第261話「アリスルート23」
新作現実恋愛
『「幼馴染みいないんだよなぁ」って呟いたらよく一緒に遊ぶ女友達の様子が変になったんだが』
第1話「幼馴染みがいない――いや、過去にいたあの女の子が、転校しなければ……」
を公開致しました!
今回もアオハル兼、ラブコメものです(*´▽`*)
そして、甘々いちゃいちゃですヾ(≧▽≦)ノ
仲良し男女四人組――春夏秋冬グループが紡ぐ物語を、是非よろしくお願いします♪
是非とも、お読み頂けますと幸いです!
「――彼が、神崎海斗君。知っての通り、アリスさんの紹介で知り合った人だよ」
龍に紹介され、俺は目の前に並ぶ女の子たちに頭を下げた。
この中で、俺がKAIだと知っているのは一人だけらしい。
他は普通に龍の友達であり、経済系のことには関わっていないとのそうだ。
龍も俺と同じで、あんまり周りを巻き込みたくないらしい。
俺の紹介が終わると、今度は龍の友達たちを紹介してくれた。
まずは、喫茶店さくらでよくお世話になっている、桜井加奈さん。
彼女はもう結構会話しているので、変に緊張することはない。
問題は、その次に紹介してくれた龍の幼馴染み――水沢夕美さんという彼女には、凄く気を遣いそうだ。
龍に接する態度も、どこか冷たい。
まるで知り合ったばかりの咲姫を見ているかのようだ。
ハッキリ言って、この子とはなるべく関わりたくないな……。
「それで、こっちの子が――」
「やっほぉ、花宮佳織だよ♪ よろしくね♪」
龍が紹介してくれようとすると、花宮と名乗った女の子が敬礼のように右手を頭に付けて、元気よく挨拶をしてきた。
それにより、龍は苦笑いを浮かべて俺に視線を向けてくる。
花宮さんは、率直に表すと、ギャル、という見た目をしていた。
とはいえ、人当たりはよさそうだ。
水沢さんの後だと、余計に親しみやすそうに感じる。
しかし――。
「君が、花宮さん……」
俺は、無意識に見えない壁を作ってしまった。
それにより、花宮さんはニコッと笑みを浮かべる。
「あはは、そんな警戒しないでよ。大丈夫大丈夫、何もしたりしないから。クロヤンに怒られたくないもんね」
花宮さんの発言に、他の子たちはキョトンした表情を浮かべた。
しかし、当然先程の言葉の意味を俺と龍は理解している。
花宮佳織――何も考えていない軽そうな人間に見えるが、アリスさんが一目置いている、龍の相棒だ。
俺のことを調べあげて龍に教えたのも、この子らしい。
「結構普通、なんだね」
「当たり前だよ、ただの、華の女子高校生だもん。クロヤンも私も、境遇で厄介事に巻き込まれただけで、元はただの高校生なんだからね?」
「俺を巻き込んだのは、佳織なんだけどね……」
花宮さんの言葉に、龍は苦笑いでボソッと呟いた。
詳しくは聞いていないけど、龍側もいろいろとありそうだ。
「さて、佳織が話すと長くなるから」
「ちょっとクロヤン!? それ酷くないかな!?」
「はいはい、後でね」
頬を膨らませて怒る花宮さんを、軽くあしらう龍。
完全にモテ男が板についてて、なんだか今度奢ってもらいたくなった。
先程紹介してくれた子たちも、全員かわいいし。
「それで、こっちの子は元から知り合いなんだよね?」
俺が物言いたげな目を向けていると、龍が後ろに手を差し出した。
すると、桜ちゃんほどに小さい、髪がフワフワとした女の子が出てきた。
どうやらいつの間にか、龍の背中に隠れていたようだ。
――あっ、この子は……。
「ひ、久しぶり、海斗ちゃん……」
そう挨拶をしてくれたのは、ポンコツ教師の妹である、華恋さんだった。
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