第七章《サイキッカーの涙》〔02〕
クロラたちの目の前には、一人の男が魔物と対峙している最中だった。
男は魔物の手に執拗に飛び掛り、叫び続けている。
「奈緒ヲッ、奈緒ヲ離セ!!」
魔物の巨大な手には、洞窟の中激しく光り続ける発光体が握られていた。
男はその光に向かって「奈緒」と呼んでいる。
「奈緒!?なんでここに」
キリコが叫ぶ。
「あれっやばいんじゃないの!?」
「あの魔物結構レベル高けぇぞ!!」
ウェリとアイザはクロラの方を見る。
それを無視してクロラはただ見守っているだけだった。
「今は近づかない方がいいよ」
「ですが、彼らは私とキリコの仲間です。放っておく訳にはいきません」
そういって一番に飛び出したセブは、魔物に向かって走り出した。
大きな龍型の魔物は、飛び掛るセブに尾で応戦する。
「セブ!!何故ココニ!?」
「今はそのような話をしている場合ではありません。あの光は、奈緒さんなのでしょう?」
「……有難ウ御座イマス」
二人がかりで魔物に対峙する姿を見て、キリコがアイザに呟く。
「アイザ、お前ハンドガン以外の武器持ってるか」
「あ…ああ、持ってるぞ。SIG552とか」
「よし、じゃあそれで魔物の後ろの岩狙え」
「はぁ!?そんなことしてなんになるんだよ」
「いいから!それとウェリ、銃の威力弱かったら困るから補助術かけてやれ」
「え…?あ…うん、了解」




