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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

【悲報】ガチャで爆死した

西暦20XX年。

世界は増え続けるソシャゲガチャへの青天井な重課金、それに伴うリボ払いや闇金業者への借金による経済の腐敗に頭を悩ませていた。

課金は確かに自由だ。それは間違いない。だが、際限の無い重課金のために借金をし、ソシャゲのために働きもせず、結果として雪だるま式に増えていく借金を返せず、最終的に東京湾の底に沈むか、富士樹海の地に埋められるかどっかの地下で強制労働の三択となり、これが原因でただでさえ少子高齢化社会に拍車がかかった。

ガチャシステムを廃止すればいい、という声も上がったがこれはハッキリ言って不可能だ。言っていることは早い話、魚屋で魚介類を売るなと言っているようなものだ。それに、ガチャ自体が悪いわけではない。包丁で刺殺事件が起きたからその包丁を作っている会社に罪を問うようなものだ。

では、どうすればいいのか。

ガチャシステムを廃止はできない。かといってこのままでは人類はそう遅くない未来にガチャへの重課金が原因で滅んでしまう。

お国のお偉いさんたちが頭を抱えてウンウンやっている際、その会議に参加していながらスマホでネットサーフィンしていた一人のお偉いさんの目にあるスレッドタイトルが目に留まる。


【悲報】ガチャで爆死した


彼は思った。

―――これだ。と。



それからしばらくして、政府から全世界に向けて発表があった。

内容はシンプル。


ガチャで重課金してほしいものをゲットできなかったものは爆死する。


これだけである。

これを聞いて間違いなく誰もが思った。もう終わりだよこの国、と。

だが政府からしてみればこう思っている。終わりにしているのは重課金者なんだよ、と。

兎にも角にも、この発表に対し、多くのガチャ廃人たちが鼻で笑った。こちとら爆死なんて日常茶飯事なんだよ、そんなもんで怯えるかバカ、と。

だが、そんな彼らは黙るしかなくなった。

なぜなら本当に爆死した奴が現れたからだ。

目当てのモノをゲットできなかった者は次の瞬間、体が文字通りドカンと爆発したのである。周囲に飛び散る肉片に血潮、骨。それを見た周囲の人間は悲鳴を上げ逃げ惑う。まさに阿鼻叫喚の地獄絵図である。

この事実を知った時、だれもが思った。


もう本当に終わりだよ、この国。と。


どうやってやったんだ、とか、そんな技術があるんならもっと他にやり方あっただろ、とか、爆死ってガチな爆死かよ!?とか、色々な疑問が浮かんでは消えていく。


これにより、この世から借金してまで重課金する者が無くなった。残ったのは自分の持っている貯蓄で課金できる者だけ。

こうして世界は少しずつ、平穏を取り戻していった……



















だが。結局何も変わらないのだろう。リアル爆死してでも青天井上等な重課金をする者は今後も現れる。人類がいる限り。人の欲が無限である限り。

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