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93.餅は餅屋

「やっぱり暑いなあ。」「そやから、朝イチにしょうって言うたんや。」

「ごめんなさい、ダーリン。でも、まだ一回も仁義切ってないし。」

「故人に仁義切ってどないすんねん。ただの、前妻や。」


 ========= この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 南部[江角]総子ふさこ・・・大文字伝子の従妹。南部興信所所長の妻。EITOエンジェルのチーフ。

 南部寅次郎・・・総子の夫。南部興信所所長。

 大前英雄管理官・・・EITO大阪支部の管理官。コマンダー。総子からは『兄ちゃん』と呼ばれている。


 足立祐子・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 石動悦子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 宇野真知子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 丘今日子・・・EITO大阪支部メンバー。看護担当。元レディース・ホワイトのメンバー。

 河合真美・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。走るのが速い。

 北美智子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 久留米ぎん ・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトの総長。EITOエンジェルス班長。


 小峠稽古 ・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 和光あゆみ・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。

 中込みゆき・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。

 海老名真子・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。

 来栖ジュン・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7の総長。EITOエンジェルス班長。


 愛川いずみ・・・EITO大阪支部メンバー。EITOエンジェルスの後方支援担当になった(EITOガーディアンズ)。

 本郷弥生・・・EITO大阪支部、後方支援メンバー(EITOガーディアンズ)。


 大前[白井]紀子・・・EITO大阪支部メンバー。事務担当。ある事件で総子と再会、EITOに就職した。


 神代チエ・・・京都府警の警視。京都府警からのEITO出向。『暴れん坊小町』の異名を持つが、総子には、忠誠を誓った。呼び名は他のメンバーと違い、あだ名の「小町」で通っている。


 芦屋一美ひとみ警部・・・大阪府警テロ対策室勤務の警部。総子からは『ひとみネエ』と呼ばれている。アパートに住んでいる。

 用賀[芦屋]二美ふたみ二曹・・・。三つ子の芦屋三姉妹の次女。陸自からの出向。総子からは『ふたみネエ』と呼ばれている。オスプレイやホバーバイクを運転することもある。後方支援メンバー(EITOガーディアンズ)。総子の上の階に住んでいたが、用賀と結婚して転居した。

 芦屋三美みつみ・・・芦屋グループ総帥。EITO大株主。芦屋三姉妹の長女で、総子からは『みつみネエ』と呼ばれている。芦屋三姉妹と総子は昔。ご近所さんだった。


 小柳圭祐警視正・・・警視庁から転勤。大阪府警テロ対策室室長。


 指原ヘレン・・・元EITO大阪支部メンバー。愛川いずみに変わって通信担当のEITO隊員になった。

 用賀哲夫空自二曹・・・空自のパイロット。EITO大阪支部への出向が決まった。二美の元カレだったが、二美と結婚した。EITOガーディアンズ。


 今奈良リン・・・大阪府警巡査。EITO大阪支部に出向になった。


 佐々一郎・・・大阪府警テロ対策室勤務の警部補。


 門田奈穂美もんでんなおみ警視・・・大阪府警副本部長。小柳警視正の姉。



 =====================================

 = EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す =

 == EITOガーディアンズとは、EITOの後方支援部隊のことである ==



 午後1時。天王寺区。ある墓地。

「やっぱり暑いなあ。」「そやから、朝イチにしょうって言うたんや。」

「ごめんなさい、ダーリン。でも、まだ一回も仁義切ってないし。」

「故人に仁義切ってどないすんねん。ただの、前妻や。」

 今日は、南部の前妻の墓参りにやって来ていた。

 2人が帰ろうとすると、奥からマウンテンバイクに乗った若者が出てきた。

 その向こうに、叫びながら走る婦人。

 総子は、咄嗟にそのバイクの若者にラリアートをかました。

 マウンテンバイクは転がっていき、若者は、墓の縁石に落ちた。

 南部は、冷静に110番をした。

 総子は、飛び散ったものとバッグを拾い集めた。


「ありがとうございます。」

 事情を聞くと、やはり引ったくりだった。

 15分ほどして、パトカーが数台来て、事態の収拾に当たった。

「今日、お墓参りでしたか。あ。チーフは後妻さんでしたね。」と、佐々は言った。


 午後3時。EITO大阪支部。会議室。

「事前にパトロールは出来んけど、お墓参りする人を狙ったマウンテンバイクの引ったくりが多発しているらしい。街中でマウンテンバイク見かけたら、注意したってくれ。那珂国製っていうことくらいしか今は分からん。」

