第7章 知事との話し合い
皆、つくば警察署から鬼ケ窪モータースに戻った。「皆、琢磨の兄貴の事故ったNSX見てみるか?」社長は事務所に入った4人に声をかけた、裏のガレージの鍵をとって、皆裏のガレージへ移動した。社長が鍵を入れてスイッチを押すとガレージの扉が自動であがり始めた。「これが琢磨の兄貴の乗っていたNSXだ。原型は残っているがだいぶ入れ替えないと駄目だ、こいつを今月中に治さないとレースには間に合わない。前日にはテストしなきゃならないから、プレッシャーだな。俺の腕の見せ所よ。」鬼ケ窪社長は皆の顔を見て不敵な笑いを浮かべた。「すいません。無理言ってしまいました。」琢磨が社長の目を見て頭を下げた。「あなたが天宝喜君ね。流星台玲奈先輩から聞いてるわよ。追っかけやってるって?やっぱりイケメンね。先輩が言っていたからどんな人かな興味があって、先日の話の中で鬼ケ窪社長から天宝喜って名前出たからあなたかなって思って今、聞いてみたのよ。流星台先輩のバイオリンが好きなんですって、女としても好きなんでしょうけどね。良い女ですものね。私、流星台先輩と同じ大学行ってます。手子生樹潤といいます。宜しく。今度3人で食事でもいかがですか?」樹潤は琢磨の目を見て優しく微笑んだ。2日後、吾妻茨城県知事より鬼ケ窪豊社長宛に電話が来た。「天久保つくば警察署長から電話を貰って話は聞いた。明後日の午後2時に県庁知事室まで来てくれないか?」吾妻知事から誘いがあった。「もちろん。行きます。」鬼ケ窪社長は同級生の知事に一つ返事を返した。4人に電話して明後日の1時に鬼ケ窪モータースに来れるか確認をとった。学生の二人は授業があるのでキャンセル。後の二人はオッケーを出した。約束の日、3人は鬼ケ窪社長の運転する営業車に乗った。常磐道を北に向かった。県庁に着くと受付でお兄さんと言うと受付の女性か知事室まで案内してくれた。3人は知事室に入った。「吾妻知事、お忙しい中私達の為に時間を下さりありがとうございます。お久しぶりです。お元気そうでなによりです。」鬼ケ窪社長は吾妻知事の目を見て優しく微笑んで頭を誘い。「この2人がレースを走る4人の中の2人です。お見知り置きを。後2人は外せない用事でこられません。すいません。大学生活なもので授業に穴を開けたくないと言う事なのでお許しを。」鬼ケ窪社長は吾妻知事の目を見つめた。「先輩もおかわりなくお元気そうで、商売の方はいかがですか?鬼ケ窪モータースしばらく行ってないなあ。」吾妻知事は鬼ケ窪社長の目を見つめた。「先輩、例の話、あいわかりました。県警本部長の上萱丸博さんには連絡してあります。信号機を触るのは難しいらしぞ!本部長が言っていた。タイミング的には青なんだよね。先輩。」吾妻知事が鬼ケ窪社長の目を見つめた。「タイミング的には青なんですがどうして遅れる車は、ギリギリ赤になってしまうんですよ。危ないので10秒くらい長くしていただければと思い相談した理由です。」鬼ケ窪社長は吾妻知事の顔を見て苦笑いを浮かべた。「何か別案はあるのかね?たぶん、鬼ケ窪先輩の事だからあるんだろうな?お聞かせ下さい。」吾妻知事は鬼ケ窪社長の顔を見てニヤリ微笑んだ。「あるよ。土浦の大岩田という所に茨城県内の族を束ねる頭がいるんです。建材屋の社長なんですが上ノ室進っていう私の先輩なんですが話はしてあります。茨城県内の族を集め信号機止めをたのもうかと!」鬼ケ窪社長は吾妻知事の目を見た。「鬼ケ窪先輩、私、今、考えて居る事がありまして、今回、死人も出さずに成功すれば4年に一度のお祭りにしようかと考えてます。茨城県内有名なお祭り無いでしょう。テレビ、新聞、ネット、週刊誌に取材のコマーシャルだします。大々的に。見物客が増えてくれれば本気で考えますよ。先輩、成功させましょう。」吾妻知事は鬼ケ窪社長の目を見て二人は握手を交わした。ちと早い握手だった。「今日はありがとうございました。知事お元気ですかで県民の為に頑張って下さい。県警本部長に会って帰ります。」鬼ケ窪社長は吾妻知事の目を見てニヤリ微笑んだ。知事は「アポ取っておく。」吾妻知事も鬼ケ窪社長の顔を見てニヤリ微笑んだ。知事もエレベーターに乗って一階まで皆を見送ってくれた。「本日は有り難うございました。」琢磨が知事の顔を見て頭を下げて挨拶をした。3人は車に乗って県警本部へ向かった。知事は一つだけ大事な事を忘れてしまっていた。