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序起1
「ふぅ・・・・」
私は椅子に座り、アップルティを飲んで一息をついた。
静かな中、時計の針を刻む音が聞える。チクタクチクタク。
そんな静かな中、訪問者が現れた。インターホンがなる。
「はーい。」
そういって私はトビラを開けた。そこには荷物を持った、男の人が立っていた。
「荷物、もってきました。」
「ああ、はいはい。ありがとうございますね。」
「それにしても、おばあさん。一人ですか。」
「そうですね。私は夫が死んでからずっと、一人で、」
「そうですか。では、荷物、どこにおきましょうか。そこまでもっていきますよ。」
男性は年寄りの私を気遣って荷物を持ったまま中に入ってきた。私は男性を中に入れた。
「では、こちらにおいてもらえますか。」
「了解しました。」
男性はそういって、荷物を置いた。
「ああ、ちょっと待っていてください。お金を持ってきますからね。」