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第四章《死霊使いと笑う悪魔》〔04〕

「んぁ…」

寝ぼけた声で、ベッドの主が起き上がる。

ついさっきログインしてきたアイザは、腰のハンドガンに手をあて身構えた。

ベッドの主はアイザが身構える姿を見ると、にまりと笑い手にナイフを持つ。

その緊迫した空気を破ったのは、ウェリの欠伸だった。

「ふぁぁう…」

ウェリは、対峙する二人を見ると目を大きく見開いて怒った。



「こらーーーーー!!!!」




可愛い寝巻き姿に身を包んでいたウェリは、指先で円を描くとそれをアイザたちに向ける。

アイザと少年が一緒になって床に倒れたのはそれから直ぐのことだった。


「……どったの?これ」

同じくログインで入ってきたクロラが、何故か床にダウンしている二人を見る。

ウェリはクロラの方を見て不機嫌そうな顔のまま言った。

「罰としてミラクルハンマー喰らわせたのっ」




「さて、リテュール君だったっけ?」

クロラが椅子に腰をかけながらリテュールに聞く。

リテュールはウェリに喰らった頭を抱え、クロラをきつく睨みつける。

その目の中に、戦意は感じられなかった。

「何で、ここまで追ってきた?」

「……お爺ちゃんが、やれって」

リテュールの答えは意外なものだった。

「お爺ちゃんが、源蔵お爺ちゃんが」

「……本名言っちゃったよこの子」

ウェリは呆れながら言う。

しかしそれを、リテュールは「違うもん」と否定する。


「違うっ、源蔵っていう名前じゃなくてっ…えと、そう!!エバ!!エバお爺ちゃん!!」

明らかに女の名前を口にするリテュールは、慌てふためいた口調で言う。

クロラは「あれか…」と言いながら頭に手をやり、ため息をついた。



「エバ?」

「そう、エバ。知らない?アーリアも」

「エバ、ねぇ…その人ってクロラのあれを奪おうとしてた人でしょう?」

「そうそう」

アイザとリテュールの二人がにらみ合っている中、クロラはアーリアに連絡を入れていた。

「……?何かしらこれ。『Evil spirit manufacture machine 』?」

古い受話器から聞こえるアーリアの声が急に曇る。

クロラはアーリアの返事を待っていた。

アーリアの声は次第に大きくなっていく。


「……っ!!?クロラ、今すぐバスタからっ、ウェイスに戻ってきて!!!

あの人、キラーメイカーだわ!!」




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