いて口々に聞いてくる。

「え~!?どこの部活?」

「剣道部。すごい楽しいよ!」


私は演劇部と剣道部、どっちに入るか体験入部で迷いに迷って剣道部に決めた。演劇部も先輩たちがオタクで面白くて私自体が演劇が得意だから入ってみようかなとも思ったけれど剣道部の方が運動も出来てストレス発散できるし何より先輩達が変わり者だらけで話しもしやすいし、何だって愚痴まで聞いてくれて今は部活の終わった後に一緒に帰るほどの仲になっていた。彗佳も剣道部のマネージャーになっている。


「じゃあ、かけ持ちすればいいんじゃない?」

美菜がアドバイスをしてくれた。でも私は…

「ごめんね…。私道場の練習にも行かないといけないから部活のかけ持ちだけはどうしても…本当にごめん!!」

私は必死に謝った。みんなそれを聞いて黙りこむ。しばらくして優奈がそれを笑顔で破る。

「そっか…。ごめん!!まぁ担任も部活を新しくつくる事は無理だと言ってたしねー♪今回の事は忘れて!!」

「みんな…本当にごめんね…」

泣きながら謝る私にみんなが「気にしないで!」と言いながら笑ってくれた。


けどこの時、彼女達の笑いの裏で何を考えているのか気づく事が出来なかった…。あの時、私が…私が「いいよ」と言っていたらこんなに苦しくなることなんてなかったのにっっ……!!!!

誤字脱字等ありましたら教えて下さい。またアドバイスなども遠慮なく構いません。

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