第1話 出会い
これは事実を書いた物語です
統合失調症や鬱について改めて知る機会となりました
私にとって精神疾患はその人の個性だと思っています
その個性を含めてその人と寄り添うことが大切なのです
君と出逢ったのは女友達のハルの紹介だった
男の友人ケンの家でハルと3人でまったりしていた時
ケンに女友達を紹介する話しとなり
ハルが見せてきた彼女の写メに僕は一目惚れしてしまったのだ
もう恋愛に興味を無くしていたはずだった心がざわつくのを感じた
「名前は何ていうの?」
僕がハルにそう尋ねると彼女はコユと答えた
「コユ...」
なんだろう写メ越しに彼女の瞳に惹かれた僕は
ケンに紹介するはずだったコユを自分に紹介してくれと懇願していたのだった
幸いケンもコユに興味を示しておらず
ハルもケンに惹かれていたみたいで無事にラインを教えてもらえることになった
聞くにコユは統合失調症を抱えていて人の眼が怖いらしく親しい人としか会わないと言っていた
初めてのコユとのラインはお互い敬語で極ありふれた挨拶から始まった
「はじめましてヒロといいます」
と送ったが緊張から文字を打つ手が震えていたのを今でも覚えている
ラインを送るとすぐに返事が返ってきた
「はじめましてコユです
よろしくお願いします」
そこから僕は彼女の好きなタイプや歳の差の事を聞いたりした
僕とコユは15歳の歳の差があったのだ
なのでそれだけでもう恋愛対象外らしい
けどそれだけで諦めきれるものでもないので僕はとりあえず友達からとコユに伝えたのだった
コユとラインを続けて2日ほど経った頃
コユの方から電話していい?とラインで言ってきた
ので僕は快くオッケーした
他愛無い話しをしばらく続けた頃コユに
なんでコユとラインしたかったの?と聞かれたので
ハルに写メを見せてもらって一目惚れした事
統合失調症を抱えている事などを聞いたと伝えた
「ハルちゃんはなんでも喋るなぁ」と
苦虫を噛み潰したような感じでコユが言ってきたので
「ハルも悪気はないから」と僕は伝えたのだった
ちなみに初めてラインした日は男性と2泊3日で遊んで帰ってきた次の日だと知っていたが僕はまだ私と出会う前の事だからと自分に言い聞かせたのだった
コユとの電話でビックリした事があった僕とコユは誕生日が同じだったのだ
なかなか誕生日が同じ人と出会うなんて事はそう多いことではないので僕は改めて運命的な物を感じた
しかし最初の頃コユは僕と会うつもりはないと言っていたが
とある事がキッカケで僕とコユは初めて顔を合わせる事となるのだった
それはある日コユが病院に行く日なのだが体調が悪いと言うので心配した僕がハルにコユを病院まで連れてってくれないかとお節介を焼いたのだが
ハルは何故か病院行く前にコユを連れて僕の家まで来るというのだ
僕は「コユは私と会うつもりはないよ」と言ったのだがハルは勝手に「そんな事ないよ!コユは会いたがってるよ!」と決めつけてきたのだ
もちろん僕はコユに確認のラインしたがコユからの返信は「これだからハルに頼みたくなかったのに」だった
僕は申し訳ないとコユに謝罪したがハルは強引ですでに僕の家に向かってきてしまっていた
数分後コユから「着くよ〜」とラインが入り僕は外に出て待っているとコユを乗せたハルの車が目の前に到着した
そして僕とコユは対面したのだった
私はドキドキしながらコユに話し掛けた
緊張して喋れないかと思っていたが意外にも僕はスムーズにコユに話しかける事が出来て安心したのを覚えている
これが僕とコユの出会いであり2人の物語の始まりである