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第9章 琢磨 玲奈と食事するパート1

一週間後の日曜日、琢磨はつくばのコンサート会場ノバホールにいた。手子生樹潤も一緒だった。流星台玲奈達のつくば市立フィルハーモニー管弦楽団のコンサートを聞きに来ていた。二人はチケットを前売りで購入していた。待ち合わせしていたのである。受付を済ませロビーに座って会話をしていた。「天宝喜さんは、クラッシック好きなんですか?」樹潤が琢磨の目を見た。「うん。大好き特にバイオリン協奏曲とピアノ協奏曲は好きだなベートーヴェンとかショパンとか交響曲は、ベートーヴェンの運命か、ドボルザークの新世界よりかな!車でも、もっぱらクラッシックを聞きながら爆音と運転してます。」琢磨は樹潤の目を見た。「琢磨さん、詳しいですね。私も音大ではバイオリン専攻なんですよ。流星台さんは先輩にあたります。流星台さんはココで第一バイオリンだからスター中のスター的存在です。天宝喜さん、今日のプログラムにもベートーヴェンのバイオリン協奏曲二長調ありますよ。」樹潤は琢磨の目を見て優しく微笑んだ。「楽しみだな。手子生さん。」琢磨は樹潤の顔をマジマジと見つめた。「可愛い子だなあ」と心の中で思った。コンサート始まりのベルが鳴った。二人は客席に座った隣同志だった。流星台先輩を良く見える席だった。コンサートは一通り終わって会場は割れんばかりの拍手喝采が鳴り響いていた。二人は会場の正面玄関を出て楽屋口で流星台玲奈を出待ちした。しばらくすると流星台玲奈がバイオリン片手に楽屋口を出てくる姿を見つけた。「先輩ーい」樹潤が流星台玲奈に手を振りながら声をかけた。流星台玲奈も樹潤に気づき手を振りながら近づいて来た。「あら、天宝喜さん。今日、見に来てくれたんですね。お久しぶりです。お元気ですか?二人は知り合い?」流星台はは琢磨の顔を見て微笑んだ。「はたあ、つい最近共通の趣味で知り合いまして、手子生さんが流星台さんの後輩だと知り、示し合わせて今日はコンサートデートなんですよ。」琢磨は流星台さんの顔を見て優しく微笑んだ。「今日の予定ありますか?三人でディナーでもうちのホテルのレストラン予約してありますから是非ご一緒にどうかな?」樹潤は流星台の顔を覗いた。「今日は駄目よ。こっちの打ち上げあるから、またにして。明日の夜は空いているわよ。誘ってね。ごめんなさい。今日は見に来てくれて有り難う。バイバイ。」流星台玲奈は二人を見て優しく微笑んで手を振りながらバスへと消えて行った。「今日は私と二人で行きましょう、予約してあるから行かないと父に怒られるから。私の父の経営するホテルのレストランだけど良いよね。」樹潤は琢磨の顔を見てニコリ笑った。二人はお互いにの車に乗り込んで、バックファイヤーを鳴らして走りだした。しばらく走るとホテルに着いた。二人は車を遠くに停めて、歩いて正面玄関を入った。樹潤が受付で女性に声をかけると奥からお父さんらしき人が出て来て「樹潤、お前が男、連れてくるの初めてだな!今晩雪でも降るのかな?」お父さんは樹潤の目を見てニヤリ微笑んだ。「甘放さん。父の昇です。宜しくお願いします。」樹潤が琢磨を父に紹介した。「天宝喜琢磨です。同じ趣味で知り合い意気投合して、本日、来店した次第です。コチラこそ宜しくお願いいたします。」琢磨は昇顔を見て微笑んで頭を下げた。「天宝喜さんって今良いましたよね。噂のデイトレーダーの天宝喜さん。初めてお目にかかります。手子生昇と申します。つくば市でホテル事業をやらさせて頂いております。銀行から貴方様の噂は良く聞いております。株なら天宝喜さんに聞けって!樹潤と同じ趣味って車ですか?走り屋なんですね。ワハハ」昇は琢磨の顔を見て最後に笑った。「今晩お食事3名様と聞いておりますが?」昇は樹潤の顔を覗き見た。「ひとりこれなくなちゃてキャンセル。」樹潤は父の顔を見た。「3名分出してください。お父さんもご一緒にどうぞ、支払いは私がしますからカードでも大丈夫ですか?」琢磨は昇の顔を見て微笑んだ。「天宝喜様、こちらのお席でよろしいでしょうか?」昇は椅子を後へ引いた。「うん。手子生さん。こちらでいいですか?」拓哉は樹潤の顔を見た。