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111.卒業式

「府警に、『守り切れるかな、卒業式』と、脅迫状が届いた。今時珍しい、新聞の切り抜きだ。指紋は検出されなかった。

 

 ========= この物語はあくまでもフィクションです =========

 =====================================

 = EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す =

 == EITOガーディアンズとは、EITOの後方支援部隊のことである ==


 3月23日。午後1時。EITO大阪支部。会議室。

 マルチディスプレイに、小柳警視正と門田警視が並んでいる。

「府警に、『守り切れるかな、卒業式』と、脅迫状が届いた。今時珍しい、新聞の切り抜きだ。指紋は検出されなかった。届いたのは、3月20日。春分の日だった。飛び石連休もあって、事務員が開封したのは、今朝だった。」と、小柳が苦虫を潰して言った。

「悪戯ですか?」「そう、思いたい。そう思いたい。」

「こら、何、壊れたレコードみたいに言っているの?チーフ、コマンダー。ごめんね。」と、門田が弁明、いや、弁護した。

「どこの卒業式やろう?」と、総子がクビを傾げると、タブレットで素早く検索した二美が「どこの小学校でも3月18日くらいには終っている。寝屋川市は3月24日だけど。中学高校となると、3月初旬から中旬に終っている。大学だと、大阪公立大学が3月24日。大阪大学が3月25日。」と報告した。


「よし、大阪公立大学を守ろう。」

「兄ちゃん、寝屋川市の高校は?」

「候補やが、『守り切れる』範囲やろ。二美。大阪公立大学の卒業式の日程、調べてくれ。」


 暫くして、タブレットから顔を上げた二美が言った。

「三箇所もあるわ。学部によって・・・そうか。大阪市立大学と大阪府立大学が合併したけど、まだ過渡期なのね。『守り切れるかな』って、そういう意味???」

「前に、大阪公立大学で事件あったやろ。それで気になってたんや。全体式典後に学位授与式いうのがある。学部ごとに違うが、学位授与式いうのがある。それが、旧大学でバラバラや。全体式典は何時からになってる?」

「午前10時。コマンダー。詳しいのね。前もって調べるなんて・・・。」

「何か事情がありそうね、いいわ。寝屋川市の方は、府警から人をやる。EITOは、大阪公立大学を守って。」と門田は言い、画面は消えた。


 3月24日。午前9時。大阪公立大学。中百舌鳥キャンパス。

 集まった卒業生に交じって、トラックに乗って、異様な集団が現れた。

「爆発ブツは無かった。すると、殴り込みかな?って思ったら、大学に『滑った』お嬢さんが、かつらそうし組の『お嬢』って判った。大学にカチコミ入れても、入学は出来へんと思うで。」とエマージェンシーガールズ姿の総子が言い、「あんたらも、エエ加減、卒業しよし。」と、羽織袴の小町が言った。

「なんやお前ら!!」

「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと我らを呼ぶ。参上!EITOエンジェルズ。満を持して。」と、リンが口上を言った。


「どこの誰かは知らないが、誰もが皆知っている。あいつは、あいつは、暴れん坊。それでも正義の血が騒ぐ。人呼んで、『暴れん坊小町』、推参!!「ユー、ウィル、リメンバー、ユー、ディッド!!(You Will  Remember You Did!!)」


