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プロローグ 『 始まりの記憶 』
ーーー 声が 出せない。
視界が真っ暗で、意識が何かに吸い取られ る感覚が、脳内にまで響き渡る。
私は 、
夢を見ているの ?
そう、これは夢の中。
彼女が起きる前のプロローグ。
彼女の脳内に広がる夢の世界は、
暗く薄汚れており 、誰か1人の少女が
汚れたダンボールの中で泣きわめいている。
ーー、 小さな 子供 ?
1人の女の人が来た 。
その、泣きわめいている子供を抱き抱えた。 必死に雨の中連れていく姿が 脳内に映し出されて行く。
嗚呼、 この夢は ーーー
『 アレ だ 』
彼女、エルゼ=レヴァリィは
目を覚ます時が来るのであった ーー