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2話「神達の思惑」

「転生した?どういう事?」


「私にわかる範囲だと、彼女は異世界で死を迎え、今は真央としてではなく別の人生を歩んでいる・・・、と思うわ」


「は?」


「さっきも言ったけど私はこっちの世界の神よ。真央さんは勿論この世界の住人だった者、死を迎えた事までは私に伝わってくる。けど、向こうで転生した場合それ以降は向こうの神の担当となるわ」


 言い訳かよ。つまり死んだ事は解っても本当に転生したかわからないじゃねーか。


「そこで話したいのが絵流さんの話よ」


「絵流の?」


「異世界の神の遣いである絵流さんはこの世界の知識を持って異世界へ帰った。その後、彼女は異世界の神によって次の別世界派遣まで眠らせれているわ」


「次の派遣って・・・、またこの世界に?」


「いいえ、別の世界でしょうね。そしてまた知識を得て戻される。異世界の神はそれを繰り返しているわ」


「何の為にだよ」


「恐らく狙いは異世界のバージョンアップ、つまり異世界の改革、そして私たち神はそれを止めたいのよ」


「異世界がバージョンアップすると何か困るのか?」


「恐らく、攻めて来るでしょうね。技術の高い国が低い国へ攻めるのと同じように、あそこの神はそういう神なのよ」


 異世界の神はタカ派でそれ以外の神はハト派・・・で合ってるのだろうか?


「結城藍、あなたに今道を選ばせてあげましょう。まず1つこの世界で転生する道、あなたは肉体があると思ったようですがそれは霊体です。既にあなたは死んでいます。そして2つ目ですが」


「ちょっと待て!今サラッと重要な事言ったぞ?言ったよなっ?なっ?」


「そして2つ目ですが」


 聞けよっ、え?やっぱ死んでるの?私。


「貴女にはそのまま異世界へ行ってもらいます」


「そのままって死んだままじゃねーか!ゾンビスタートにでもするつもりかよ!」


「今ちょうど向こうの世界で英雄召喚の儀を行っている人の国があります」


「英雄召喚?」


「そうです。過去、未来、異世界、様々な世界の軸の中から英雄の魂を呼び、魔力で肉体を生成し使役する儀式です」


「いや私英雄じゃないし」


「そこに貴女を割り込ませます」


「いや、行っても使役されちゃってるじゃん私。操られてるじゃん、それで何をしろっつーのよ?」


「彼女、荒木絵流を起こしなさい。そして協力し神を討ちなさい」


「無茶苦茶だ!死んでるし!使役されてるし!神を討てとかムーリー!」


「では諦めますか?」


「ぐぅ・・・」


 くっ・・・、これがぐうの音という奴なのか・・・。

 もう死んでるならいっそ・・・。


「やる・・・やってやらぁ!」


 死んだ状態から使役されてたとしても絵流を!絵流を説得して神を討ってやらぁ!


「良い返事です。では!時間がありません早速向こうへ送ります、貴女には私の加護を授けておきます。」


 おお、効果は謎だが何か良いものを貰ったみたいだ。効果は謎だが。


「英雄を呼ぶほどの事態だし頑張ってくるのよ?」


 その余計な一言が神の最後の言葉だった。

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