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冒険者の覚え書き:『理外の心臓』
『理外の心臓』
神器とも呼ばれる、複製不能な神代の魔導具の一つ。外見は、人間の心臓とほぼ同サイズの巨大な宝石。
巨岩兵の最上位種である神造巨兵の生成・操作を可能とする。
通常の巨岩兵の背丈は一般的な普人の成人の二倍から三倍程度だが、『理外の心臓』によって生成される神造巨兵は更にその十倍の大きさを誇り、国崩しの巨人の異名を持つ。そのため、古代にはこの宝石を収集した国が大陸を統べた逸話も存在する。
『理外の心臓』には紅玉、紫水晶、翠玉、金剛石、黄玉、蒼玉の六種類が存在しているが、現在はその内二種類だけが、迷宮の宝物宮に確認されるのみである。
なお、学術的価値・兵器転用の観点などから、その金銭的価格を算出すると、小国ならば財政が傾くほどの値段がつけられると言われている。