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少女4
そう尋ねる私にお人形さんはきょとんと首をかしげた。長い髪が舞う。そして何かを思い出したかのように首を元に戻した。
「おばあ様。自己紹介を忘れていました。わたくし、これからここに住まわせてもらうこととなりました。ちょう、と申します。よろしくお願いします。」
「あ、あらそう。よろしくね。ちょうさん。私は鶴よ。よろしくね。」
「話は聞いています。よろしくお願いします。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あ、おばあ様、どこかに座って待っていてください。朝ごはんがもう少しでできますので。」
「え、ええ。よろしく、ね。」
私はさすがにこんな彼女がせっかく作ってくれるものを食べないでいるわけにはいかない。仕方なく私は
椅子に座った。