第6章 警察との話し合い
相談室に入った6人はまず鬼ケ窪社長が口火を切った。「田水山翔交通課警部補を同席させてくれないか?」社長は大角豆刑事の目を見つめた。暫くすると田水山翔交通課警部補が相談室へ入って来た。「お忙しい中、有り難うございます。」鬼ケ窪社長は田水山に頭を下げた。4人も同時に頭を下げた。「いそがしそうだから早めに切り上げる。こっちの話はこの間チラリと言ったが元旦の東大通りオールグリーンレースの話だ。あの事故から8年経った、弟の天宝喜琢磨が追悼レースをやらせてくれと相談があってお二人にチカラを借りられないかと思い馳せ参じた理由よ。こいつが天宝喜琢磨だ。挨拶しろ!」鬼ケ窪社長は琢磨の頭を右手で思いっきり下げた。「始めまして、天宝喜琢磨です。8年前に死んだ悟の弟です。今回、許可の程宜しくお願い致します。」5人は声を揃えて頭を下げた。「こっちが今回走る4人です。右手から手子生樹潤、その隣が大白硲亜久里、その隣が面野井右京、その隣が天宝喜琢磨。以上4人です。宜しくお願い致します。」鬼ケ窪社長はもう一度頭を下げた。同席した、天久保良警察署長が「やらせてあげなさい。」一言言った「ただし、警察は手出ししないよ。後全員ヘルメット着用の事。たまには先輩の顔を立ててやれや、田水山君、大角豆君。」所長は全員の目を見て微笑んだ。「鬼ケ窪君、わしから県警と知事にも連絡しとくから後で挨拶に行って来い。」警察署長が鬼ケ窪の目を見つめた。「わかりました。有り難うございます。」鬼ケ窪は天久保警察署長の目を見つめた。「とりあえず、国道6号と国道354号と国道408号と国道125号の信号機は国の管理だからどうにもならんから知事にでも相談してください。鬼ケ窪先輩」大角豆明刑事が鬼ケ窪の目を見つめた。「わかった。相談してみる。駄目だったら茨城県内の族を集めて信号止めしてもらうわ。その時はおおめにみてください。」鬼ケ窪が大角豆明刑事の目を見つめた。「本日はお忙しい中有り難うございました。」全員で声を合わせ頭を下げた。5人はエレベーターに乗ると天久保警察署長をはじめ大角豆明刑事、田水山翔交通課警部補が同じエレベーターに乗って玄関まで全員を見送ってくれた。「皆の自慢の車はどれだ?」天久保警察署長が皆の顔を見た。「あの一番奥です。」手子生樹潤が車の方を指指した。「あそこらか歩いて来たのかね。」天久保警察署長は皆の顔を見た。「改造車乗りの性なんです。混んでる所には駐車しない!傷つけられるの怖いから。」樹潤が天久保警察署長の顔を見て微笑んだ。4人は歩いて愛車に乗り込むとアクセルを踏んでシンフォニーを奏でた。全員玄関のまえの天久保警察署長と大角豆明刑事と田水山翔交通課警部補に挨拶がわりにアクセルを一回ふかしてお礼を述べた。「なんか、新しい事が始まりそうな予感がするな大角豆君、田水山君。みんな車、綺麗に乗っているなあ?」天久保警察署長が二人の顔を見てニヤリ微笑んだ。