「コマンダー。お墓も防犯カメラ要りますね。」

「流石やな、ぎん。門田さんが知事に掛け合って、大阪府から補助金出して貰って防犯カメラ設置するように墓の管理者に連絡したらしい。」

「数、半端や無いけどなあ。でも、駐車場だけでなく、入口にあるだけでも、抑止力になる。」と、小町は言った。

「今日は、これで解散。訓練する者以外は帰ってええで。」

 皆が出て行くと、「門田さん、東京でも活躍してたんやなあ、兄ちゃん。」と、総子は大前に言った。

「ああ。東京のライドシェア事件は、揉めたらしい。そこで、副総監が直々に府警本部長に相談して、転勤が決まったらしい。EITO大阪支部と府警の支援という名目でな。」

「定年前やもんなあ。」

「倉持君のことは、ビックリやったけどなあ。相思相愛ならええこっちゃ。ところで、総子。戦力半分でエエて言わんかったか、俺?」

「ごめんなさい。皆心配やって言うから。」

「まあ、結果オーライやけどな。ところで、エエ名前つけてくれって、南部さんに頼んでくれ。」

「自分の子供やろ?」

「俺はセンスないねん。」

「それは、知ってる。言うとくわ。」

 午後4時半。

 総子が帰り支度をしていたら、ジュンから連絡が入った、とヘレンが言った。

「ジュン。今、どこや。急用か?」

「チーフが捕まえた奴、連れがおるかも知れんて言うてたでしょ。そのマウンテンバイク、連れも『揃え』やないかと思って、バイク屋当たったら、あったんです。バイク屋はピースバイク。3台、一緒に売ったそうです。」

「墓地の反対側の出口から出たんか。よし、ようやった。ヘレン、府警にメールしてくれ。はい。あっ!!」

 大前と総子がヘレンのPCを覗くと、『いてまえ隊の集合は午後7時。三角公園。』と書いてあり、差出人はビターチョコとあった。ビターチョコとは、闇サイトハンター山並郁夫の別名だ。何かを嗅ぎつけて、タレコミをしてきたのだ。

 三角公園とは、心斎橋の、通称アメリカ村にある公園、御津公園のことだ。

 午後7時。中央区西心斎橋。三角公園。

 東側と西側から、クロスカントリータイプのマウンテンバイクが2台到着した。

 バイクという名前から自動2輪の類いを連想しがちだが、自転車の一種だ。エンジン・バッタリーはない。山道を軽く走れる機動力がある。

 そこに、EITOのホバーバイクが4台到着した。

 ホバーバイクとは、自衛隊・警察に採用されなかった、民間の開発した『宙に浮くバイク』のことで、EITOでは、戦闘や運搬に使用している。

 4台のホバーバイクはツインネットで2台のマウンテンバイクと2人の運転者を『捕獲』した。

「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと我らを呼ぶ。参上!EITOエンジェルズ。満を持して。」と、小町が口上を言った。

 警察官達が到着すると、用賀達は急いでネットを外した。

「観念しいや。」と、総子が言い、笑った。

 引ったくりグループ逮捕のことは、大々的にTVやSNSで流れた。

 門田が、わざと流させたのだ。抑止力の為に。

 午後8時。南部家。

 芦屋三姉妹と知子は、総子の帰りを待っていた。

 全員で、寿司を食べた。黙々と。

 珍しい光景だった。


 ―完―


 ※関西の若者文化を育てたまち・アメリカ村のランドマークであり、待ち合わせスポットのひとつでもある。戦後、道路敷地のへた地にできた「御津街園」と称されたこの三角スペースは、70年代から脚光を浴びてきた、アメリカ村の発展とともに「三角公園」という呼び名で親しまれている。近年では、若手漫才師らが辺りを闊歩する若者をお客さんに見立て、無償で漫才を披露するのが名物になっている。30年前から公園のまん前に店舗を構え、「網かけマヨネーズ」の元祖となった老舗の「甲賀流のたこ焼き屋さん」も、いつでも人の列でいっぱいだ。たこ焼きをつつきながら若手コンビの漫才を聞くのも、三角公園ならでは。

 ※詳しい事をお知りになりたい方は、ホームページなどでお調べ下さい。





2人が帰ろうとすると、奥からマウンテンバイクに乗った若者が出てきた。

その向こうに、叫びながら走る婦人。

総子は、咄嗟にそのバイクの若者にラリアートをかました。

マウンテンバイクは転がっていき、若者は、墓の縁石に落ちた。


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