「い、いてまえ!!」

 30分後。

 ヤクザ達は、満開の桜の木を地面から見上げて、後悔していた。


 リンは、素早く小町の着崩れを直し、二美は、唇に紅を引いてやった。


 午後3時。EITO大阪支部。会議室。

 白鳥と茂原が迎えに来ていた。

「気ぃつけてな。小町。1年間、ご苦労様。」泣きながら大前は、花束を小町にあげた。

 紀子が、素早くハンカチで涙を拭った。

「チーフ。ジュン姐さん、ぎん姐さん、リン。ヘレンちゃん、紀ちゃん、コマンダー。今までありがとう。」

 小町の涙は、白鳥が拭った。

「小町。もう、チーフでなくて、総ちゃんでええで。メールしてな。毎日やで。」

「はい・・・うん。」


「ほな、用賀くん。京都まで、ホバーバイクで伴走、あ、護衛頼むで。」

「了解です。」


「「「お世話になりました。」」」

 小町、白鳥、茂原は揃って深くお辞儀をし、秘密の通路を出て行った。

 用賀は、ホバーバイクまで急いだ。


 午後7時。南部家。

 芦屋三姉妹と南部夫婦に知子が給仕している。

「一旦、京都府警に勤めてから、どっかの署長になるんやて。定年退職する署長が3人おって、どこの署になるかまだ判らへんらしいわ。」

「総子も偉かったね。年上の部下持って。」と、二美は言った。

「寂しくなりますねえ。」と、知子が言った。

「ああ。知チャン、大阪公立大学の情報、ありがとうな。」

「あ、ばれてました?」

「息子さん、進学するんやもんな。」と、南部が言った。

「ああ、南部さん、総子。新種のドリンク剤、試してみて。」と、三美が言った。

「儂ら、モルモット?」

「「「そうですっ!!」」」

 三姉妹は声を揃えて言った。

 和やかな晩餐は続いた。


 ―完―


 ============== ただ今の出演 ================

 南部[江角]総子(ふさこ)・・・大文字伝子の従妹。南部興信所所長の妻。EITOエンジェルのチーフ。

 南部寅次郎・・・総子の夫。南部興信所所長。

 大前英雄管理官・・・EITO大阪支部の管理官。コマンダー。総子からは『兄ちゃん』と呼ばれている。


 足立祐子・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 石動悦子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 宇野真知子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 丘今日子・・・EITO大阪支部メンバー。看護担当。元レディース・ホワイトのメンバー。

 河合真美・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。走るのが速い。

 北美智子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 久留米ぎん ・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトの総長。EITOエンジェルス班長。


 小峠稽古 ・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。

 和光あゆみ・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。

 中込みゆき・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。

 海老名真子・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。

 来栖ジュン・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7の総長。EITOエンジェルス班長。


 愛川いずみ・・・EITO大阪支部メンバー。EITOエンジェルスの後方支援担当になった(EITOガーディアンズ)。

 本郷弥生・・・EITO大阪支部、後方支援メンバー(EITOガーディアンズ)。


 大前[白井]紀子・・・EITO大阪支部メンバー。事務担当。ある事件で総子と再会、EITOに就職した。


 神代チエ・・・京都府警の警視。京都府警からのEITO出向。『暴れん坊小町』の異名を持つが、総子には、忠誠を誓った。呼び名は他のメンバーと違い、あだ名の「小町」で通っている。


 芦屋一美(ひとみ)警部・・・大阪府警テロ対策室勤務の警部。総子からは『ひとみネエ』と呼ばれている。アパートに住んでいる。

 用賀[芦屋]二美(ふたみ)二曹・・・。三つ子の芦屋三姉妹の次女。陸自からの出向。総子からは『ふたみネエ』と呼ばれている。オスプレイやホバーバイクを運転することもある。後方支援メンバー(EITOガーディアンズ)。総子の上の階に住んでいたが、用賀と結婚して転居した。

 芦屋三美(みつみ)・・・芦屋グループ総帥。EITO大株主。芦屋三姉妹の長女で、総子からは『みつみネエ』と呼ばれている。芦屋三姉妹と総子は昔。ご近所さんだった。


 門田奈穂美(もんでんなおみ)警視・・・大阪府警副本部長。小柳警視正の姉。

 小柳圭祐警視正・・・警視庁から転勤。大阪府警テロ対策室室長

 指原ヘレン・・・元EITO大阪支部メンバー。愛川いずみに変わって通信担当のEITO隊員になった。

 用賀哲夫空自二曹・・・空自のパイロット。EITO大阪支部への出向が決まった。二美の元カレだったが、二美と結婚した。EITOガーディアンズ。


 今奈良リン・・・大阪府警巡査。EITO大阪支部に出向になった。

 友田知子・・・南部家の家政婦。実は、芦屋グループの社員。


 --- ゲスト –-


 茂原太助・・・京都東山署生活安全課警部補。

 白鳥純一郎・・・チエの許嫁。京都府警勤務の巡査。実は、大前田警視正の息子。母の旧姓を名乗っている。


 ※今回は、バトルは大幅に省略しました。

 皆様も、小町を快く送り出して下さい。

 小町はいなくなりますが、EITOエンジェルズは不滅です。

 まだまだ続きます。

 クライングフリーマン




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