「オッケー!」昇は樹潤の椅子も後へ引いた。「天宝喜様、本日はお任せと言う事でしたので常陸和牛のヒレステーキに鮭のムニエル両方準備しておきました。」昇は琢磨の顔を見た。「せっかくだから両方出して下さい。」琢磨は樹潤の目を見て、昇の顔を見た。「後、お父さんも号にどうぞ。」琢磨は昇の目を見て優しく微笑んだ。「お言葉に甘えてそうさせて下さい。株の事詳しくお聞きしたいので?」昇は琢磨の目を見て微笑んだ。「わかりました。どうぞご一緒になんでも聞いてください。株にご興味があるんですか?やるなら今が一番チャンスです。美味しい株、ごろごろころがっておりますから。」拓哉は昇の目を見てニヤリ微笑んだ。「たうわあー!楽しみだな!」昇は琢磨の目を見て自分の目を輝かせた。昇はシェフに両方の料理を3名分作ってくれと頼むとノンアルコールを2つと昇は赤ワインを頼んだ3人は乾杯をし、昇は一口くち含むと「美味い」と口にした。「お父さん、仕事中飲んでいいの?」樹潤が父の目を睨みつけた。「きょうは終わりにするからいいんだ。」カウンターの女性を呼ぶと「今日は僕はあがる。後は任せる」一言だけ言った。料理が出来たので女性が配膳した。昇はすでに酔っ払っていた、酒は弱い方であった。「天宝喜君、うちの娘宜しくたのむ。男が出来れば少しは変わるだろう。煮てもやいても構わんから食ってくれ!」昇は目を経の字にして樹潤と琢磨の顔を見た。料理が綺麗に並んだ。「いただきます。」三人は合掌してホークとナイフを手に持った。まずは常陸和牛のヒレステーキを口にした琢磨は、「これ、美味い」と唸った。樹潤もヒレステーキを一口食べると「美味しい」と唸った。昇は鮭のムニエルを一口食べて「美味い」と唸った。「お父さん、天宝喜さんは私の彼氏じゃないよ。私の先輩のファンなのよ。流星台先輩。勘違いしないで失礼でしょう。」樹潤は昇の目を睨みつけた。「なんだ、ちがうんだ。いつまで親のスネをカジッてんだ。バカ娘が!良い金ずるが見つかったと思ったのによ。」昇は酒が入ったせいで気持ちが大きくなり樹潤を初めて叱った。「手子生さん。いくらなんでも、娘さん、可哀想ですよ。僕を金ズルにしか見えてなかったんですか?残念です。良い株紹介しようと思っていたのですが?これで終わりです。あなたに教える事はありません。お会計してください。全部食べてませんが本当に美味しかったです。ご馳走様でした。」琢磨は帰ろうと腰をあげた時、「天宝喜君、うちの父さんは本当は優しいのよ。お酒が入ったから少し性格が変わったのよ。ゆるしてあげて!」樹潤が琢磨に獅噛みついた。「私、このまま、あなたと終わりにしたくないの!まだ料理残っているから食べて行きなさいよ。私の為にもお願い。」樹潤は泣き叫ぶようにテーブルの上に覆いかぶさった。「手子生さん。泣かないで。僕、まだ居ますから料理たべきらないと料理長に申し訳ないので。」琢磨は樹潤を抱き起こし普通に椅子にすわらせた。顔をみたが微笑んでくれた。「手子生さん。本気で株やりたいならシラフの時電話ください。手数料とりませんので、このレストランで美味しい物、樹潤さんと一緒に食べさせてください。それが良いなぁ!」琢磨は昇の目を見て優しく微笑んだ。「君の気持ちはわかった。良い男だな。趣味の車いじり、まだまだやるのかね。取り乱してすまなかった。」昇は琢磨の顔を見て優しく微笑んで頭を下げた。「車はもちろん、やりますよ。株より好きですから株は金儲けの手段で趣味ではありません。手子生さんも株をやる時は趣味とは考えないで金儲けだと思えばうまくいくはずです。私もいますし。樹潤さんの趣味やめさせないでください。車をいじるくらいの儲けはだしますからお願い致します。」琢磨は昇の顔を見て頭を下げた。「天宝喜さん、今晩ね。流星台さんと食事会。楽しみしてるわよ。」樹潤は琢磨の顔を見て微笑んだ。「わかりました。7時にここでいいのかな?楽しみにしている。それではご馳走様でした。」琢磨は樹潤の顔を見て優しく微笑んで手を振りながらお会計をして玄関を出て行った。白のNSXタイプsに乗るとバックファイヤーを鳴らしながら走り去った。

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