蝶々7
「とにかく!私が買ってきます。おばあ様はここで待機をお願いします。」
待機なんてこんなちいさな子がしっている単語だろうか。
「え、でも・・・・・」
「大丈夫ですって。安心してくださいよ。何を買ってきましょうか。」
「そうねぇ~卵や、あ、牛乳もなかったわね。・・・ってだめですよ。私も一緒に行きます。」
「いいえ!」
そして彼女は考えるふりをした。
「あ!おばあ様。私、実は人間ではないのです。こんな姿なのですが実は魔法使いに魔法をかけられてこんな姿になってしまった狼なのです。だましていてごめんなさい。ほらほら!がおぉぉぉぉ!あれあれ?姿だけでなくて声までもが魔法をかけられたみたいですね。でもでも!私は狼なんですよ。」
私は冷たい目線を送った。こんなちいさなかわいらしい子が狼なはずがない。
「本当なんですってば!ですから狼の私は大丈夫なのです。人間じゃないから大丈夫なんですよぉ。本当に・・・・・本当に狼だから・・・・大丈夫・・・なんですよぉ・・・・!」
ちょうちゃんは最後は泣き泣き言った。訴えているように。
魔法使いだって・・・!
いやいや騙されるな。騙されるな私。
でも・・・どうやったらいいのだろうか。仮に・・・自分のことを狼と名乗っている・・・・・女の子・・・仮に、自分のことをちょう、と名乗っている女の子・・・・・・・・・?